夢中になって自転車に乗ることで一変した私の人生
初めてロードバイクに乗り始めた頃の私は、家を出るなり子供に口笛を吹かれ、知らないおばあちゃんに「おやまあ、かっこいいねぇ」と声をかけられた。サイクリングロードですれ違うサイクリストからもよく応援された。
はっきり言って、ぱっと見で“イケてないガッチガチの初心者”だったんだと思う。
そんな私は30代半ばから自転車に乗り始めた。特別な技術は不要で、運動オンチの私でもただ乗り続けるだけでどんどん遠くまで行ける。気がつけば、世界が変わっていた。
それ以前の私は、仕事や会社、キャリアにとらわれ過ぎていて、うまくできない自分にがっかりするばかり。
20代はTOEIC900点などわかりやすい目標に向かって努力し、達成して疲れると沖縄離島や南の島へ逃避していた。
目標を達成しても、何かが変わるわけではなかった。今思えば、がんばる方向性が間違っていたんだと思う。
ただ、自転車に乗る────これだけは私にとって正しい方向性だった。

近くのサイクリングロードから始まって、気づけば富士山の雲の上にいた。
海まで行ってみよう。湖を見に行こう。100km走ってみよう、200km走ってみよう。紅葉や桜前線を追いかけて。
あの山を登ってみよう。あの激坂を攻略しよう。峠を越えてキャンプしながら走ってみよう。
スバルライン、スカイライン、そしてあの酷道・あざみラインも越えて、富士山の五合目まで────自分の脚で行ってみよう!
夢中で自転車をこいでいるうちに、いつのまにか健康になり、風邪をひかなくなり、週末が楽しみになり、人生のパートナーと出会い、一緒にどこまでも走るようになった。
日本中を走り、時には世界へも飛び出して。
「人生をリアルな体験で彩りたい」と思うようになった。
自転車は、運動神経がなくてもできる、独りでも始めやすいスポーツだ。仕事で行き詰った時、自転車に乗っていたらアイデアが浮かんできて何度も助けられた。脳も身体も活性化できて、良いことづくめ。
誰にでも、人生の様々な局面で、思わず立ち止まってしまう瞬間がある。何から手をつけたらいいかわからなくなる時もある。
そんな時こそ────無心にこぐ。
これは誰にでもできて、心身に良い効果があり、ときに問題を解決してくれることすらある。
無心にこぐ。それだけで、世界は確実に変わる。




あの脚だけ太い生まれたての小鹿みたいだった私が、今では家から自転車で出かけて富士山の五合目まで行き、自転車で帰ってこられるようになった。
自分の脚でここまで来た。あの感動が、忘れられません。
実際に何度か富士山に登って死にそうになった時の話です↓
失敗だらけ、恥だらけの、もっと詳しい私の自転車遍歴はこちら↓
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FIREしたら、日本全国を自転車で巡る旅に出たいと思っています。
その旅の記録を、エッセイとして静かに積み重ねていくのが夢です。
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