東方頭 富貴豆の山田家 山形市 和菓子なスクチャイ235 2025.11.30
和菓子なスクチャイ235 山形県 > 山形市
※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。
東方頭 富貴豆の山田家 山形市







1.続いて「東方頭」を買う
前回の話題「石衣」に続いてショウケースの中でひときわ美味しそうだった「東方頭(とうほうとう)」という栗饅頭を買った。
6個を箱に詰めてもらって税込880円だった。
「食べんでも美味しいに決まってる」(土井善晴氏)レベルで、見るだけで充分満足しそうな饅頭だったが、まあそう言わずにもちろん食べた。
一般の栗饅頭を凌駕したホクホク感で栗の風味が最高で、栗好きには耐えられない饅頭だ。
こんなに高品質な栗饅頭がこの世の中にあってもいいのだろうか?
地元の常連客の間では「山田家は栗饅頭もすごい」と語り継がれる、非常に完成度の高い逸品なのだそうだ。
2.名前の由来
まず目を引くのが、その力強くも風雅な「東方頭」という名前だ。
「東方」は日の出の方向、つまり希望や始まりを意味する。
「東方頭」という名には、山形の豊かな実りに感謝し、このお菓子を食べる人の未来が明るく開けるようにという願いが込められていると言われている。
3.栗を「頭(こうべ)」に見立ててる
饅頭の中に鎮座する大きな栗を誇り高い「頭」に見立てたという説もあり、その姿にはどっしりとした風格がある。
山田家の「東方頭」が、他の栗饅頭と一線を画す理由は、その素材の扱いにある。
4.栗が「主役」の存在感
多くの栗饅頭は「餡の中に栗が入っている」というバランスですが、東方頭は「大きな栗を味わうために餡と生地がある」と言っても過言ではないほど、立派な栗が選ばれている。
5.白餡とのマリアージュ
中の餡は、ふうき豆で培った高い技術が活かされた、しっとりとなめらかな白餡で、そこに栗の色がついて黄味を帯びている。
この餡が栗のホクホク感を優しく包み込み、口の中で一体となって溶けていくのだ。
表面は艶やかに焼き上げられ、香ばしい皮の風味が栗の甘みをさらに引き立てる。
手に持った時のずっしりとした重みは、山田家の誠実な菓子作りの証だ。
6.山田家の和菓子の結晶
山田家は「ふうき豆」という絶対的なエースを持つお店だが、この「東方頭」や前回の「石衣」のような、いわゆる定番商品に対しても一切の妥協がない。
「豆の扱いを極めた者が栗を扱うとこうなる」という、老舗のプライドを感じさせる仕上がりになっているのだ。
(おわり)
