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dorobouneco
【アマノ文筆クラブ】おてあげですね|エッセイ
最近、「おてあげですね」と思うことが増えたように感じる。
投げやりというより、状況を正確に見つめた末の言葉だと思っている。
私は昔、プロレタリア文学をかじったことがある。
理不尽な現実に、言葉だけを武器に立ち向かう人たちの物語。
正しさだけでは世界は動かない、と同時に、それでも声を上げずにはいられなかった人たち。
一向一揆も、きっと同じだったのだろう。
勝てる見込みがあるとか、合理的かどうかとか、
そういう計算の前に「もうこれ以上は無理だ」という地点に立たされた人たち。
今の私は、剣も旗も持っていない。
ただ日常を生きているだけなのに、向かい風は容赦なく吹く。
頑張っても進まない日、理由もなく疲れ果てる日。
そんな時、私は潔く言う。
おてあげですね、と。
でもそれは、諦めではない。
無理に前に進まないという選択で、
風が止むまで立ち止まる強さだ。
抵抗の形は、時代によって変わる。
今の私にできるのは、踏ん張らないことかもしれない。
向かい風の中で、無理に笑わない。
それだけで、今日は十分だと思っている。
了

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