【簡単あらすじ】アイネクライネナハトムジーク(微ネタバレ) と、映画化の舞台となった錦町公園付近の探訪【伊坂幸太郎/幻冬舎文庫/宮城県仙台市】
『 結局、出会いってそういうものかなあ 』
マーケットリサーチ会社に勤務している佐藤。
自分に責任の無いある事情から、普段の業務では行わないような「対面での街頭アンケート」を、夜の仙台駅・ペデストリアンデッキで収集している。
普段と違う業務なため苦戦していた佐藤だったが、ある女性にアンケートをお願いした以降は、それまでがウソのように上手く収集出来るようになる。
その頃、日本人ボクサーがヘビー級タイトルマッチを闘っており、その試合を日本中が注目していた。
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『はじめに』
季節が春へと移り変わりつつあり、冬の寒さを感じる日は少なくなってきましたが、それと入れ替わるように、花粉の季節が到来してきました。そうなると、当然のように休日は部屋で過ごすことが多くなり、それに比例して読書量が増えていますので、最近読んで印象に残ったり、買ったまま積んでいたりした本の感想を書こうと思います。
このレビューを読んだことで、作品や作者に少しでも興味を持って頂ける内容にしたと思いながら書いていますが、登場人物やぼんやりしたあらすじなど、『微ネタバレ要素』を含む記載がありますので、その点にご注意ください。
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本作は、伊坂幸太郎さんの作品では珍しい「男女の恋愛」を大きなテーマにした短編集ですが、短編同士が少しずつ関係し合い、最終的な結末に向かうところはまさに「伊坂ワールド」と言える作品です。
1.アイネクライネ
「結局、出会いってそういうものかなあ」
マーケットリサーチ会社に勤務している佐藤。
ある事情から、夜に仙台駅のペデストリアンデッキで街頭アンケートを取っている。
普段と違う業務に苦戦していた佐藤だったが、ある女性にアンケートを取った以降は上手くいくようになる。
そしてその頃、日本中が大注目の、日本人ボクサーがヘビー級タイトルマッチを闘っていた。
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2.ライトヘビー
「頼りないけど、真面目な弟だよ」
美容師・美奈子は、二年ほど前から板橋香澄の担当をしている。
初めは美容室内での雑談程度だったが、現在二人は仲良くなり、休日に買い物や映画を観にいく程度の友人関係になっている。
ある時、「美奈子は現在彼氏がいない」という会話になった際、香澄からジム職に勤務している?という弟を紹介される。
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3.ドクメンタ
「五年に一度のものは何でしょうか」
勤務するマーケットリサーチ会社では、几帳面で神経質、ミスを出来る限り起こさないよう努める業務態度のおかげで評価が高い藤間。
しかし、プライベートでは全くそんなことは無く、言われたことは中々行わない、五年に一度の自動車免許の更新は更新期限ぎりぎりに行う、といった大雑把さが見られる。
そんな藤間は、五年に一度・免許更新だけに出会う、ある妻子との交流を楽しみにしていた。
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4.ルックスライク
「わたしって、どなたの娘だと思います?」
ファミレス店員の笹塚朱美。
バイト中のある時、高齢ながらも矍鑠とした男から「注文した品と違った料理が届いた」ということでお叱りを受けていた。
その時、ある男性客から「こちらの方がどなたの娘さんかご存じの上で、そういうふうに言ってらっしゃるんですか?」という横やりが入る。
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5.メイクアップ
「憎まれっ子、世に憚る」
化粧品会社に勤務している窪田結衣。
会社が発売する新商品のプロモーションについて、複数の広告会社が名乗りをあげた。
そのうちの一つに高校時代のいじめっ子・小久保亜季が在籍し、その後様々なところで結衣と亜季は関係を持つようになる。
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6.ナハトムジーク
「あれは何だったんですか」
一度はタイトルを奪取したものの、あっさりとベルトを奪還されてしまったボクサー・小野。
自身の結婚やトレーナーとの再結成などを経て、再びヘビー級タイトルマッチに挑む。
明らかに格上の王者への挑戦。
その結末は。
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本作は、伊坂幸太郎さんの他作品とは違い、特徴的な人物や特殊な設定を背景とした世界観ではなく、「誰もが体験している(体験する可能性のある)日常」が舞台となっています。
各短編を感情移入しながら読み進めた方も多いと思いますし、初めて伊坂幸太郎さんの作品を読むことになった方にもお勧めし易い作品です。
個人的には、「ドクメンタ」がお気に入りです。
藤間の家庭にも・彼女の家庭にも、ホンの少しのきっかけでどちらの結末にも辿り着いてしまう可能性があった物語。
とても心に染み入りました。
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各短編を(当然)楽しみながら読了しましたが、あとがきと解説まで読むと、
何故、本作は普段とは違い恋愛をテーマにした作品を描いたのか。
本作に度々登場する斉藤さんとは誰か。
など、作品の背景が分かることでさらに深く作品を楽しむことが出来るという、大変お得な一作です。
ほんわか・暖かい世界観に浸りながら適度な刺激を味わうことが出来る本作、皆さんも是非ご一読ください。
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☆同作者の他作品レビュー☆
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アイネクライネナハトムジークといえば、映画化もされた有名作品ですが、仙台市内の錦町公園はロケ地にもなりました。
現在ちょうど桜の開花時期でもあり、ほぼ満開だったコヒガンザクラを満喫出来、ちょっと心が軽くなったので、それだけでも行った価値ありでした。
普段の錦町公園は映画内とは違い、画像のように「家族連れや付近のサラリーマン・学生」などの憩いの場所であり、誰でもゆったり楽しめる場所なのでおススメです。

また、ついでといってはなんですが、錦町公園すぐ横の、NHK仙台放送局のイベントコーナーにも立ち寄りました。
※NHK仙台放送局は、2018年に現地点(錦町公園横)に新築移転しております。
NHK仙台放送局イベントホールは、私の中ではちょっとした穴場コーナーに認定されておりまして、以前に、ドラマ「岸部露伴は動かない」展を開催するなど、面白いテーマの展示物が結構あるというイメージです。
今の時期イベントホールでは、NHKのキャラクターで抜群の知名度を持つ「チコちゃん」や、1900年代からの「こども番組年表」が展示されており、今回も中々楽しめました。

じゃじゃ丸・ぴっころ・ぽろりの「おかあさんといっしょ」や、「おーいはに丸」「できるかなのごん太くん」など、私にドンピシャ刺さるキャラクターを見ることが出来て、大変良かったです。
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これからもまた、時間がある際に、伊坂幸太郎さんのゆかりの場所を探訪したいと思います。
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