あじまん(既出) あじまん本舗 山形県天童市 和菓子なスクチャイ285 2026.04.09
和菓子なスクチャイ285 山形県 > 天童市
※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。
あじまん(既出) あじまん本舗 山形県天童市




1.今季最後の「あじまん」にて
以前「あじまん」については書いているので今回は二度目だ。
新潟県某所の「あじまん」小屋では4月20日16:00の今季終了を前に、3人のおばちゃんたちが眉間に皺を寄せた険しい表情で、あじまんを焼く鉄板を前に次々と入る注文を捌いていた。
思いなしか、おばちゃんたちは殺気立っているように見えた。
2.幼少時の駄菓子屋のおばちゃんを思い出す
「あんたら、何すんやー? ハヨしいやー!」
と昔よく怒られた近所の駄菓子屋のおばちゃんを思い出すのだった。
あの時の駄菓子屋のおばちゃんは、店の中央の番台のような席に座ってたこ焼きを焼いていた。
そこから店内を見渡し、あれこれ眺めてはなかなか買うものを決めない吾輩のようなガキンチョに、「ハヨ決めやー!」と檄を飛ばすのだった。
その時のおばちゃんの口にはつまみ喰いしたたこ焼きが入っていることが多く、ハフハフしながら店内にいる子供どもに鋭い視線を投げかけているのだった。
3.あのときの駄菓子屋のおばちゃんが今は「あじまん」におる?
さて、吾輩は「あのとき」のおばちゃんを思い出す険しい表情のおばちゃんに向かって今「あじまん」を注文するところだ。
注文内容は決めていたので、窓口に立ってからおばちゃんに「ハヨ決めやー!」と言われる恐れはなかった。
持ち帰りパックは6個入りと思っていたので、先日鶴岡の「あじまん」で買ったようにあんこ6個とカスタードクリーム6個にしようと最初考えていた。
でも、大量に冷凍保存しておきたいのでもっと増やしたいな・・・
あんこもカスタードクリームもどっちも美味しいのでどちらも優劣なく吾輩は大好きなのだ。
いっそのことあんこ6個入り2パックと、カスタードクリーム6個入り2パックにしようかと思った。合計24個の2ダースだ。
しかし事情で片道2kmの道のりを歩いて来ていたので(さらに5kgの精米を担いでいたのだ)、6個入り4パックは結構きついぞ、と思い始めた。
それでは1パック減らして3パックにして、あんことカスタードクリームをどちらも9個ずつ、合計18個にしようと決めた。
「あじまん」小屋に近づきつつ歩いている最中に考えたことで、個数を決めた瞬間にちょうど店頭に立った。
これで吾輩は「ハヨしいやー!」と言われることはないのだ。
幸い先客は誰もいなくて吾輩ひとりだった。
「あんことクリーム9個ずつお願いします!」
と吾輩は暗唱していた言葉を言ったのだったが、その姿はまるで家系か二郎系ラーメン屋で呪文のように店員に唱える前に、直前までモゴモゴと言う練習をしていたかのようだった。
ともかく言えたのだ! 吾輩は!
眉間に皺寄せおばちゃんも「ん」などとちょっとエラソーに頷いたので注文は正式に受けてくれたのだ。
・・・その時だ。
包装担当のおばちゃんがパックを揃えていたのだが、それが10個用パックだったのだ。
吾輩はパックは6個入りしかない思っていたので、思わずおばちゃんに怖々訊いてみた。
怒られるかもしれないという恐れを抱きつつ・・・
あの〜・・・、10個入りのパックもあるのですね?
決して笑顔なんか見せない眉間に深い縦皺を入れたおばちゃんは「ん」と怖そうに頷いた。
それならば・・・、あんことクリーム10個ずつにしてケロ!・・・と山形弁で言ってもここは新潟なので通じないので言わなかったが、ともかく一旦注文した個数を覆すような発言をしても眉間おばちゃんは怒り狂わないのだろうか、とそればかりが心配であった。
しかし現実はおばちゃんは優しかったのだ。
「いいわよ〜!」
・・・ということで、吾輩はあんこ10個入りの1パックとカスタードクリーム10個入りの1パック、合計20個2パックを買った。
現金で税込2,400円を支払った。
2つのパックを重ねて袋に入れて、最寄駅までの片道2km道のりをまた歩いて戻ったのだった。
5kgの精米も一緒に担いでだ。
そんなこんなでエネルギーを使った日だったので後で喰う「あじまん」も旨いってな寸法だ。
4.「株式会社あじまん」の話
以前書いた「あじまん」ネタでは会社の話題はほとんどしなかったので今回まとめてみた。
株式会社あじまんの歴史は「1台のリヤカー」から始まった。
なんとなくジャイアント馬場さんの馬場商店(新潟県三条市)のような話の展開だ。
創業は昭和40年(1965年)。山形県天童市で、創業者の佐藤栄介氏がリヤカーを引いて大判焼きを売り歩いたのが始まりだ。
独自の店舗を構えるのではなく、スーパーマーケット(ヤマザワなど)の軒先にプレハブの小型店舗を出すというスタイルを確立した。
これにより、「買い物のついで買い」という習慣を山形、そして東北や新潟に定着させた。
現在も多くの店舗が「冬期限定(10月〜4月)」での営業を貫いている。
「一番美味しい寒い時期に、熱々を食べてほしい」という職人気質なこだわりが、逆に「あじまんが始まったら冬が来る」という地域の季節感を作り出した。
5.看板商品「あじまん」の特徴


