新野屋 黒羊羹 vs 最上屋 黒羊羹 (+網代焼)新潟柏崎 和菓子なスクチャイ012 2025.06.03
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新野屋 黒羊羹 vs 最上屋 黒羊羹 (+網代焼)
1.服部幸應氏のネットショップ「はっとりよせ」
先頃急逝した服部幸應氏推薦のものばかりを集めた「はっとりよせ」というネットショップで新潟柏崎の「新野屋(あらのや)の黒羊羹」を期間限定で扱っているが、それを試してみたくなった。
柏崎は何度も通過していて、たまに普通列車での旅の途中、乗り継ぎのために何度も途中下車している駅だ。
今回も直江津に普通列車で行く道中柏崎での乗り換え時間があったので、吾輩はネットショップに頼らなくても現地で直接買えるのだ。これは土地の利であろう。
ネットショップの「はっとりよせ」もいいが、直接その町に行けばまず手に入るのだ。
というのも、以前柏崎で下車したときに駅の売店で「黒羊羹」を売っているのを何度も見ていたからだ。
その時はその「黒羊羹」がとても有名で全国からも引く手あまたとは知らなかったし安くない価格なので買わなかった。
その後に「黒羊羹」の価値を知り、次に柏崎で下車するときは是非買おうと決めていたのだ。改札外すぐにあるJR東日本のNewdaysという売店で売っているのを知っていた。
何の苦労もなく有名どころの「黒羊羹」が手に入るという「特権」を与えられたような気分にもなっていた。
2.柏崎駅NewDaysで購入
さて柏崎駅で下車した当日。
柏崎駅の改札を出た吾輩は構内すぐ目の前のNewDaysに直行した。
「地元のお土産」コーナーには新野屋の「網代焼(あじろやき)」と一緒に「黒羊羹」が売っていた。
予想通りまったく何の苦労もなく幻の「黒羊羹」を手に入れられるのだった。ついでに初めて食べる網代焼も2種類買ってみた。
黒羊羹一本税込1,620円
網代焼(普通味)税込302円
網代焼(チョイ辛味)税込330円
3.新野屋本店に行く
柏崎での乗り換え時間は1時間ほどあった。
それで、構内のNewDaysで買い物を終えてから、ほとんど駅前の新野屋本店にも行ってみることにした。
他にどのような和菓子があるのかを見学させてもらおうと思ったのだ。
新野屋本店の入り口から入ると、2名の女性店員さんは愛想が良く吾輩を歓迎してくれた。
有名な老舗というものは、ややもすると天狗になってすこぶる愛想が悪い店もたまにあるのだ。
吾輩の経験では、一例としてかなり前だが東京田町のとある老舗和菓子屋と、最近では上越の「高橋孫三郎商店」で嫌な目に遭っている。
そのため、老舗に足を踏み入れる時は人知れず少し勇気を奮い起こしているのだ。
が、今回は幸い杞憂に終わった。
黒羊羹を買いに来たと思われ過度の期待をされてもいけないので、「今、駅で買って来たところですよ」と先に吾輩は挨拶がてらに店員さんに告げた。
すると、店員さんは、「あれ? うちの黒羊羹は駅では販売していませんよ」と言った。
そんなバカな。今買って来たのだ・・・と吾輩は鞄の底に沈んでいた羊羹の包みを取り出し店員さんに見せた。
「それ、最上屋さんの黒羊羹ですよ!」
裏側のラベルを見ると、確かに「最上屋」となっていた。
吾輩が買いたかったのは「はっとりよせ」でも限定販売している「新野屋の黒羊羹」だったのだ。
ガーン! 駅売店NewDaysでは網代焼の隣に黒羊羹の箱があったからてっきり新野屋の黒羊羹と思ったのだ。初めて買うので包み紙を見てもピンと来ない。最上屋さんの黒羊羹の包装紙は赤と黒のイメージだ。地元新野屋の店員さんなら一目でわかるのだろう。吾輩は裏側のラベルをしげしげと見るまでわからなかった。
最上屋の黒羊羹もおいしいはずだ。最上屋さんも当地では老舗だ。おいしいに違いない。
しかし、吾輩は今回あくまでも「新野屋の黒羊羹」を食べてみたいのだった。
なんだか騙された気分だった。
4.新野屋で黒羊羹を買う
吾輩は新野屋さんであらためて黒羊羹を買った。
税込1,800円
そしてふと横を見ると、網代焼の2種がワケあり品として一袋税込180円で売っていた。120g入りでさっき駅で買ったものと同じ容量だ。ワケありとは工場で欠けなどの不具合が見つかったものを集めたものだ。自分用にはこれで良いし、値段はさっき買ったもののほぼ半分だ。
本店は駅から徒歩2分程度だが、本店に足を運ぶだけでこれだけいいことがあるのだ。
それにしても、駅の売店NewDaysで新野屋の網代焼の隣に最上屋の黒羊羹を並べて売るとは、吾輩のような知らない人を当て込んで「類似品」を売りつけようとしているのではないかと、悪意さえ感じた。
吾輩の場合はまだマシだ。本店に行って間違えていたことに気付いたのだから。
本店に行かずに持ち帰っていたら、食べるときにしげしげとラベルを見なければこれが噂の「新野屋の黒羊羹」と信じて食べていたかもしれない。
しかし、お陰で羊羹2本の安くない出費になってしまった。
鞄の重さもずしりと増えた。
5.新野屋と最上屋の原材料比較
ま、買ってしまったからには「最上屋」の黒羊羹もいただくし、「最上屋」の黒羊羹ももちろんふつうにおいしくいただけるだろう。
この際だから「新野屋」と「最上屋」の黒羊羹を並べて食べ比べができるチャンスでもある。本来そのようなことは望んでいたなかったので、あくまで不本意ながら、ではあるが。
まず、購入時点でラベルの原材料の表示を見た。
「新野屋」は黒砂糖(沖縄産)、小豆餡、・・・の順だ。
「最上屋」は生あん(国内製造)、黒糖、・・・の順だ。
一番目に来ている原材料が一番使用量が多いのだ。
つまり、原材料の表示からそもそも異なっている。
ところで「ーーー(国内製造)」の表記はくせ者なのだ。
「小麦粉(国内製造)」「そば粉(国内製造)」のように、「国内製造」はあくまで粉に加工したのが日本国内ということで、産地はわからない。
最悪は安価な中国産となる。
「ーーー(国内製造)」の商品を買う場合、そこのところを覚悟しておく必要がある。
もっとも一般的には国内産の原材料を使っている場合、製造元は大手を振って「国内産」や「沖縄産」のような表示をするはずだ。
その意味でも、「ーーー(国内製造)」のような表示はまず何か隠していると思ってしまうのだ。
ま、買ってしまったものは仕方ない。
帰ってから賞味してみよう。
6.「最上屋」黒羊羹、解体ショー







