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障害者手帳を取ることへの抵抗感——申請前に考えたこと|届かない人にどう届けるか。

「手帳、取ってみたら?」と主治医から言われたとき、すぐにはうなずけなかった。「障害者」という言葉への抵抗感。認めることへの恐れ。いくつかの感情が同時にあった。



最初の抵抗感の正体

「手帳を取る=障害者になる」という感覚があった。でもこれは逆だ。診断がついた時点で、社会的な定義としてはすでにその状態にある。手帳はその「証明書」であって、手帳の有無が状態を変えるわけではない。


「そこまでではない」という否認

「もっとひどい人がいる。自分程度で手帳を使っていいのか」という感覚があった。これも認知の歪みだ。

障害者手帳は「一番ひどい人だけが使うもの」ではない。対象となる状態にあり、必要な支援を受けることが、申請の理由として十分だ。「自分より大変な人がいるから我慢する」という論理は、支援を受ける権利を自分から遠ざけるだけだ。


申請を決めた理由

ひとつは、リワーク施設での対話だ。「手帳を取ったことで就職の選択肢が広がった」「障害者雇用で働けるようになって、無理をしない環境が作れた」という話を聞いた。

もうひとつは「使えるものを使わないことで損をしているのは自分だ」という整理だ。税制上の控除・交通費の割引・就職支援のサービス——使わない理由は、感情的なもの以外になかった。


手帳を取ることで変わったこと・変わらなかったこと

変わったこと: 就職活動の選択肢に「障害者雇用枠」が加わった。医療費の軽減制度にアクセスできるようになった。「自分の状態を正式に認めた」という感覚の変化。

変わらなかったこと: 自分の能力・やりたいこと・性格は何も変わらない。周囲の人間関係は(開示しない限り)変わらない。


手帳の種類と対象

精神障害者保健福祉手帳(精神疾患・発達障害等)、療育手帳(知的障害)、身体障害者手帳(身体障害)の3種類がある。発達障害(ADHD・ASD等)単体での申請も、精神科・心療内科の診断書をもとに可能だ。


開示するかどうかは別の問題

手帳を持つことと、それを人に伝えることは別の判断だ。「手帳を持っている=全員に言わなければいけない」ではない。自分のペースで、必要な人に、必要なタイミングで伝えることができる。

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