WRAP(元気回復行動プラン)とは——自分の回復を自分で設計するツール
WRAP(Wellness Recovery Action Plan)とは、元気回復行動プランと訳される精神科リハビリのツールだ。リワークや精神科デイケアで広く使われている。
Wellness Recovery Action Plan。直訳すると「元気回復行動プラン」。なんかすごくポジティブな名前だと思った。
でも中身を知ると、思っていたより地に足がついていた。
WRAPとは
WRAPは、アメリカのメアリー・エレン・コープランドが開発した自己管理ツールだ。
精神的な健康を保つために、自分で「元気なときの状態」「調子が崩れるサイン」「そのときの対処法」を記録していく。医師が作るのではなく、自分が作る。それが大きな特徴だ。
5つのキーコンセプト
WRAPには土台となる考え方がある。
希望——回復できる、という信念。自己責任——自分の回復は自分でコントロールできる。学び——自分のことをもっと知る。自己権利擁護——自分の気持ちや必要なことを伝える力。サポート——一人でやらなくていい。
WRAPで作るもの
WRAPは主にこういう内容で構成される。
「元気なときの自分はどんな状態か」を言葉にする。「調子が崩れ始めるサイン」を具体的に書き出す。「そのとき自分がやること」をリストにする。「クライシス(危機)になったときのプラン」を準備する。
準備しておくことで、崩れ始めたときに判断しなくていい。あらかじめ決めておいたことをやるだけでいい。
リワークで使ってみて
WRAPを作る作業は、地味だった。
「元気なときの自分」を書こうとして、しばらく思い出せなかった。それだけ自分のことを分かっていなかった、ということだと思う。
でも書き終わったとき、少し安心した。「崩れてもここに戻ればいい」という地図ができた感覚があった。
まとめ
WRAPは「回復の地図」だと思っている。主治医に作ってもらうんじゃなく、自分で作る。だから、自分の形に合う。
精神科デイケアやリワークのプログラムで取り上げているところも多い。「どんなものか見てみたい」という人は、スタッフに聞いてみると教えてもらえる。
シツカン / リワーク・アベール
博物館学修士(University of Leicester, Merit)| エンジニア | リワーク経験者
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