栗蒸し羊羹「くりづと」竹風堂 長野小布施 和菓子なスクチャイ135 2025.09.27
和菓子なスクチャイ135 長野 > 小布施
※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。
栗蒸し羊羹「くりづと」竹風堂 長野小布施

1.竹風堂(ちくふうどう)
竹風堂は以前善光寺大門店でかき氷を食べ、栗饅頭「栗ん子」を買って食べた吾輩の大好きな小布施に本店がある国産栗菓子のお店だ。
2.栗蒸し羊羹「くりづと」



今回は季節限定の栗蒸し羊羹「くりづと」を紹介する。
商品同梱の説明書によると「くりづと」の「づと」は水戸納豆の「わらづと」の「づと」と同様に「苞(つと、ほう)」の字であり、「包む、包まれる」の意味で、他に土地の産物や土産物といった意味もあるようだ。
写真の大きさ(ナガノのくま=7.5cm)の羊羹のような棹で、一本が税込1,987円だ。
小豆も手亡豆も使っているが主原料は粒栗の入った栗餡だ。
原材料名表示では主成分は砂糖の次が栗となり、その次に手亡餡、小豆餡、小麦粉と成分の多い順で続く。
見た目が羊羹なので一般の練り羊羹のように数か月も日もちするように見えるかもしれないが、実際にはこの栗羊羹は製造から約10日間しかもたない。
ほぼ生菓子の扱いになるので自分用としても誰かにあげる用としても賞味期限が短いことを注意しないといけない。
3.開封する

経木に包まれた本体を開けるとわかるが、中身は一般の練り羊羹にありがちなビニールに包まれた真空パックではなく、餡が紙型に流し込まれただけだ。
これは寒天で固めた練り羊羹ではなくて、小麦粉入りで蒸してある蒸し羊羹なのだ。
そのためういろうのようなもっちりぷりぷり感が味わえるらしい。
前回「くりづと」販売前に大門店に訪れた時、店長さんからこの説明を聞き、ひたすら濃くて固めの羊羹よりもういろう的な柔らかいのが好きな吾輩は「くりづと」が完全に気に入ることを確信し、9月上旬の販売時期になるのを待ちかねていたのだ。
気温の関係で夏場は製造を休止し、製造販売期間は9月上旬から5月いっぱいぐらいまでとなっている。
さて、その「くりづと」が収まっている紙の箱は手で簡単に広げることができ、広げたまま棹をナイフで切れるのでまた板が不要で便利なのだ。
このように紙の箱で自然に固まっているだけの状態でそれ以外の真空パックなどはされていないので、製造後から空気に触れていることになり、そのため日持ちはせいぜい10日間なのだ。
くどく繰り返すようだがこれは「早く食べるべき生菓子」と思っておいた方がいいお菓子だ。
4.切って食べる


そっと刃物を当てるだけでスッと切れた。
一般的な練り羊羹よりも軽い切れ方だ。
中の栗も同時にスッと切れて、断層に露呈する化石のように栗の断面が姿を現した。
頬張ると、濃厚な栗の風味をふわ〜っと感じ栗好きにはたまらない食感と味だ。
栗をとろりと柔らかくして食べやすくした贅沢な栗菓子だ。
5.「竹風堂」について
「竹風堂」についてはすでにかき氷と栗饅頭で少し紹介したが、3度目の今回、改めて竹風堂について説明しよう。
「竹風堂」は小布施を代表する老舗の栗菓子店の一つで、小布施の栗菓子文化を支えてきた長い歴史を持つ老舗で創業は明治26年(1893年)だ。
小布施は江戸時代から栗の名産地として知られており、竹風堂は明治時代に栗菓子を主軸とする事業を始めた。
この頃、小布施では既に栗らくがん(1808年)、栗ようかん(1819年)、栗かのこ(1892年)といった栗菓子が誕生しており、竹風堂は栗菓子の製造販売を行うメーカーとして発展した。
昭和26年(1951年)に株式会社の設立以降、昭和45年(1970年)に現在の竹風堂小布施本店を開業した。
この本店は重厚な民家風の建築で、当時の観光とはほとんど無縁だった小布施町において革新的な存在として登場した。
本店は単なる売店ではなく栗おこわを提供するお食事処や喫茶部門を併設し、食と文化の発信地としての役割も担うことになった。
特に竹風堂が初めて喫茶に取り入れた「栗あんしるこ」は人気を博し、今に至る。
竹風堂は栗菓子の製造販売だけでなく小布施の文化振興にも貢献しており、本店の周辺には「日本のあかり博物館」や工芸雑貨店など文化的な関連施設も展開し、一帯が観光スポットとなっている。
創業以来「国産栗100%自家仕込み」という変わらないこだわりを守り続け、小布施栗をはじめとする優良な国内産の栗のみを使用している。
「竹風堂」のこの姿勢により、吾輩のような栗好きの消費者が店舗とその商品に安心と信頼をおくことができているのだ。
現在竹風堂は小布施本店をはじめ長野県内に10店舗以上の直営店を展開し、小布施栗菓子の代表的なメーカーとして知られている。
6.代表的な商品
栗かの子
竹風堂の代名詞的な商品で、自家仕込みの蜜漬栗(栗の粒)に同じく自家仕込みの栗あんを絡めた栗づくしのきんとん。
ホロッと崩れる栗の食感と、栗本来の自然な甘さが特徴だ。
栗おこわ
直営店のお食事処で提供される名物で、栗の風味を活かし、もち米と一緒に蒸し上げた栗ご飯で、おこわと栗の素朴で伝統的な味わいを楽しめる。
栗羊羹
栗あんの風味を大切にした羊羹で、甘さが控えめで栗の味がしっかりと感じられる。
方寸(ほうすん)
栗餡に寒天と砂糖を加えて作られる栗の落雁に似た干菓子。
吾輩がまだ食べていない商品も多く、これからいろいろ食べていきたいと思っている。
食べたらまたここで紹介するつもりだ。
(おわり)
