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【ステルス漏洩】設定を変えても遅い。撮った瞬間に漏れている BeRealと職場情報の話

若い世代が日常的に使うアプリが、企業の情報管理の穴になることがある。

2026年4月30日、西日本シティ銀行が公式サイトに「お詫びとお知らせ」を掲載した。職員が営業店の執務室内をSNSに投稿。映像に、7名の顧客の氏名が記されたホワイトボードが写っていた。

10日前には、仙台市立小学校でも似たことが起きていた。20代の女性教諭が自宅で、Google Classroomの画面が開いたままのPCを撮影してSNSに投稿。学校名と別の教員1名の氏名が表示されていた。仙台市は翌日、公式に発表した。

使われたSNSは、報道ではいずれもBeRealと伝えられている。

なぜこうなるのか。何がまずいのか。どうすればいいのか。整理する。


「そのSNS、どういうやつですか?」

モモ「店長、BeRealって知ってますか?」

レイ「……名前は聞いたことあるわね。使ったことはないけど」

モモ「え〜! 私もう使ってますよ。一日一回、突然スマホに通知が来て—」

レイ「突然?」

モモ「そうなんです。時間帯がランダムで、通知が来てから2分以内に写真を撮って投稿しないといけない仕様で。で、フロントカメラとリアカメラが同時に起動して、自分の顔と、前を向いてる側が一枚に写るんです」

レイ「自撮りしながら背後も映る、ってことね」

モモ「そうです。インスタみたいに加工もできないし、盛れないし—逆にそこがウリで、素の自分を見せ合おう、みたいなコンセプトで」

レイ「フランスのVoodooという会社が2020年頃にサービスを始めたやつね。報道では、BeReal CEOが2025年3月時点で日本の月間アクティブユーザーは450万人を超えたと述べているわ」

モモ「あ、詳しいですね」

レイ「サイバーエージェントが2025年12月に発表した調査では、2025年10月時点で17〜28歳のZ世代のBeReal利用率は22.8%。29〜60歳の上世代は0.8%だったのよ」

モモ「……それって、若い社員は使っていても、上の世代は利用実態を体感しにくい可能性がある、ってこと?」

レイ「それが今回の話の構造よ」


4月、2件の情報漏洩が相次いだ。

西日本シティ銀行の件は、銀行が4月30日に公式で発表した。職員が営業店の執務室内を撮影した動画・画像をSNSに投稿し、7名の顧客の氏名が記されたホワイトボードが映り込んでいた。銀行の一次情報は「SNS」とのみ記しているが、報道ではBeRealを通じた投稿と伝えられている。

仙台市立小学校の件は、仙台市が翌4月21日に「市立小学校教員によるSNSへの画像投稿について」として発表した。太白区内の市立小学校の教員1名が、2026年4月20日夜に職員会議用のGoogle Classroomが表示されたPCを撮影してBeRealに投稿。学校名と別の教員1名の氏名が画面に表示されていた。本人は「通知が来て、深く考えずに撮影した」と説明したとされる。

モモ「……銀行と学校。しかもどっちも4月の話で」

レイ「新卒や異動が集中する時期でもあるし、慣れない環境で気が緩む、というのはあるかもしれない。ただ、これで初めて表に出た、というだけで、似たことはずっと起きてたと考えた方が現実的よ」

モモ「企業のITセキュリティ担当者に聞いた調査で、半数以上が「SNSを通じた情報漏洩の事例がある」って答えてたって読みました」

レイ「2025年3月のPRIZMA調査ね。ITセキュリティ担当者504人への調査で、52.2%が「社員がSNSを通じて情報漏えいを起こした事例がある」と答えてる。漏洩原因で最も多いのが「投稿画像に機密情報が映っていた」で35.0%よ」

モモ「……投稿画像に機密情報。それがBeRealで起きやすい話なんですよね」

レイ「そういうことよ」


なぜBeRealは漏れやすいのか。

モモ「でも—インスタとかXで投稿するのと何が違うんですか? BeRealって特に漏れやすい理由があるんですか?」

レイ「3つあるわ」

モモ「3つ。わかりました、一個目から」

レイ「2分のタイムプレッシャー。通知が来てから2分以内に投稿しないと、友達に何時間遅れたかまで表示される。BeRealでは、遅れることは「ありのままの自分を出していない」という空気がある。だから焦るのよ」

モモ「あ〜〜それは焦る。遅れたくないやつです」

レイ「その焦りが、背景を確認するステップを飛ばさせる。インスタなら撮ってから投稿まで時間があって見直せる。BeRealは2分でやりきる設計だから、判断が先に投稿に向く」

モモ「次は?」

レイ「前後カメラの同時起動。フロントカメラで自分の顔を見ながら撮るとき、リアカメラに何が映ってるか人間は確認できない。物理的に視野に入らないから」

モモ「あ、確かに。自分の顔に集中してたら背後は—あ」

モモ「……そういえば、ここのカウンター前で通知が来たことが一回あって。撮らなかったんですけど」

レイ「……え、本当?」

モモ「撮ってないですよ! でも一瞬「あ」ってなって、心臓止まりそうになりました。お客さんの顔とか普通に写りそうで」

レイ「正解だったわよ。撮らなくて当然」

モモ「3つ目は?」

レイ「見た目ほど閉じていない、という問題ね。BeRealには「Friends of Friends」という設定があって、これをオンにしていると、友達の友達まで投稿が見える。本人は友達だけに向けて投稿しているつもりでも、設定次第では友達の友達まで届く可能性があるのよ」

