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美の実用書を30冊読んだから分類してみる


1週間で「美」にまつわる本を25冊読んだ話について書いた。
ちなみに今日追加で5冊読んだので、合計30冊となる。


「美」のなかでも「おしゃれ(洋服のコーディネートや着こなし)」にまつわる本は、いくつかのパターンに分かれていることがわかった。


1.理論を紹介する本

錯視、パーソナルカラーといった専門的な理論から紹介するもののほか、スタイリスト等のしごとによって得られた体験ベースの知見・考察などさまざま。濃度やつくりにはかなり差があるように感じた。
骨格診断やパーソナルカラー診断といった、近年では一般的になりつつある分野が専門の著者さん以外だと「このコーデは自分に似合うのか?」がわからずに迷子になる気はした。

2.イラストで見るコーデの本

著者のコーデや著者の好きなコーデに特化しており、学びたい・自分のコーデに取り入れたいという場合は不向き。また、イラストなので素材感がわからないのがデメリット。
とても良いのが、配色がわかりやすいこと。絵だからこそ、色合わせを知りたいときにはとても良い。また、とにかく可愛い。イラストやコメントを見ているだけでただただテンションが上がる。

3.写真で見るコーデの本

著者のコーデや、著者がスタイリングしたコーデなどさまざま。着画のものと、置き画のものがある。置き画だと、モデルさんの雰囲気や似合うものに左右されずに客観的な「好き」が見つかりやすい。
コーデがメインのものだと、雑誌と似た感覚になるかもしれない……。

4.特定のタイプ・ブランドに特化した本

「ユニクロのコーデ限定」「パーソナルカラー秋×骨格ウェーブ」だけみたいな本。
ブランドに特化したものに関しては、たとえばユニクロのような、どこに住んでいても手に入るもので書いてくれてるとすごくありがたい!
ただし、お店にずっとあるわけじゃないので、年月が経つと再現できなくなってしまうのが残念。
後者のような自分のタイプに特化したオーダーメイドなものは、より自分の「似合う」を深く知るために便利だと思った。

“推し編集者”の本が圧巻だった話

30冊読んで思ったのは、わたしが至るところで「推し編集者」として挙げている中野亜海さんが手掛けたファッション本の「濃度」と「再現性」が圧巻だったということ……。

再読含めて4冊読んだのだけれど、くらくらするような情報量。

上にも書いたように「イラストで見るコーデの本」に関しては、情報量が少なくて、目で見て楽しむものという印象があった。けれども、『どうして私はおしゃれなんでしょうか?』はまったく違う。
イラストから感じるおしゃれさを、文章が言語化してくれている。

ほかの3冊にも共通することだけれど、「これならできるかも」とハードルが低く感じられるレベルでの詳しい解説や、買い物をしていると耳元で囁かれているような記憶に残るようなフレーズの数々……。
すごいの一言に尽きる。

本のなかで紹介されているコーデは、実際には「似合うものの幅がとても狭い」わたしには真似できないものも多い。たとえば黒白が似合わなかったり、コントラストがつくともう全然だめになってしまう。

でもそれでも。試してみたくなる。
結果的に、試着して似合わずに撃沈したけれど、だからといって「読んで意味がなかった」とは思わないのがまたすごい。

「どうやったら似合わせられるだろう?」と、自分に合わせて「ハズす」チャレンジをしたくなった。

しかも、どの本も数年前に発売されているのに、古くならないのがすごい。ほとんどのコーデが、今見てもおしゃれなのである。
ベーシックなおしゃれに触れたい人におすすめ。

『どうして私はおしゃれなんでしょうか?』のどかさん著
『毎朝、服に迷わない』山本あきこさん著
『毎朝、服に迷わない 秋/冬 暖かいのにおしゃれになる』山本あきこさん著
『きれいめ、カジュアル、モードが全部できるようになる』中川恭子さん著

亜海さんが手掛けたもの以外でのおすすめ本はこちら。

『その服、まだ着られます』(山本あきこさん著)
『「いつでもおしゃれ」を実現できる幸せなクローゼットの育て方』(ミランダかあちゃん著)

有名どころでまだ読めていないものもあるため、引き続き、今週も読んでいきたいと思う。


甘辛ミックスと辛口の話


最後に、読んでいてなんとなくもやもやした気持ちになった本もある、と付け加えておきたい。

ファッション本のなかには、かなり「辛口」のものもあった。

「オバ見え」
「メルヘンおばさん」
「ほっこりおばさん」

こういった表現が飛び出してくる本は、個人的にはあまり好きにはなれなかった。なんというか、言葉のあとに「w」というマークが見えそうなテンションに感じられた。

たとえば、
「今まで似合っていたものが浮いてしまう」
というひところで済むのではないだろうか……。

それに、人にどう思われても好きなファッションを貫きたい人もいるわけだし。


年齢に合ったファッションをしたほうがいい。

それは、とてもよくわかる。
わたし自身も、20代のころに好んできていた甘めの服が、そのまま着られなくなって試行錯誤している。

だから甘辛ミックスにしたいのに、「辛口要素」を体型が拒否してしまう。混ぜられるアイテム探しに奔走しているし、どうしたらバランスよくなるのか、そのブレンドにとても苦戦している。本を読んでいるのは、そのためのヒントを得たいからだ。

たぶん本を手に取っているのは、わたしと同じように「どうしたらいいか迷っている人」だと思うのだ。
だからこそ、こんなにも強い言葉を使う必要があるかなあと思ったりした。今当てはまっていたらすごく傷つくんじゃないかなあ、と。そう思ってレビューや感想を見てみたら「グサッときた」というようなものも見受けられた……。

なんだろう。
甘めの服が好きである、その気持ちごと拒絶されているような感じを受けるのかもしれない。

否定するような強い言葉を使うなら、せめて、明確に言語化された具体的な解決策を提示してほしいと思ったりもした。
「辛口の服と合わせる」というだけだとわからない。
コーデ写真だけがたくさん載っていても、素人ではそれをどうすればいいかがわからないから困ると思うのだった。


※その点でいうと、こちらの本がとても良かった↓

『その服、まだ着られます』(山本あきこさん著)

「派手になってしまう」
「甘い服が好き」
「地味になってしまう」

年齢と好みと似合わなさに向き合う3者の悩みが、それぞれの手持ち服をミックスすることで解決していく……!というのが目がうろこだった。
具体的なアイテムについて詳しく書かれているから、まったく同じじゃなくても取り入れやすい。


あとはどの本だったかなあ。もったいないことに、忘れちゃったけど「年齢を重ねるからこそ、肉が落ちてだれでも鎖骨が綺麗に見える」「だから、デコルテのすこしあいた服がいい」というようなことを書いてあった本があって、めちゃくちゃいいなと思った。
失ったものだけじゃなく、新たに得るものもある。あたたかな視点に、著者の人柄の良さを感じた。


▼この記事で、執筆者という立場での「配慮」過多のむずかしさについて考えを書いた。けれども、これに関しては配慮したほうがいいんじゃないかなあとさすがに感じる。




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三條 凛花 最後までお読みいただき、ありがとうございます♡