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原田知世の7インチコレクション(10枚)


悲しいくらいほんとの話

まだショートカットではない、ヒットはしなかったが、両面とも名曲

A面「悲しいくらいほんとの話」
作詞:来生えつこ/作曲:来生たかお/編曲:星勝
B面「恋のヒントを教えて」
作詞:来生えつこ/作曲:小林泉美/編曲:星勝

82年7月5日リリース、オリコン41位

セーラー服と機関銃でフィーバーを起こした薬師丸ひろ子が大学受験のための活動休止期間に入り、その穴埋めのオーディションが行われ、渡辺典子が角川春樹以外の審査員の総意で選ばれたのだが、角川春樹的には誰も気にかけていない1人の少女がどうしても気になり、その娘を残らせるための特別賞でもって原田知世はデビューすることになる

実はこのようなことは1度ではなく、実は薬師丸ひろ子の時も同じであった、つまり野生の証明の子役オーディションの時も或る少女に決まりかけたが、角川春樹のゴリ押し(アンドその場の根回し)で求められていた役柄にはふさわしくないと思われた薬師丸に決めたわけである、結果は言わずもがな、つまり薬師丸ひろ子も原田知世も本来オーディション的には落選、しかし角川春樹の眼力が2度の奇跡を起こしたということだ

そして即刻、フジテレビ月曜19時のドラマ版セーラー服と機関銃の主役にブッキング、映画『セーラー服と機関銃パターンそのままに主題歌を歌うことも前提で、ドラマ初出演で初主演で歌手デビュー(主題歌「悲しいくらいほんとの話」)の合わせ技をいとも簡単に、ネットもないのでゴリ押しと炎上することもなく(この時点では広く知られていなかったが)、今だったら安易に大ヒット曲セーラー服と機関銃をそのままカヴァーしそうだが、同じ作家陣による書き下ろしのデビュー曲となり、且つ翔んだカップルから始まったドラマ枠同様のキティ人脈なのだが、レコードはキティからではなくフジテレビ系のキャニオンからリリース、しかし以後原田知世がリリースするレコード会社は紆余曲折していく

ちなみに原田知世の80年代作品は基本的にサブスク解禁されていない(「時をかける少女」オリジナルサウンドトラック盤は解禁)、CDのリマスタ再発などにも消極的である、平成以降の原田知世の本格的なアーティスト活動とのバランスがとれない判断なのか、薬師丸ひろ子『歌物語』のようにシングルコレクション的なベスト盤CDが出ていてもおかしくないのだが、無い


ときめきのアクシデント

ショートカットになりつつ、ヒットはしなかったが、両面とも名曲

A面「ときめきのアクシデント」
作詞:来生えつこ/作曲:来生たかお/編曲:星勝
B面「魔法をかけて」
作詞:芹沢類/作曲:伊藤銀次/編曲:星勝

82年10月21日リリース、オリコン67位

A面「ときめきのアクシデント」は主演TVドラマねらわれた学園」主題歌、ヒットしなかったセカンドシングルは隠れた名曲

オーディションで選ばれた渡辺典子をさしおいてフジの月曜ドラマ枠(オレ的には翔んだカップル枠)にド新人を角川春樹の眼力でもって2クール連続でゴリ押し主演ブッキング、いずれにしろ薬師丸映画のお下がり作品セーラー服と機関銃に続いてのねらわれた学園、共に主題歌も担当したが、これらではブレイクに繋がらず、歌もヒットしなかった(今思えば不思議だが)、結局そういうことから、潔く最後の思い出に、と作られたのが映画『時をかける少女なのであった

しかし時をかける少女が大ヒットして原田知世は一般人に戻るタイミングを失ったどころか、現役のシンガーとして現在に至る、現役とわざわざ付け足したのは、これら80年代作品を本人的には封印してるかのようで、明らかに需要があるCD再発やサブスク解禁等に積極的ではない印象

下記は「悲しいくらいほんとの話」「ときめきのアクシデント」両シングルのAB面が収録されている貴重なCD(1987年発売)


時をかける少女

松田聖子への提供曲同様、ユーミンはB面も手を抜かない

A面「時をかける少女」
B面「ずっとそばに」
作詞作曲:松任谷由実/編曲:松任谷正隆

83年4月21日リリース、映画『時をかける少女』主題歌、オリコン2位、映画の撮影シーンから切り取った制服ジャケの通常盤

映画撮影前と思われるジャケ違い(多分初回盤)

