第3の「ふうき豆」でん六 山形市 和菓子なスクチャイ166 2025.11.30
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※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。
第3の「ふうき豆」でん六 山形市


1.でん六のふうき豆
第3の「ふうき豆」とは、先に書いた「山田家のふうき豆」と「長榮堂の富貴豆」に続いて3番目の紹介という意味だが、今回のメーカーは全国に卸している大手と言ってもよい可愛いタヌキが目印の豆菓子メーカー「でん六」である。
でん六のふうき豆は山田家のように現地店舗に行かなくても、また長榮堂のように山形駅の名店に行かなくても、山形県内のJR東日本の駅にあるNewDaysや場所によっては普通のスーパーマーケットで買え、しかもそのパッケージ技術により賞味期限が製造日から2〜3週間と長いのでお土産にするには便利である。
しかしそんなに便利な「ふうき豆」の味はいったいいかほどか?
特に第1第2のふうき豆と比べてどんな風に違うのか?
を知りたくて買ってみたのだ。
ちなみに値段は70g入りが2パックで税込864円と、260gで税込700円だった山田家のふうき豆より単価的に4倍ほど高いことになる。
果たしてその価値があるのかも含め検証してみた。
2.食べた




開封して食べると、まず塩味を感じた。
「山田家のふうき豆」にも「長榮堂の富貴豆」にも感じなかった点だ。
その後甘味を感じたが、「山田家のふうき豆」にも「長榮堂の富貴豆」にも感じなかったほどに強く甘味を感じた。
「山田家のふうき豆」や「長榮堂の富貴豆」のようにパクパク食べ続けてそれが止まらなくなることはなく、匙で掬って食べていた吾輩の手はすぐに止まった。
強い甘味の間に、時折強めの塩味を感じることが何度もあった。
思うに塩味が不均一になっている可能性があると思った。
食べ物の味の不均一性は、場合によっては食べる人を飽きさせない工夫の場合があるのでそれ自身は味付けの良い工夫であるとも言える。
しかし「でん六のふうき豆」は裏目に出ていて、吾輩の食べる行為を停止させた。
食べるのをやめてシゲシゲと「でん六のふうき豆」を眺めるうちに、これは少し塩味を効かせた甘納豆ではないか?と思った。
でん六は豆菓子の大手メーカーだ。
でん六の甘納豆は吾輩もしばしば買って食べているのでその美味しさは知っていた。
しかしその甘納豆は美味しいものの食べる手が止まらないことはなかったし、むしろ少量でいつも満足していた。
例の三角錐の小さな個別包装の「でん六の甘納豆」で、多くても2-3袋で満足だし、一袋で満足することも多いのだった。
つまり今回の「でん六のふうき豆」は甘納豆の一種でそれ自体は美味しいが、他の老舗(山田家と長榮堂)のように甘納豆とは全くの別物で永遠に食べ続けたいという気持ちにはならないのであった。
以上が吾輩の感想であるが、味覚は人それぞれなので人によっては山田家や長榮堂よりもでん六の方がいいという人もいるかもしれない。
決して断定しているわけではないことを断っておく。
3.でん六について
株式会社でん六は山形県山形市に本社を置く日本を代表する豆菓子メーカーだ。
おなじみの「でん六豆」や「ポリッピー」で全国的に有名で、地元山形の伝統銘菓である「ふうき豆」も主力商品の一つとして手掛けている。
3.1.でん六の歴史
でん六の歴史はまさに「豆一筋」の歩みで、創業は大正13年(1924年)、創業者鈴木傳六(すずきでんろく)が山形市でお菓子の製造(当初はおこし)を始めたのが始まりで、社名は創業者の名前「傳六」に由来する。
地域の人々から「でんろくさん」と親しまれていたことから看板商品にその名を冠し後に社名となった。
戦後の原料不足を経て1950年に甘納豆の製造で急成長し、1956年に発売した「でん六豆(ピーナッツを緑色の衣で包んだもの)」が爆発的ヒットとなり全国にその名が知れ渡った。
初代の傳六氏は山形市の霞城公園にある「最上義光騎馬像」を寄贈するなど、地元山形への深い愛着と貢献でも知られている。
3.2.でん六のふうき豆
山形には古くから「ふうき豆」を作る文化があるが、でん六が「紅花ふうき豆」として発売したのは昭和59年(1984年)のことだ。
粒よりの青えんどう豆を使用し、豆の皮を一つ一つ丁寧に取り除いているため、口に入れた時に皮が残らず、「ぽくぽく」とした独特の滑らかな食感が生まれる。
これは「山田家のふうき豆」と「長榮堂の富貴豆」とも同じ製法だが、吾輩には残念ながら「山田家のふうき豆」にも「長榮堂の富貴豆」にも及ばないところに感じた。
着色料を一切使わず青えんどう豆が持つ自然の美しい緑色を大切に仕上げている。(「山田家のふうき豆」と「長榮堂の富貴豆」と同様)
砂糖と少量の塩のみで味付けされており、上品な甘さと豆本来の風味が引き立つ飽きのこない味わいとなっていることを売りにしているようだ。
3.3.「紅花」という名前の由来
「紅花ふうき豆」という名前だが、材料に紅花が入っているわけではない。
紅花は山形県の県花であり「山形を代表するお土産」であることを象徴するために名付けられたようだ。
3.4.山田家と長榮堂との違い
他社の専門店(山田家と長榮堂)との違いだが、以前紹介した2軒の専門店が作るふうき豆は、保存料を使わず日持ちが2〜3日と極端に短い「生菓子」に近いものが多いが、でん六の「紅花ふうき豆」は、鮮度を保つパッケージ技術によおいしさはそのままに賞味期限が製造から約3週間以上と比較的長く設定されている。
吾輩も気づいたところで、70gの個包装の中には脱酸素剤が封入されていた。
そのため山形駅や空港、百貨店などで「最も手軽に買える本格的な山形土産の定番」としての地位を確立しているのだ。
4.まとめ
繰り返す話になるが、単価的に山田家と長榮堂よりも高く味は塩味が存在する甘納豆的だが、それはそれとして美味しいと思う人もいるだろうから、日持ちするという特徴をもって気に入る人も当然多いだろう。
しかしながら吾輩にとっては「ふうき豆」を買って食べるなら山田家か長榮堂しか考えられないのであった。
(おわり)
