パソコン要らないって言った人誰だっけ?
「パソコンなんて要らないだろう」
父はそういった。
でも、すぐにその言葉を後悔することになった。
これから必要になるし、学んだ方がいい。
「弟たちもいるから、パソコンを買おうよ」
そう、父に話した。
「パソコンなんて要らない」
そういう父の気持ちもわかる。
25万円くらいするし、触ったこともない。
弟たちの就職に役に立つかもと、
何とか説得した。
さて、
パソコンにどう興味を持たせよう…
私は考えた。
弟には音楽をすすめた。
父には…
(おぉ!そうだ、アレにしよう)
父は、リサイクルショップに行くのが好き。
「掘り出し物だ」
って、謎の壺みたいなのを買ってくる。
それなら‥‥
と、すすめたのは「オークション」。
私の思惑通り父は、オークションに食いついた。
それからというもの。
「ねぇ、もうやめなって」
と、言っても席をどかない。
「あと、3ページなんだよ」
(‥‥‥‥)
しまった、ハマりすぎた…
もう、ずっと見てる。
朝も、昼も、夜も。
パソコンがあいていれば
すぐにオークション。
検索結果を30ページ
延々と見てしまうくらい。
順番待ちになるくらい
パソコンは家族にしっかり浸透した。
「腰が痛くなるから、もうやめなよ」
って、言ってもパソコンを見るのをやめない父。
その背中にいつも言うセリフは
「パソコン要らないって言った人誰だっけ?」
そういうと、
苦笑いしながら席を立つ父だった。

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