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【簡単あらすじ】幻惑の死と使途(微ネタバレ)【森博嗣/講談社文庫】


『 ものには、すべて名前がある 』


脱出イリュージョンがテーマ、という少し異質のシリーズ作です。

ただ、完全理系人間・犀川助教授だからこそ
真相に辿り着けるという一面が。

巻末には、引田天功さんの解説もあり、
様々な仕掛けで大満足の作品を是非ご一読ください。



『はじめに』
日に日に暖かくなり、桜の季節も、そして花粉症の季節も終わりに近づいていますし、そうすると、ぽかぽか陽気につられて外に出かけることも多くなります。
しかし、ストーブもエアコンも必要の無い時期というのは、読書が捗る時期とも言えます。
このように、読書をするための絶好のシチュエーションを得られる時期ですので、最近読んで印象に残ったり、買ったまま積んでいたりした本の感想を書こうと思います。この感想で、その作品や著者に少しでも興味を持って頂ける内容にしたと思いながら書いていますが、登場人物やぼんやりしたあらすじなど、『微ネタバレ要素』を含む記載がありますので、その点にご注意ください。

ーー

天才マジシャン・有里匠幻が、大脱出を行うという触れ込みのショーを見物に、犀川・西之園らが、会場の公園に向かう。

その公園は夏休みでもあり、大混雑。

はぐれてしまい、各々が様々な場所と考えを持ちながらショーは始まる。

有里匠幻が閉じ込められた箱は、いかだに乗せられ、そのまま池に放たれる。

そしてその箱は、大爆発とともに水の中に沈んでしまった。

箱が引き上げられ、有里匠幻が登場したとき、会場からは、悲鳴と絶叫が重なる。

そこには、胸に銀のナイフが突き刺さり、衣装と同じ真っ赤な血を流して倒れている有里匠幻の姿があった・・・


『 諸君が、一度でも私の名を呼べば、どんな密室からも抜け出して見せよう 』

森博嗣さんの本格理系ミステリS&Mシリーズの第六作目です。

本作は、奇数章しかないという変則的な構成になっているのですが、

さて、この翌朝、簑沢杜萌は恐ろしい事件に遭遇することになる。いや、この時刻には既に、それは始まっていた。…(略)もし時系列で語るのであれば、次の章で、この風変わりな事件のあらましについて触れるべきところだが、残念ながら、これはまた別のお話しなのである。…(略)この物語に偶数章が無いのは、その不連続性に起因しているが、この段階でその点を留意する必要は、特にないことを付記しておく。

P74

とあるように、第一章で登場した西之園萌絵の学生時代からの友人・簑沢杜萌がからむ(であろう)次作の「夏のレプリカ」とセットで読了するべきだと思いますので、私も既に購入しました。

二作をセットで読むことで、何かの仕掛けがあるのかも楽しみです。

今回のオチは、本シリーズでのオチとは少し毛色が違ったと感じたのですが、しかし、本作のテーマが「マジック(イリュージョン)」ということですので、まとめとしてはとても良かったと思います。

能力・考え方(性質)・トリックなど、私はかなり好きなタイプの犯人であり、個人的には、シリーズ内でも上位の面白さでした。

そして、巻末には引田天功さんの解説があり、これもまた本作の完成度を高めています。

さらに(といいますか、ついに)、本作中には、

真賀田四季博士

の名前も出てきました。

S&Mシリーズを順に読了している方ならお馴染みの名前です。

第一作・すべてがFになるに登場し、

天才と言われることが相応しい才能の持ち主など、強烈な存在感をはなち、今は行方知れずになっている方の再登場が匂わされています。

また本作では、犀川創平・西之園萌絵だけでなく、国枝助手、そして浜中学生など主要登場人物の変化(生長?)描写が多くみられ、本シリーズがそろそろ佳境に入ってきたことが分かることもあり、こちらも楽しみです。

シリーズ中盤でも中だるみすることなく、さらに面白さが増していく作品、
是非ご一読ください。


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モチベーター講師P206|学校教育と読書レビューとスイーツも 記事を読んで頂いた方に、何かしらのプラスを届けたいと考えています。

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