映画が7月16日からの夏休み公開なので、その3ヶ月前にシングルを発売してしまうとは、ちと早過ぎないかなと思うのだが、主題歌先行で映画の宣伝をしていくのは特におかしくはないし、歌が浸透している方がラストシーン(エンドロール)もより生きてくるということで、その戦略は見事にハマり、これ以上ないタイミングの公開5日前の7月11日付でオリコン2位に、そして1位は併映『探偵物語の主題歌(5月25日リリース)で薬師丸ひろ子原田知世のワンツーフィニッシュ(2週連続)となり、映画の興行収入含めて角川映画は一つのピークに到達したといっても過言ではないだろう

そもそも映画『時をかける少女は角川春樹がオーディションには本来なかった特別賞でもってデビューさせた原田知世へ最初で最後の主演映画をプレゼントして引退させるつもりであったが、大林マジック(とユーミンマジック)で当たり役(死語)となりブレイク、原田知世にとってイキナリ100点の映画が完成、さらには大林映画としても代表作になった、しかし原田知世本人はその根強いイメージに悩み、「時をかける少女」を何年も(17年間)歌わない時期があったようだ(それでも現在まで5つのヴァージョン違いが存在)

それにしても原田知世の80年代作品のサブスク解禁なんて、この先あるんでしょうかね⁈


地下鉄のザジ

「ダンデライオン」のシングルは出てるのでB面は違う曲が良かったんですけど

A面「地下鉄のザジ」
作詞作曲:大貫妙子/編曲:清水信之
B面「ダンデライオン〜遅咲きのたんぽぽ」
作詞作曲:松任谷由実/編曲:松任谷正隆

83年11月28日リリースのファーストバースデイアルバムからのプロモシングル=見つけて初めて分かるその存在、セカンドバースデイアルバム撫子純情の7インチプロモシングルはあるのかないのか分からない、あったらいいけど(「星空の円型劇場 / リセエンヌ」の組み合わせを希望)

83年夏は角川映画『時をかける少女探偵物語と2本立てで大ヒット、原田知世映画初出演初主演で全国区的なブレイクをし、アルバムをリリースする流れになったかと(しかも割と急に)、ならばと11月の誕生日に合わせてリリースしようにも時間がない(おそらく事前に計画されていなかったと予想)、ということで全5曲のうち4曲は既発シングルAB面まるまる収録、と思いきや、流石にマズイと思ったのか「時をかける少女」「ずっとそばに」をアルバム用にリアレンジ、新曲は「地下鉄のザジ」1曲のみ、しかも松任谷由実作品で全てまとめるかと思いきや、ここに大貫妙子作品を持ってきたところが、その後の原田知世の音楽路線を決めたと思います(逆に「時をかける少女」のヒットがありながら、何故かユーミン路線はここであっさりと終了)、それにしてもこの頃の全く欲のない、やる気がないわけではないが、うまく歌おうとしていない、歌おうとしても歌えないから、ただ素直に歌うしかない的な歌い方が今はもう望めないだけに素晴らしい

なお、ファーストバースデイアルバムは長らくBOX企画を除いて単体でのCD化がされていませんでしたが、実に34年を経た2017年に他の企画アルバムとオリジナルカラオケを追加した全11曲仕様でリリース(『撫子純情』も全曲カラオケ付きで再発お願いします)


天国にいちばん近い島

カメラ目線でもなく、ジャケに使う写真にしてもイマイチのような

A面「天国にいちばん近い島」
B面「愛してる」
作詞:康珍化/作曲:林哲司/編曲:萩田光雄

84年10月10日リリース、12月15日公開映画天国にいちばん近い島主題歌、同時上映Wの悲劇』、オリコン初の1位

時をかける少女と肩を並べるくらい名曲だと思うのだが、あまり語られることがないような(作曲の林'シティポップ'哲司先生はお気に入りとのこと)… まー映画のせいもあるかもしれない、時をかける少女は公開時映画館で観ましたが天国にいちばん近い島を観たのは近年、実際問題主演映画3本目の原田知世の演技力が気になりましたが、この時点でテレビドラマ含めて下積みがなく主役しかやったことがないというのも凄い(薬師丸とて脇役からのスタート)、当時ネットがないために角川のゴリ押しとかの批判も可視化されず、そもそも演技力なんて期待されてはないものの嫌われてはなく、ヘタでも棒でも許される稀有な存在だったのかなと、薬師丸はWの悲劇の熱演で役者として一皮剥けた的な評価になりましたが、そもそも原田知世は現在に至るまで熱演とか一皮剥けたとかも一切無縁のような気がします(勿論いい意味で)

