1年365個✕11年続けた「とっておき家事」──わたしを動かす3つの魔法
家族が風邪で出かけられなかったこの土日。
娘が生まれるより前に夫婦で観ていたアニメ──『弱虫ペダル』の第1期が、リビングでずっと流れていた。
子どもたちが夢中なのである。
わたしは時々手を止めながら、床に広げたボールプールの中身を仕分けていた。この日は、ストック類や掃除道具をまとめた物置の中身をすべて出して磨き上げ、より使いやすく改造するという大仕事をしていたのだ。
部屋を見渡してふと思った。
わたしは魔法を使ったのかもしれない。
だって、12年以上前──このアニメを観ていたとき、家には足の踏み場もなかった。
片づけられなくて途方に暮れていた。
なにも続けられなくて、情けなくて、苦しかった。
性格は変わっていない。
でも今は、一時的にひどく散らかされても、がんばれば片づけられるくらいにはなった。
ほとんどの物には決まった置き場所があって、それがない新しく入ってきたものが散らかる原因になっているくらい。

手を動かせばこの状態にもどせるようになった。
ゆるゆるとアニメを観ながらだったから時間がかかった。でも、夕方、わたしは片づけを終えて立ち上がった。
これは今年、365個目の「とっておき家事」。
11年連続の「クリア」になる。

▼片づけの全貌はこちら。
とっておき家事とは
とっておき家事。
それはわたしが提唱している試みで、1年で365個の“ちょっとだけ特別な家事”をやろうというもの。
1年で365個というのがポイント。
1日ひとつじゃないし、先取りも後追いもOK。
「とっておき」「ちょっとだけ特別」という言葉からていねいな家事をイメージするかもしれないけれど、なんでもいい。
例:
「シュークリームの日」だからコンビニのシュークリームを食べる
Instagramで見つけたレシピを試す
寝室の不要なものやゴミを袋に入れる
家事本を1ページだけ読む
クリスマスツリーを出す
どんなに小さなことでも「ルーティン家事じゃないもの」ならカウントできるから、よく日々の営みを観察すれば、きっと今から達成させることだってできる。
去年までは、この「とっておき家事」実践の記録をブログで綴っていた。

