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annin01
【シロクマ文芸部】水色は|エッセイ
水色は、
空の中間の色だと思っていた。青よりも優しくて、白よりも冷たい。
春の終わり、冬の名残を少し引きずっているような、あの曖昧な色。
昔、水色の便箋を使っていた。
その上に綴る言葉は、いつも誰かへの未練か、まだ言えなかった「ありがとう」だった気がする。
あの便箋に涙を落とすと、インクがにじんで、文字が水玉模様になった。
まるで言葉が、泣いてるみたいだった。
それでも、水色は嫌いになれなかった。
悲しみを吸い取って、やがて空に戻してくれるからだ。
青に変わるまでの時間を、ちゃんと見届けてくれる色だから。
今も、心が曇った朝は、水色のマグカップで紅茶を飲む。
「大丈夫」って、言葉よりも先に、色がそう言ってくれる気がして。
了

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