この映画に高橋幸宏が原田知世の父親役として出演していますが(公開は前後するが、大林宣彦監督四月の魚に主演した流れ、大林映画は同じ人を続けて配役する傾向がある)、既に亡くなっている設定での原田知世の幼少期を演じる子役との回想シーンなので、直接共演してるわけではないのですが、まさか24年後にpupaというバンドを組むことになろうとは


撫子純情

7インチコレクションの記事ですが、例外として取り上げます

SIDE A
星空の円型劇場(アンフィシアター)
作詞作曲:大貫妙子/編曲:坂本龍一
Happy Yes.
作詞作曲:橿渕哲郎/編曲:坂本龍一
もっと素直に
作詞作曲:白井貴子/編曲:坂本龍一

SIDE B
リセエンヌ
作詞:原田知世、康珍化/作曲編曲:坂本龍一
クララ気分
作詞:来生えつこ/作曲:南佳孝/編曲:坂本龍一
天国にいちばん近い島
作詞:康珍化/作曲:林哲司/編曲:萩田光雄

84年11月28日リリース、オリコン2位

自分の誕生日にバースデイアルバムと称してリリースというシンプルなアイデア、その後現在まで長いこと「本格的に」音楽活動を続けることになるとは誰が予想したか、ともかくファーストそしてセカンドと呼べるであろうアルバムは、両方とも未CD化状態のまま、近年リリースされた企画BOXで初CD化されたと思ってましたが、セカンドの方はまだCDが珍しい時代に同時発売されていました(ということで現在高値)、頑なにリマスタ再発されないのは角川の権利の問題か、アーティスト自身が拒否しているのか?

サウンドプロデュース・坂本龍一、この人選は当時原田知世が好きな芸能人は?的な質問で真田広之と坂本龍一(の写真を下敷きに入れている)と答えており、それを受けての極めてストレートな発注、全6曲中(CDは7曲)シングル「天国にいちばん近い島」を除く5曲のアレンジを担当、1曲ずつ異なる作曲陣のバランス(大貫妙子、白井貴子、かしぶち哲郎、坂本龍一、南佳孝、林哲司)も良く、単なるシングル寄せ集めではない、まさにアルバム然とした充実度、欲を言えばプレイヤーのクレジットもあれば良かった

気になったのは、レコード会社を前作東芝からソニーに移籍したのにも関わらず、アルバム収録曲「クララ気分」が東芝のWALKMANもどき「WALKY」のCMソングになっており(本人も出演)、今だったらあり得ないパターンかなと、そして次のシングル愛情物語(イマイチ好きになれないので、ここでは取り上げず)は再び東芝だったりするので契約状況わからず、角川春樹の気分次第でソニーでも東芝でも出せんダゾってことか

「クララ気分」は名曲だしCMにも使われているということでシングルカットもしくは何かのシングルのB面じゃなかったことが悔やまれる、同じく原田知世が出演したキリン「キララ」のCMソングだと長い間誤解してたのだが、そちらは映画主題歌でもあった愛情物語が使われていました

『撫子純情』単体CDは入手困難なので、アルバム収録曲をCDで聴きたい場合、「星空の円型劇場」「リセエンヌ」「クララ気分」などは下記のベスト盤やコンピレーションで聴くことが出来る


早春物語

どうよ?この角度、B面「星のデジャ•ヴ」も隠れた名曲

A面「早春物語」
作詞:康珍化/作曲:中崎英也/編曲:大村雅朗
B面「星のデジャ•ヴ」
作詞:康珍化/作曲:来生たかお/編曲:大村雅朗

85年7月17日リリース、9月14日公開映画早春物語の主題歌、オリコン4位

主演映画4作目、薬師丸映画との夏休み2本立ては83〜4年で終わって秋公開(併映「二代目はクリスチャン」)、早春物語はオッサン(林隆三)とキスするための映画で当時の宣伝もソレ推しだったし、ファーストキスを映画でしたくなかった的な知世エピソードもありつつ(本当かどうか知らないが)、そんなこんなで近年初めて観てみたが、案の定無理がある不自然な設定、単純にキスするのがいけないのではなく、4作目で知世を大人にしなきゃいけない的な思惑のみで進行(当時まだ17歳)、知世と同世代だと生々しいから春樹目線で?オッサンとの恋物語になった、てか恋物語?と違和感があるほどのストーリー、うっかり早瀬優香子が出てることも忘れてしまう

