山科巻 蕗月堂 秋田県横手市 和菓子なスクチャイ223 2026.01.29
和菓子なスクチャイ223 秋田県 > 横手市
※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。
山科巻 蕗月堂 秋田県横手市


1.秋田で「うんぺい」を求めて
秋田駅周辺で「うんぺい」を買いたくて物産売り場のおねえさんに訊き歩いたが売っておらず、結構手強いと感じて駅の観光案内所に行ってそこで訊いてみた。
「うんぺい」は青森で買って食べているが、秋田にもあるという情報を得ていたのだ。
確かに秋田でも「うんぺい」は日常よく見かけるお菓子ではあるが、物産売り場等の和菓子専門店で売っているお菓子ではなく、むしろ普通のスーパーマーケットの和菓子コーナーなどに「ポイっと」置かれているものなのだそうだ。
案内所スタッフの主婦系おねえさんの説明だ。
「んだからね、近くのスーパーに行ってみれば?」
と言うことで秋田駅前のアーケードへの階段を降りる途中にあるビルの地下のスーパーマーケットに行った。
ただし、「うんぺい」はいつもあるとは限らないから行ってみないとわからないものらしい。
「どういうタイミングで売られてっかは、普段意識してないからわがらねけども、もしかしたら彼岸とかお盆の時期に出てくるのかもね〜」
「普段意識しねけど、結構見るのよ、売ってるのを。けど、見るだけでアタシの場合は買ったことはないどもな〜・・・。結構おばあちゃんが好きだったりするお菓子よ」
・・・という観光案内所の主婦系おねえさんの説明であった。
2.駅前地下のスーパーマーケット
そこで吾輩、時間も多少あったので、ダメ元でそのビル地下のスーパーマーケットに行ってみたのだ。
そこには「うんぺい」はなかったものの別の面白いお菓子とデザートを見つけた。
かまぼこの「なると」のような図柄の、ロールケーキを切断したようなお菓子が3種類あったので買った。
そして冷蔵コーナーではスーパーオリジナルというフルーツ系デザートを買った。
フルーツ系デザートには既視感があり、すぐに思い出した。
これは仙台のウジエスーパーやん!( ´∀` )
このスーパーは「ナイス」という名前なのだが、そのままブランド名にした「ナイス」シリーズで、果物がたくさん入った見るからにおいしそうなプリンや杏仁豆腐やコーヒーゼリーが良心的な価格で販売されていた。
こういうデザートは吾輩大好きである。
しかし、ウジエスーパーのパクリやん!
と言いたくなったが、いいところはどんどん真似してもらうと消費者も喜ぶというものだ。
現に吾輩は喜んでいた。
3.「しったけ」シリーズ

2種類の「ナイス」を籠に入れたが、売り場の札には「しったけ」シリーズとも書いてあり、吾輩が買ったのはバナナがふんだんに載っている「しったけプリン」と、ミカンがこれでもかと載っている「しったけ果実の杏仁豆腐」だった。
それぞれ税込377円、355円であった。
で、その「しったけ」って何? キノコの一種?
と、うんぺいを探してくれたおばちゃん店員さんに訊いたがわからないと言い、おばちゃん店員さんは近くにいた若い女性店員さんを捕まえて訊いたが彼女も「わからない」と言った。
秋田の方言ちゃうんかいな?
秋田の人がわからなければ外部の吾輩がわかるわけがない。
おばちゃん店員さんはさらに別の年配の店員さんに訊いてみてくれたが、ようやく「いっぱいってことさ!」と答を得た。
要するに方言ではあるがある程度の年齢以上でないと使わないので知らない方言のようだった。
高齢者しか使わない方言は、こうして無くなっていくのだろう。
方言文化を無くしてはいけない、と吾輩は常に思っている。
わからない人が居ようとも多少強引にでも商品名なんかにどんどん方言を起用して話題提起させて次第に周知していくという戦法に吾輩は大賛成だ。
日本全国みんな標準語になってしまったらつまらないではないか。
吾輩の旅の醍醐味のひとつがその土地で方言に触れることなのだ。
聞いたことのない言葉と出会うたびに、ああ遠くに旅に来てるんだなあと旅情に浸れるのだ。
なので少なくとも吾輩には、その言葉がわかるわからないに関わらず、どこに行ってもどんどん方言で話しかけて欲しいのだ。
ともあれ、吾輩の籠の中身は写真の通りで後ほど全部食べたのだ。
帰りの列車の待ち時間に、駅の待合室のようなところで「しったけ」の2個を食べたのだが、「しったけプリン」と「しったけ果実の杏仁豆腐」の両方とも実においしかったのだ。
4.「山科巻」




さて、本題の「山科巻」だ。
「山科巻」は、秋田県南地方で古くから親しまれている伝統的なお菓子だ。
一見するとロールケーキのようだが、食べてみるとその「密度の高いもっちりした食感」の初めて体験に驚くのだった。
カステラのようなスポンジ生地を固めたような感じで、くるりと巻いた図柄のお菓子だ。
普通のロールケーキよりも生地がぎゅっと詰まっており、落雁と餅の中間のような力強い食べ応えがある。
4.2.名前の由来
京都の「山科」から伝わったという説や、見た目の上品さを例えた説など諸説あるが、秋田の厳しい冬を乗り切るための保存性が高く栄養価の高い贅沢品として生まれたようだ。
4.3.3種の風味
ごま
蕗月堂の山科巻の中でも特に人気商品で、その黒ごまの香ばしさが生地とあんに練り込まれており、噛むほどに風味が広がる。
赤(プレーン)
最も伝統的な姿で、この「赤」は、おめでたい行事にも使われる縁起の良い色だ。
抹茶
鮮やかな緑色が美しく、抹茶のほろ苦さが全体の甘さを引き締めている。
山科巻はそのまま食べるのが一番だが、吾輩はしなかったが、表面を軽くトースターで焼くという食べ方も通の間では知られているようだ。
生地の表面がカリッとし中のあんが少し柔らかくなって香ばしさが倍増するとのことだ。
5.蕗月堂
秋田県横手市十文字町にある「蕗月堂(ろげつどう)」は、昭和2年(1927年)の創業以来、秋田の豊かな風土に根ざした菓子作りを続けている名店だ。
蕗月堂は、伝統を守る一方で、最近では「バターどら焼き」や、もふもふの秋田犬をモチーフにしたお菓子など、ソーシャルメディアで話題になるような商品作りにも長けているとのことだ。
観光客向けだけでなく、地元の法事や贈答品の定番として「ここに行けば間違いない」という信頼を得ている、地域に欠かせない和菓子店だそうだ。
そういうことで最初「うんぺい」を求めていた吾輩が「山科巻」という初めてのおいしいお菓子に出会ったという話で、めでたしめでたしなのである。
(おわり)
