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父が毎日報告してきたこと

父は朝顔が好きだった。


とくに、花に詳しいわけではない。
ガーデニングより、たばことパチンコ。
昭和のお父さんという感じ。


庭に水やりをしてくれるのだが、すごい適当。
サーーーーーっと適当にかけるだけ。
具合が悪くなってからも、日課で良く水やりをしていた。



『ろくねこ、暇だろー
 今日は朝顔 青3つ、ピンク2つ咲いたぞ』


「暇じゃないってーー
 そっちこそ暇だろー、たばこ禁止令発令ね!」



結婚して実家を離れても
こんなやり取りが、毎日の日課だった。




青く大きく咲く朝顔「天上の蒼」。
晩年は特に気に入っていた。



最期の入院のときは、植えたばかりで
まだ咲く時期ではなかった。
1輪咲くか咲かないかくらい。


父が亡くなり、実家に父が帰ってきたとき
5輪ほど咲いていた。


毎年咲くのを楽しみにしていた
父を待っていたかのようだった。



「今年は咲くのが早かったね。いっぱい咲いたよ」
と、最期の日にも
たくさん咲いた朝顔を一緒に棺に入れた。




あれから数年。
父が亡くなってから、毎年「天上の蒼」を植えている。


子どもたちにも
「じーじが好きだった朝顔だよ」と伝えているので
その朝顔は、じーじの朝顔と別名で呼ばれている。



今年も、忘れずに「天上の蒼」を買ってきた。
欲張って他の花も買ってきた私。



ただ、今年は体調があまり良くない。
でも入院前には植えてしまいたいと
いくつか植えたころ、調子が悪くなってきた。


『ママ、どうしたの?大丈夫??』
『僕やってあげるから、休んでなよー』


息子が帰宅し、バトンタッチ。
一緒に花をよく植えていたので手際がいい。

「なめくじがいるかも」と声をかけたら

うえーーーといいながらも、
指定した鉢にどんどん植えてくれた。


退院してきて、鉢を見ると
どれもいきいきして、一回り大きくなっている。
南のバルコニーに植えた朝顔を見に行った。


「あ‥‥」


まだ小さい苗。
つるもさほど伸びていない。

それなのに
青く大きな花が一輪、空に向かって
咲いていた。


父が好きだった朝顔、「天上の蒼」


それを見たとき、
父にお帰りと言われているような気がした。

今年は何輪咲くんだろう。


天上の蒼


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父との話
パソコン要らないって言った人誰だっけ?|

今回の入院
初日 ワールドカップと血圧
▶︎ 2日目 自由すぎるお見舞い
▶︎ 3日目 点滴で張り合う親子

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