この時代の映画スタアは不幸なことに年1〜2本しか撮れないことにある、これが映画全盛期の5〜60年代の女優だったら主演作が年に10本くらいあったりして作品の幅も広く、後追いで観るものが沢山あり、いまだに特集上映され、名画座大盛況という状況、比べるのも酷だが、時かけから2年の4作目で無理矢理でも成長させないといけないという強迫観念、本来は時かけみたいな青春映画があと10本くらいあってもいい、それが出来ない時代だったのが残念、薬師丸にしても同様

さて主題歌ですが、コンペで来生たかおに勝った(と推測)中崎英也のワルツを大村先生が華麗にアレンジ(B面「星のデジャ•ヴ」はコンペに負けた曲として聴くべし)

裏ジャケは映画のワンシーンより、センスを感じる写真のセレクト

ジャケに挟まってたカードは何かと思えば、なんと時間割表… まー確かにターゲットは中高生、そして今は中高年…

7時間目まである!そんな学校あるんですか?


彼と彼女のソネット

現在サブスクで聴けない日本語で歌ってるコレが1番しっくりくる

A面「彼と彼女のソネット T'en Va Pas」
日本語詞:大貫妙子/作詞:Catherine Cohen, Regis Wargnier/作曲:Romano Musumarra/編曲:後藤次利
B面「泣いているのは星屑」
作詞:戸沢暢美/作曲編曲:後藤次利

87年7月1日リリース、オリコン19位

原曲はエルザが歌ったフランス映画『悲しみのヴァイオリンの主題歌哀しみのアダージョ、それに大貫妙子が日本語詞をつけ原田知世がカヴァー(このシングル)、同年大貫妙子もアルバムスライス・オブ・ライフにて自分用に歌詞を書き換えカヴァー、そして知世版「彼と彼女のソネット」から7年後の94年にフジテレビ文學ト云フ事のエンディング曲として原詞(フランス語)で「T'EN VA PAS」を改めてカヴァー、計4ヴァージョン


I Could Be Free

97年、10年以上ぶりに歌を聴いて、歌い方が随分変わったんだなぁと

disc 1
愛のロケット

I could be free
作詞:原田知世/作曲:Tore Johansson
disc 2
ロマンス
PARADE
作詞:原田知世/作曲:Ulf Turesson

97年2月21日リリースのアルバムI could be free収録曲からの4曲カットの7インチ2枚組が2015年9月9日リリース

正直撫子純情以降、原田知世への関心はなくなっていたが、その後の後藤次利〜鈴木慶一プロデュース時代を経て、もはやアイドルではなくアーティストとなってトーレヨハンソンプロデュースときた日にゃ、御多分に洩れずカーディガンズ『LIFE』にはまっていたこともあり、まず前作Cloverを耳にすることになる、そのクオリティに納得してCDI could be freeをリアルタイム購入、詞と歌以外「洋楽」のアルバムは愛聴盤になった

名盤だった証としてアイドル文脈と関係なく約18年後に音質にこだわったJAZZの再発レコードのような製法(マスター盤プレッシング)で出ていたことを知りもしなかったが、再びレコードを集め出して知った時には既に高値だったものの、何年かを経て手頃な値段(自分基準)で入手、2018年には初LP化もされたが、やはりLPの場合は二の足を踏む、そもそも7インチ2枚組なんてレコードは興味あるけどLPは興味ないって自分のような人のために作られたと思ってます(簡単に言うとレコードコレクターというより7インチコレクター)


恋愛小説3

CDの初回盤、通常盤、7インチ、全て違うショットです

A面「A面で恋をして」
作詞:松本隆/作曲:大瀧詠一/編曲:伊藤ゴロー
B面「A Doodlin' Song」duet with 細野晴臣
作詞:Carolyn Leigh/作曲:Cy Coleman/編曲:伊藤ゴロー

20年11月18日リリース、同年10月14日リリースのアルバム恋愛小説3 - You & Meより7インチカットの恋愛小説3 - You & Me e.p.

A面「A面で恋をして」はご存じオリジナルは大滝詠一と杉真理と佐野元春の3人で歌い分けてますが(ナイアガラトライアングルVOL.2)、ここでは当然のように1人で歌っています、絶対に〜あり得ないことを提案しますと薬師丸ひろ子・渡辺典子・原田知世の3人で歌ったら凄いことになります、角川映画世代の全員が泣きます、3人が揃うのであれば歌でも映画でも何でもいいんですけど!

7インチの包装に貼ってあるステッカー、AB面はっぴいえんど対決?

B面「A Doodlin' Song」はカヴァーでホチョノさんとのデュエット、色んな人が歌ってる曲ですが、おそらくBlossom Dearieの1958年のヴァージョンがベースになっていると思います


最後まで読んだ人へのおまけ『時をかける少女』エンドロール

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