見出し画像

赤福 伊勢神宮外宮前店&内宮本店 伊勢市 和菓子なスクチャイ229 2026.02.02

和菓子なスクチャイ229 三重県 > 伊勢市 

~都道府県別和菓子記事一覧はこちら~

※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。


赤福 伊勢神宮外宮前店&内宮本店 伊勢市

「赤福」(外宮前店)

1.伊勢市到着

伊勢市駅
伊勢市駅前にはいきなり鳥居

京都から直通の近鉄特急で10時頃に伊勢市駅に到着した吾輩は参道脇で老夫婦が営む小さな伊勢うどんの店で伊勢うどんを食べ、その後は外宮入口に程近い「赤福外宮前店」の店舗に入り税込400円の2個の赤福と熱い番茶をいただいた。

赤福は幼少時から大阪で数限りなく食べている、吾輩の人生史上最もたくさん食べている和菓子のグランプリであるが、こうして伊勢の赤福の店で赤福を食べるのは初めてであり、柄にもなくちょっと緊張気味であった。

2.赤福外宮前店

「赤福」(外宮前店)
「赤福」(外宮前店)

幸い行列もなく、席にも余裕があり赤福もすぐに運ばれてきた。

「赤福赤福~♪」と歌うちいかわの漫画でもあったように、いつもは箱のままヘラでほじくるようにして食べて、箱の隅を利用して綺麗に餅とあんこを掬い上げるという戦法に慣れていた吾輩も、こうして上品な塗の皿に載せられて番茶と一緒に差し出された「赤福」を食べるという自身の姿を俯瞰すると、とても良い気分になり、ちょっと得意であったことは事実である。(※幽体離脱していたわけではない)

「食べたらそのまま置いといてくださいね〜」と言い残して去って行った伊勢ギャルの言葉通り、これはまさに上げ膳据え膳というやつで、「赤福」では生まれて初めての体験だ。

久しぶりに食べる赤福は少し甘めに感じたが、こんなもんなのだろう。

美味しいことには変わりはないし、柔らかさもやっぱりいつもの箱入り赤福だ。

つまり、お店に来て上げ膳据え膳で食べる赤福もこれまで通りで、これまで箱で買って家かホテルで食べていた赤福とも寸分違わないということは大したものだと安心した。

ここでお店の方がかなり美味しいような事態に遭遇したらお店の赤福に嫉妬してしまい、箱の赤福は買えなくなるではないか、という危惧が内心あったのだ。

赤福は公平だった。

近鉄沿線の遠方の大阪市内の各所でも伊勢の赤福の店頭と同じ品質の毎朝作り立ての品質の赤福が買えて食べられていたということを確認したわけで、その土地の利に改めて感謝した。

赤福外宮前店の後に外宮を参拝

このように吾輩は伊勢うどんと赤福で腹ごなしをしてから外宮に参ったのだった。

3.赤福本店

「赤福本店」(内宮)
「赤福本店」(内宮)五十鈴川側の縁側の緋毛氈に座って
「赤福本店」(内宮)五十鈴川側の縁側の緋毛氈に座って
「赤福本店」(内宮)五十鈴川側の縁側の緋毛氈に座って
「赤福本店」(内宮)の縁側から眺める五十鈴川

外宮では先に博物館で時間を費やしてから外宮に参拝したので、合計3時間ほど過ごしてしまった。

それからバスで内宮に移動したので、内宮参拝前には吾輩は再びお腹が空き始めていた。

そこで「至福の赤福の梯子」である。

この日が来るのをどんなに夢見たことか。

「外宮の赤福で赤福を食べてから内宮の赤福でも赤福を食べる至福」

内宮のバス停に到着したところから赤福本店に行くには、おはらい町という通りを中程まで歩いて戻ることになり、そのあたりの一郭がおかげ横丁というらしかったが、ちょうどそのあたりに赤福の本店があった。

店内喫食とお土産購入の2列に分かれていて、昼下がりの参拝後の客が多いせいか、店内喫食の例はさすがに少し長い行列ができていた。

しかしものの5分足らずで行列はレジへと進み、そこで吾輩はまたしても税込400円で2個の赤福を注文した。

外宮前店もそうだったがレジではクレジットカードが使用可能で支払いは一瞬で実にスムーズであった。

また外宮前店では呼び出し円盤を持たされたが本店ではレシートに数字が書いてあって、その数字を呼ばれたら「孤独のグルメ」の井之頭五郎(松重豊)風に手を挙げたらすぐに赤福と番茶セットを持って来てくれる、という仕組みのようだった。

それも実に素早いもので、吾輩が奥の緋毛氈(ひもうせん)に腰を下ろすか否かの刹那に、自分のレシートの数字を呼ばれて吾輩自身が確認する前に、すぐ後ろに吾輩の「赤福番茶セット」を持った伊勢ギャルが歩いて着いて来ていたのだった。