他の回転焼やおやきや大判焼き、または今川焼きと「あじまん」が決定的に違うのは、その「黄金比率」にある。
あじまんの皮は、中身が透けて見えるほど極限まで薄く作られている。
これは「皮を食べるお菓子」ではなく「あんこを食べるためのお菓子」という考え方に基づいている。
糖度を控えめに抑えつつ小豆の粒感をしっかり残した「あんこ」は、本社のある天童の工場で一括生産されている。
保存料を一切使わず、小豆と砂糖、塩だけで炊き上げるため、10個食べても飽きないようなキレの良い甘さが特徴だ。
吾輩が10個買ったカスタードも、あんこと並ぶ二大巨頭だ。
卵の風味が強く、ポテッとした濃厚な質感は、薄い皮との相性が抜群で、特に若い世代や「あんこが苦手」な層も虜にした。
6.「新潟のあじまん」
新潟県内でもスーパーの「ウオロク」などの店頭でよく見かけるが、実は新潟は本拠地の山形に次ぐ「あじまん大国」の一つなのだ。
雪深く寒さの厳しい新潟の冬において、あの赤と黄色の看板から立ち上る湯気は、多くの新潟県民にとっての癒やしになっている。
4月20日16時という期限は、まさに「あじまんの季節の終わり」を告げるカウントダウンのようなものなのだ。
おばちゃんたちの眉間には、ひと冬の猛吹雪や酷寒に耐え抜いた労力の年輪とも言える一層深い華麗なる「筋」がさらに1本追加で刻み込まれたのだ。
7.冷凍保存のすすめと美味しく食べるコツ
しばしの別れを惜しんで吾輩が買った20個の「あじまん」は、冷凍保存するのが正解なのだ。
1個ずつラップでぴっちり包み、さらにジップロック等の保存袋に入れると冷凍庫の匂い移りを防げる・・・のだが、これは理論上の話で、面倒くさがりの吾輩はジップロックなんかは使わない。
ラップに包んで冷凍庫にポイッ! だ。
その方が、後で無くなったかと思う頃に、隠れていた1個か2個が他の冷凍食品の陰から突如出現するという感動的な場面に出くわすのだ。
あたかも桂小金治が長年離れ離れになっていた親子を会わせて泣き咽ぶTV場面のように。(注:相当古い話)
8.復活の儀式(解凍の正攻法):
レンジで加熱:冷凍のまま50秒〜1分ほど温め、中をホカホカにする。
トースターで仕上げ:その後、アルミホイルを敷かずにトースターで2分ほど焼く。
これにより、あじまん最大の武器である「薄皮のパリッとした食感」が劇的に復活するようなのだ。
・・・ようなのだ、と言っている吾輩は実は上のようにはせず、吾輩は自宅に住み込みの中国系エグゼクティブシェフの陳さんにお願いする。
まずは解凍機能で解凍だ。
「陳!」
次に自動で温め機能だ。
「陳!」
これで細かいことを言わなければそこそこ美味しい「あじまん」が復活するので、吾輩にはこの単純手法(別名ズボラ手法あるいは手抜き手法)で充分なのだ。
そもそもそういうふうに次々と食べていくので、あんこが10個とカスタードクリームが10個と言っても吾輩の場合はすぐになくなってしまうのだ。
そういうわけで4月20日16:00の今季閉店の時間までにもう一回買いに行くかもしれない。
気合いを入れてあんこ20個とカスタードクリーム20個を買うかもしれない。
・・・眉間おばちゃんもビックリ!?
9.(追記2026/04/17)今日で〜お別れ♪ 30個買った!




今日で〜お別れ〜ね〜♪ も〜逢えない〜♪ by 菅原洋一
・・・こともなくてまた秋から始まるのだが、それまで約半年もあるので最後の最後という気分で30個(あんこ20個とクリーム10個)を買ってきた。
・・・正確には今日が最終日ではなくて3日後の月曜日が最終日だ。
しかし明日から土日の週末で、最終日の月曜日も混みそうなので、今日が通常営業の平日の最後の日、ということで万難を排してまた行って来たのだ。
温かいのをいくつか食べたら冷凍しておくつもりだ。
(≧∇≦)ぶぁっはっはっ!!!
(おわり)