10年間毎日更新していたけれど、作業自体はつねに先取りしていた。
ブログの毎日更新をやめたら、もう続けられないんじゃないかなとすこし怯えていたけれど、いくつかルールを設けることで11年目の達成となった。
決めたルールは3つ。
1.報告の場をブログ→Xにする
2.とにかく手軽にする(適当な写真でもいい/写真なしでも◎)
3.失敗もカウントしてOK
▼132個目からは、ひとつのツリーに経過をまとめているので一覧で見ることができる。ここから今日までずっと取り組みの様子を載せている。
#とっておき家事 132/365
— 三條 凛花💎家事本発売中 (@Rinca_366) March 16, 2025
【コーヒー氷】
来客後しごと。微妙に余ったコーヒーを凍らせておく。牛乳に入れてカフェオレっぽく☕️
とて家事毎日やってるのに記録全然できなかった😇 pic.twitter.com/Cxhk98KUBS
ブログ時代は、「読みもの・コンテンツとして価値があるか?」を加えたうえでの投稿だったものだから、かなり時間がかかっていた。
たくさん挑戦し、成功したものの上澄みだけを掬って載せる。失敗は他者にとって意味がないからだ。
でも、それでも続けられているのがうれしいし、成長した気がして誇らしい。
わたしを動かす3つの魔法
「りっちゃん、部活はなにやっとったん?」
ある日、ママ友に聞かれた。
そのとき、漫画だったら「・・・」と三点リーダが入りそうな感じで固まってしまった。
合唱部、器楽部、茶道部、美術部、剣道部……。高校は英語部と地学部に籍だけおいてほぼ行かず、唯一2年続けたと言えるのが……
「運動部のマネージャー……?」
そう、部活ですら……続いたことが……ない。
廃部で移籍みたいなケースもあった。
けれども、だいたいは行きたくなくなってしまうのだ。同じことを続けるのが苦手。すぐに飽きてしまう。
そんなわたしが11年連続でとっておき家事を続けられたのはおそらく、3つの「魔法」を使ったからだと思う。
名づけの魔法。
数えの魔法。
つづきの魔法。
名づけの魔法
今から5年ほど前、こんな引用リツイートをされた。
「この人は、なんにでも名前をつけないと動けないのだろうか……」
しんと胸が冷えた。でも、残念ながらそれは事実だった。
もう少し厳密にいうと、名前をつけなくても動くことはできる。ただ、物事に約束事と手順を決めて、そのうえで自分が覚えやすい「名前」をつけると、ずっと楽に動けるようになる。
だから、わたしは何にでも名前をつける。
「とっておき家事」もその一つだ。
数えの魔法
数えの魔法は、ゴールを決める魔法だ。
冒頭に登場したアニメ『弱虫ペダル』のことをすこし話したいと思う。
自転車競技部が舞台になった作品だ。
主人公の小野田坂道は、ロードレースとは無縁のアニメや漫画が大好きなオタクの少年。
そんな小野田は、人との出会いを通してロードレースの道に入り、素人とは思えない驚異的な成長で1年生のうちからインターハイメンバーに選ばれる。
そこに至るまで何度もこころが折れる様子も描かれている。
それでも、彼にはカチッとスイッチが入る瞬間がある。
なにかしらの目標──自分なりのゴールが見つかったときだ。仲間といっしょに走りたいから、最下位から1位まで追いかける。友だちと再会の約束をしたから、インターハイに出ようと1,000km走り抜く。
そういう目標設定ができたとき、小野田は活躍する。
彼の場合は「友だち」がキーワードになっているように思うけれど、わたしの場合、具体的な数のゴールがあるとやりきれるとわかった。
とっておき家事では「1年で365個」をゴールにしている。
ここまで紹介してきたように、物事に「名前」をつけて、具体的な「数」のルールを設定すると、飽きっぽいわたしでも最後まで走り切ることができる。
魔法が使えるのは、家事だけじゃない。
たとえば創作大賞では「全部門応募」という名づけの魔法を使った。
ラスト1週間になって、43作品応募していることに気がついた。から、過去記事にタグをつけると同時に、新作も書いて「合計50作品」出してみようと決め、なんとかやり切った。
「名づけの魔法」と「数えの魔法」は、どんなシーンにも使える。
来年はどんな挑戦をしてみようか。そんなことを考えるとわくわくする。そして、「1年で365個」はライフワークとして続けて行きたいとも思っている。
つづきの魔法
さて、ゴールのあとには、また新しいゴールをつくることにしている。これを「つづきの魔法」とする。
2025年のとっておき家事をクリアしたわたしは、年末までに400個を目標に、さらに続けていくつもりだ。
▼366個目。新しいゴールに向けてのスタート。
#とっておき家事 366 /365
— 三條 凛花💎家事本発売中 (@Rinca_366) November 9, 2025
【個包装アイテムの補充】
ジャムとか蜂蜜とか、うちでは頻繁には使わない。週1あるかないか。そういうときは個包装にすると傷まず長持ち🐝 pic.twitter.com/MUlGwtLpu9
ゴールの先にも道をつくる──それが、わたしの「つづきの魔法」。
残りわずかの今年だけれど、クリスマスに大そうじ、年末年始と「とて家事」チャンスはたくさんある。まずは「10個」を目標に、いっしょに走ってもらえたら、とてもうれしい!
ハッシュタグは「#とっておき家事」。SNSでもnoteでも。@や引用をもらえたら💜を押しにいきます。
最後に──。
「ブログに載せる」という目標がなくなった2025年のとっておき家事は、続けられるか怪しかった。
『弱虫ペダル』の小野田くんが、仲間のおかげでがんばれているように、今年に関してはさまざまな人が応援してくれたことが大きい。
関わってくれたあらゆる方に、感謝を込めて。
▼とくに最近うれしかった、えむのマイトンさんからの応援記事を載せておく。
(3,000字)

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