彼女は吾輩のレシートの番号を覚えていて番号を呼ぶ前から着いて来ていたのだ。

そのあたりも実に感動するほど素早くもシステマティックであった。

周囲も店内も「江戸」の雰囲気なのに、接客はITを駆使した支払いと帳票と素早い配膳システムが最先端というギャップが快感なのであった。

これなら本店は、多少の行列もなんのその、だ。

やるな、赤福! なのだった。

お味はもちろん外宮前店で食べた赤福と同じだ。違っていたら困るのだ。美味しくても不味くても、違ったら夜に眠れなくなるほど困る。

吾輩は奥側の縁側の緋毛氈に座って五十鈴川を眺めながら赤福と番茶を交互に楽しんだ。

あの世とこの世の境とも言われる五十鈴川のきらめきを眺めつつ赤福と番茶を楽しむのは至福のひとときであった。

赤福本店の後、五十鈴川で清めてから内宮を参拝した。
赤福本店の後に外宮を参拝

4.「白餅黒餅」を買う

「白餅黒餅」を買う

その後吾輩はまた店頭に回り、今度はお土産の列にほんの少しだけ並んで初めての「白餅黒餅」の8個入りを買った。今夜ホテルで食べる用だ。

「白餅黒餅」は例えば大阪駅でも売っているのを知っているが、本店で買ったということにしたかったのだ。

「白餅黒餅」については後日別記事に掲載

その後、吾輩はいよいよ内宮を参った。

時間的に赤福本店内は参拝後の客が多いように感じたが、皆は参拝後にホッと小休止に赤福に寄っているような感じであった。

そのせいか、吾輩の内宮への道のりの道中、比較的人が少なくて落ち着いてゆっくりとお参りができた。これもまたご利益かもしれなかった。

5.赤福の二つのお店の特徴と物語

同じ赤福2個(400円)のセットでも、両店では雰囲気は大きく異なっていた。

5.1.赤福 外宮前店

モダンな店構えで本店に比べると開放的で、参拝の前後にサッと立ち寄りやすい雰囲気だった。

伊勢参りは「外宮から内宮へ」が古くからの習わしだ。

外宮前のお店でまず一口いただくことで吾輩のように「これからお参りするぞ」という気持ちを整えてくれる場所でもあった。

5.2.赤福本店(内宮おはらい町)

明治10年(1877年)に建てられた、どっしりとした構えの店舗だった。

なお赤福自体の創業は富士山が噴火した江戸時代の宝永4年だ。そのため、明治時代の建物でも通りといい江戸時代の雰囲気を醸し出している。

おはらい町の入り口にそびえるその「赤福本店」の姿は、まさに伊勢の顔だろう。

吾輩が座ったところは本店の奥の五十鈴川に面した広々とした縁側の赤い緋毛氈の上だった。

そこから川のきらめきとせせらぎを見聞きしつつ番茶を啜り赤福を頂く時間は、まさに江戸時代の旅人気分さえも味わえる最高の贅沢だった。

店頭にある大きな「三連かまど」からはお茶を淹れるためのお湯の湯気が立ち上っていた。

あのかまどの形は、一説には「恵比寿・大黒」を象っているとも言われているようだ。

6.「赤福餅」のこだわり

以前の箱売りの方の「赤福」の記事でも書いたが、あの独特の形と味には伊勢ならではの深い意味が込められている。

あんこの表面の三本の筋は「五十鈴川の清流」を、中の白い餅は「川底の小石」を表している。

指先で一つひとつ形作る「手仕事」だからこそ生まれる、柔らかいウェーブなのだという。

そして赤福の餡は非常にキメが細かく、口の中でスッと消える「口どけの良さ」が特徴だ。

7.伊勢茶(番茶)との相性

セットで出されるお茶は、地元伊勢で採れた「伊勢茶」の番茶だ。

強火で焙じられた香ばしい番茶がこしあんの甘みを引き立て、口の中をスッキリとさせてくれた。

8.朔日餅(ついたちもち)

ちなみに吾輩が参拝した前日の2026/02/01は朔日餅の日で、赤福本店では毎月1日のその月限定のお餅を販売する「朔日餅」という伝統を行ったはずで、早朝からすごい人だっただろう。

吾輩は来なかったが、これを目当てに全国から夜明け前から大行列ができるのが伊勢の有名な風物詩なのだそうだ。

9.冬の定番「赤福ぜんざい」

赤福ぜんざいは吾輩はまだ食べたことがなく、ちょうど本店の向かい側の赤福で「ぜんざい」と「赤福」の両方が供されているのは知っていた。

しかし今回は五十鈴川を眺めて本店で赤福を食べたかったことと、赤福とぜんざいの両方を食べてしまったら夕方17時から松阪で予約している「鶏焼肉」がおいしく食べられなくなる恐れがあるのでやめたのだ。

また、何度か書いているが、ちょっと心残りがあったままこの地を去ると、また次にここに来たくなる原動力になるのでその効果も見込んでいたのだ。

いっぺんにあれもこれもまとめて経験するだけなのは芸がない。

ということで、今度また冬の季節には「焼き目が入った餅が香ばしいらしい赤福のぜんざい」をきっと食べに来るのだ。

(おわり)

和菓子なスクチャイ~都道府県別記事一覧~

和菓子なスクチャイ記事一覧

いいなと思ったら応援しよう!