モモ「え、それって知らずにオンになってることもある?」

レイ「設定を確認していないと、公開範囲に気づかないことがある。さらに、スクリーンショットや画面録画で転載されれば、内輪のつもりだった投稿が広く拡散する可能性もあるのよ。それが今回起きたことよ」



何が問題になるか。

モモ「ちょっと待って。就業時間外の、個人のスマホで、個人のアカウントで投稿したとして—それって会社に怒られる話なんですか? なんか、プライベートなのに」

レイ「少なくとも、職場で知った情報を外に出してはいけない、というルールに触れる可能性はあるわ。就業時間外や私的な機器での投稿でも、問題になることがあるのよ」

モモ「仕事のことは、プライベートのSNSでも外に出しちゃいけない」

レイ「顧客の名前や取引情報、社内の非公開資料が写れば、個人情報や営業秘密の問題として扱われることがある。悪意がないことは情状として考慮される場合はあるけれど、漏洩した事実は変わらないわ。今回の西日本シティ銀行は、まだ処分の公表はないけれど、銀行が謝罪文を出したということはそれなりの事態よ」

モモ「……それって不公平じゃないですか? ルールを知らなかっただけで」

レイ「その感覚は正しいわよ。だから「知らなかった」で済まないような教育をする責任は会社にもある。BeRealのような突然通知型SNSまで具体的に想定しているSNSポリシーかどうかは、確認が必要なのよ」

モモ「じゃあ若い社員は「そんなルール知らない」になるし、会社は「常識として禁止のはず」になるし」

レイ「そのギャップが今、現場で起きてることね」


何をどう確認すれば防げるか。

個人でできること。映り込みチェック5項目。

モモ「じゃあ、使う側の人間はどうすればいいんですか?」

レイ「確認する項目を5つ決めておくのが一番現実的ね。画面・紙・ホワイトボード・名札またはID・他人または顧客。この5つが映ってないか確認してから撮ること」

モモ「……それって、職場・学校・取引先にいるとき、だいたい全部に該当しますよね。普通の机の周りって、全部写ってる気がする」

レイ「だからこそ、執務室や業務スペースにいるときは、通知が来ても「遅れる」か「場所を移動する」が正解なの」

モモ「Late表示より情報漏洩の方がはるかに怖い」

レイ「そういうことよ。2分遅れてLate表示が出るのと、顧客情報が外に出るのを比べたら—」

モモ「比べるまでもないですね」


管理職・会社側でできること。

レイ「会社側も整備が必要ね。まずSNSポリシーにBeRealを名指しで追記すること。「突然通知型SNSは職場内での使用を禁止する」と具体的に書かないと「書いてなかった」になるわ」

モモ「それ、ちゃんと書いてある会社って今どのくらいあるんですかね?」

レイ「……確認しないとわからないわね」

モモ「……ですよね」

レイ「次に、撮影禁止エリアの明示。ホワイトボードが見える執務室、顧客情報が出やすい場所—目に見えるところに「この場所での撮影禁止」を掲示する」

モモ「見えるところに、ということ?」

レイ「そう。ルールは知らないと守れないから。3つ目は、入社時のSNS研修でBeRealを具体例として出すこと。「TikTokで踊ってはいけない」ではなく「BeRealの通知が来たら執務室では撮らない」という具体的な行動指針のほうが、今の若い世代には届く」

モモ「確かに「SNSに気をつけて」って言われても、何を気をつければいいかわからないし」

レイ「抽象的なルールは機能しない。BeRealの仕様に合わせて書かないといけないのよ」



💬 知ってると一目置かれる一言

モモ「BeRealの問題、話してみようと思うんですけど……どう整理して話せばいいのかうまくまとまってなくて」

レイ「一言で整理するなら、「公開範囲より撮影範囲」ね」

モモ「……どういうことですか?」

レイ「BeRealの設定を「友達だけ」にしていても、撮った瞬間に顧客名や社内画面が写っていたら、漏洩の入口はもうできているの。誰に公開するかより、何を撮ったかが問題の本質よ」

モモ「あー……だから設定を変えただけじゃ解決しないんだ」

レイ「SNSのプライバシー設定は「誰に見せるか」のコントロールで、「何が映るか」のコントロールじゃない。この2つは別の問題なのよ」

モモ「「公開範囲より撮影範囲」—撮影の時点でもう決まってる、ってことか」

レイ「使えるでしょ。会社でこの話が出たとき、「設定を変えれば大丈夫」という人に一言で返せる」


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モモ「読んでくれてありがとうございます! 今日の話、職場でBeRealの通知が来たとき少し頭に浮かんでくれたら嬉しいです。「なるほど」と思ったら、スキ❤️ を押してもらえると励みになります。フォローしてもらえると次の記事もすぐ届きます。コメントや記事リクエストもお待ちしてます! また次の記事で!」


※この記事は2026年5月2日時点の情報をもとに作成しています。


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