返してるけど返してない国債──それってアリ?|やさしい”お金の話”7
◆ 第7回|返しても、終わらない?
政府が「お金を使います」と合図を出し、
国債を発行し、市中銀行はパワーを注入してもらった日銀当座預金を使ってそれを買う。
――そんな仕組みを、前回の記事で見てきました。
でも、ここでふと立ち止まりたくなる人もいるかもしれません。
「国債って、借金なんでしょ?
だったら、いつか返さなきゃいけないんじゃないの?」
たしかに、国債には「返済期限」があります。
10年や30年など、決められた期間が過ぎると、
「さあ、そろそろ返してください」となる。
では、そのとき政府はどうしているのでしょうか?
答えは――
新しい国債を発行して、そのお金で古い国債を返しているのです。
これを「借りかえ(ロールオーバー)」といいます。
たとえば、こんなことを思い出してみてください。
職場で、同僚にボールペンを借りました。
「あとで返すね」と言っておきながら、
そのペンを仕事でガンガン使っていたら――
インクが切れてしまった。
「やば、これ返せない……」
そんなとき、あなたは新品のボールペンを買って、
「これで返すね」と渡します。
これ、ちゃんと返してはいます。
でも、もとのボールペンそのものじゃない。
“新しく差し出したもの”で、約束を果たしているのです。
国債も、これと同じ。
返済期限がきた国債を、
新しい国債で“入れかえる”ことで、返している。
そして、経済という現場は日々続いていきます。
政府の支出も、社会の活動も、止まりません。
だから国債もまた、“返しながら、続けていくもの”なのです。
国の借金は、返しても終わらない。
なぜなら、それは「終わらせるための借金」ではなく、
「続けていくための借金」だから。
この回では、「返す」=「ゼロにする」ではないという、
ちょっと不思議な感覚に出会いました。
次回は――
「それでもやっぱり、借金はゼロのほうがいいんじゃないの?」
そんな、もうひとつの“思い込み”に触れていきます。
📚 このシリーズでは、「お金の仕組み」をできるだけわかりやすく伝えています。
最初から読みたい方は、マガジンの一覧からどうぞ。
🟦 この記事が役に立ったら、“スキ”で教えてください!
感想やシェアもとても励みになります。いつも読んでくださってありがとうございます。
いいなと思ったら応援しよう!
読んでいただき、ありがとうございます。
チップは任意ですが、いただけた場合は、静かにガッツポーズしています。