7.「最上屋」黒羊羹の感想
ガツンと黒砂糖甘い。黒砂糖的ないい意味でのジャリジャリ感もあり。
言ってみたら羊羹的な黒砂糖のお菓子だ。
一番原材料が多いはずの小豆餡は黒砂糖に押されているのか存在さえ感じない。あくまで黒糖、黒砂糖の存在だけを感じる羊羹的なお菓子だと感じた。
8.「新野屋」黒羊羹、解体ショー










9.新野屋と最上屋との見た感じの違い


新野屋と最上屋との見た感じの比べっこだが、写真のように並べ、露出を多くかけたりしたが、見た感じ同じようなもの、としか言えない。
2枚目の写真は露出を多くかけた方である。対象物が黒いので露出をかけてと少しでも色の違いがわかるようにしたつもりだ。露出オーバー気味なので奥のくまが白く飛んでいる。
で、2枚目の写真では手前2つが少し茶色がかって見えるので同じ種類かと思うだろうが、写真説明に書いているとおり間違いなく左2個が最上屋で右2個が新野屋だ。
手前の2個が茶色っぽいのは光源を手前にして強い光を当てたためだろう。手前と奥の光線の強さの違いで手前と奥との色が違って見えるのだ。
つまり、この4つはもともとほぼ同じ黒からかなり濃い目の茶色で、見た感じ色では区別がつかないということなのだ。
10.新野屋と最上屋との食べた感じの違い
食べた感想だが、どちらも強烈なほど黒糖の甘さだった。
そしてどちらも黒糖の、いい意味でのジャリジャリ感もあった。
強いて言うと本家の「新野屋」の方がややしっとりしている感じがあった。しかしそれも気の持ちようで、確固たる違いと言い切れるほどの違いではない。
あいにく吾輩には味は「ほぼ同じ」で「甘すぎる」という感想しか出て来なかった。
甘すぎるのでいっぺんにたくさんは食べられない。甘党の吾輩でも、写真の大きさの2切れで充分である。
そして、この羊羹はともかく両方とも黒砂糖の甘さが前面に出ているのだった。あんこ好きな吾輩としては小豆を感じられず、正直残念なのだ。
黒砂糖は黒砂糖で西表島産などの黒糖100%のかち割りにしたやつは好きで、今もお菓子としてストックしていてたまに食べている。
しかし、せっかくの羊羹を黒砂糖味にして、果たしてどうかな?という否定的な感想しか出て来ない。
1,800円の新野屋であれ、1,620円の最上屋であれ、安くないお金を出してまで今後買わない。
ま、味覚は人それぞれなのであくまで吾輩の感想ということで人に押しつけているわけではなく、読者にはその点を理解してもらえればいいと思う。味音痴ね~、と人に言われてもいいので、吾輩の正直な感想は以上の通りだ。
11.新野屋と最上屋との包装の違い
上記のそれぞれの解体シーンの写真を見たらわかるが、最上屋の方は一般によくある包装で、厚みのあるアルミホイルのような包装紙で真空パックにしていた。先端を切り取って、お尻から押し出すようにして羊羹を出し、出てきたところをナイフで切る。すると、最初に出てくる羊羹の先端は、パックしていた関係でパックの先端の形をしている。つまり一般的な羊羹は、パックが先にあってそこに羊羹を注入しているという形態なのだ。
しかし新野屋は真空パックにはせず、厚めのポリラップを密着させて包んでいた。そして隙間には空気が入っているのだった。つまり完全な真空ではない。真空パックに注入しない方法なので、先にきっちりした矩形を成型してからラップで包むという順番だ。ここが最上屋をはじめとする一般の羊羹の包装の仕方と違うところだ。
結局両者の大きな違いはこの包装形態なのだった。
12.新野屋の黒羊羹の説明

画像を再掲するが、この説明書に「熟成する」「空気の抜け跡」などという文字がある。
賞味期限の10-40日(季節による)という日数内での熟成を楽しむようなことが書かれている。
真空パックにしないために、日数の経過に伴って味の変化があるのかもしれない。
もう開封してしまったが、しばらく食べ続けて変化があったらここに追記したい。(変化がなければ追記はしない)
まとめ
あくまで吾輩の嗜好としてだが、今回は残念ながらあまり肯定的な感想を持てなかった。
黒羊羹は新野屋も最上屋もあまり気に入るものではなかったので今後は買うことはなさそうだ。
(おわり)
