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27錠の薬と差別|1億分の1の病歴〜結核編⑦〜

結核になると、病気よりつらいものがある。
それは、人からの扱いだ。

病棟には、さまざまな年齢層の人がいた。

年配の人だけではない。
1歳未満の子と両親や10代、
働き盛りの人たち。


塾講師の人は、感染したことで罵倒され
仕事をクビになり泣いていた。

また、一人暮らしの男性は、
半年以上出勤ができず収入がない。

家を解約すれば、退院後に戻る場所がなくなる。
だから、隔離入院中も
家賃を払い続けているといっていた。

結核になりたくてなった人は、誰もいない。
軽蔑されるようなことを、したわけでもない。

それぞれの話を聞いて、息が苦しくなった。


一方で、薬が効かなくなり
長期入院を余儀なくされている人もいた。
薬を途中で辞めたり、服用が不規則で
耐性菌ができてしまったようだった。

驚いた薬の量

私自身は、3種類の薬をそれぞれ3錠ずつ、
朝昼晩飲んでいた。合計で1日27錠。

海外ではその3倍、1回に27錠
飲むことがあると聞いて驚いた。

口に味が残り苦手な薬があり、
苦労していたので、
日本でよかったと思ったのだった。

結核は、退院しても服薬が続く。
面倒になり、飲まなくなる人、
通わなくなる人がいるという。

中途半端な飲み方で耐性菌がうまれ、
本来効いていた薬が効かなくなる。

抗生剤も同じだという。

耐性菌は、その人だけの問題だけではない。
治療の選択肢が、せばまれていくことになる。

飲み切らなくてはいけない理由を、
私はこのとき、初めて理解した。

あれから、約20年近く経ち、
敗血症で亡くなった叔母の
調査をしていた時にも、
その重大さを改めて痛感した。

よく言われていることだが、
耐性菌について「知らなかった」と
過ごしてはいけない話だと思った。

結核編⑥   このお話は⑦  ▶ 結核編⑧

結核になった時の周りへの影響も甚大だった
自分だけでは済まない結核感染


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1億分の1の病歴~結核編~

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