【大学入試・面接対策講座 第1回】大学入試面接対策〜ブランディング視点で自分を際立たせる方法
こんにちは、面接試験に挑む大学受験生の皆さん。
小論文・面接対策講師の戦略マスター頼朝です。
面接試験は、大学入試においてあなたの個性や志望動機を大学側に直接アピールできる貴重な機会です。
しかし、ただ「頑張ります」と言うだけでは、採点者の心に響きません。
面接試験に合格するためには、ブランディングの視点を取り入れることで、他の受験生たちと差別化された「あなたらしい」印象を面接官に残す必要があります。
そこで、今回は「面接対策におけるブランディングの考え方」をわかりやすく解説し、具体例やNG例を交えて、なぜそのようなアプローチが効果的なのかを丁寧にお伝えします。
国語や文章表現が苦手な方にも理解しやすいよう、できるだけわかりやすい言葉でご説明していきますので、安心して読み進めてください。
さあ、試験本番で輝けるように、一緒に面接対策を磨き上げましょう!
1. ブランディングとは何か〜面接官に「自分らしさ」を効果的に伝えよう
ブランディングとは、面接官から見たときの「あなたならではの有益な価値」を明確にし、その価値を効果的に伝えることによって、他の受験生たちと差別化を図ることです。
面接では、受験生としてのあなたの強みや個性を採点者に印象づけることが必要です。
大学は単に学力だけでなく、独自の視点を持っている人材や、前向きな姿勢で学問を学ぶ意欲を持った人材を求めているからです。
たとえば、医学部志望の学生なら、「人の命を救いたい」という志望動機は多くの受験生が口にします。
しかし、「高校時代に祖父の闘病を支えた経験から、医師としての専門的な知識と経験を活かしつつ、患者に寄り添う医師になりたい」というように、志望理由に具体的なエピソードを加えることで、あなたの動機に深みと個性が生まれます。
つまり、採点者から見たときの「あなたらしさ」を明確にし、その有益な価値を効果的に伝えることが、ブランディングの鍵になります。
そもそも、なぜブランディングの視点が重要なのでしょうか?
面接官は一日に何十人もの受験生と会います。
その他大勢の中に埋もれることなく、面接官の記憶に残るのは、「この人は独自の有益な価値を持っている」と思わせる受験生です。
そのため、ブランディング視点を意識しながら面接対策を行うことで、面接官に対して、あなたならではの価値を効果的に伝え、合格可能性を引き上げることができるのです。
2. 面接対策のためのブランディング〜決して外せない3つのポイント
「用意周到かつ綿密な準備と表現で、面接官に与える印象をコントロールする」
面接でのブランディングを成功させるには、以下の3つのポイントを押さえることが大切です。
これらは、小論文の採点基準(論理的思考力、表現力、課題への理解力)と通じる部分もありますが、さらに面接ならではの工夫が必要です。
(1)自己分析で強みを明確にする
自分の経験や価値観を振り返り、「自分らしさ」を具体化(言語化)します。
たとえば、
「なぜこの大学・学部を選んだのか?
そのきっかけとなる原体験は?」
「原体験から現在までのどのような学びや経験が自分を志望動機を形成したのか?」
などをネタ帳に文章化していきましょう。
最初はラフスケッチのような感じで、思いついたことをどんどんネタ帳に書いていき、ネタ(題材)がある程度たまってきたら、それを整理しましょう。
これにより、面接官に一貫性のあるメッセージを伝えるための材料を集められるからです。
また、全く同じ体験をしてきた人はほとんどいないと思いますので、この原体験の掘り起こしがあなたの独自性を形作ることになります。
仮に似たような体験をしてきた人が他にいたとしても、体験した事実は同じようなものであっても、それに対する気づきや学びといった解釈は、あなた自身のものです。
この解釈の部分について、説得力を持つようにしっかりした理由付けを考えることで、独自性ある価値に変えることができます。
極論を言ってしまいますと、ありふれたショボい経験しかしてこなかったと思っているとしても、その経験(出来事/事実)に対して、どの角度から光を当てて、どのような解釈をしたのかを説得的に論じることができれば、面接に合格することは十分に可能なのです。
(2)具体的なエピソードで説得力を
抽象的な言葉ではなく、具体的なエピソードであなたの強みを伝えましょう。
抽象的な言葉の羅列は、いくら綺麗な言葉を並べたとしても、面接官から見れば、「ふわっとした印象」しか残らないからです。
つまり、面接官の頭の中では、抽象的な言葉で話すことに終始した受験生はその他大勢の中の一人にしか過ぎず、埋もれてしまいます。
他方、あなたならではの具体的なエピソードは、面接官にあなたの人間性や考え方、そして、情熱をイメージさせ、記憶に残りやすくします。
(3)相手目線で話す
面接官からの質問内容を瞬時に理解し、面接官が何を意図して求めているかを考え、それに応じた答えを用意します。
もちろん、すべての質問を予め想定して準備しておくことは、現実的に難しいです。
しかし、「よく聞かれる質問」や「よく問われる論点」などはありますので、それだけでも、自分の考え(主張)と、それを支える説得的な理由付けを事前に考えておきましょう。
面接本番でスムーズに受け答えできるようにするためには、準備段階からネタ帳に自分の考えとその理由をしっかり言語化しておく必要があるからです。
たとえば、大学が求める人材像(グローバルリーダー、研究者、地域に貢献できる人材など)に合わせて、自分の強みを具体的にアピールできることが大切です。
そのためにも、志望大学のアドミッションポリシーをしっかり読み込み、どのような人材が求められており、それに対して自分の知識や経験がどういった理由でそのポリシーに当てはまるのかについて、面接官を説得できるように準備していきましょう。
面接試験は限られた短い時間であなたを評価せざるを得ない場です。
そのため、短い時間内でも、自分の魅力を面接官に伝え切れるように、自己分析で明確な「自分像」を作り、具体的なエピソードで説得力を加え、相手目線で話すトレーニングを積み重ねていきましょう。
このトレーニングの積み重ねによって、面接官に「この学生はうちの大学にふさわしい」と思われることができます。
3. 良い例とNG例〜面接対策ブランディングの成功と失敗
「具体例で学ぶ、面接での伝え方」
面接試験でのブランディングをよりわかりやすくイメージするために、良い例とNG例を見てみましょう。
面接官からの質問は、
「あなたは、なぜこの大学を志望されたのでしょうか」
という内容です。
良い例:
「貴大学の国際交流プログラムに魅力を感じたため、志望しました。
私は高校時代、英語ディベート部で活動し、異なる文化の視点から環境問題を議論した経験があります。
この経験から、貴大学で英米文学と国際交流のあり方を深く学ぶことによって、グローバルな視点で社会課題に取り組む力をさらに伸ばしたいと考えています。」
この例は、志望理由(国際交流プログラム)、具体的なエピソード(ディベート部)、将来の目標(グローバルな視点での課題解決)が明確に繋がっています。
面接官は、この受験生の個性と大学の理念との一致を感じ、良い印象を抱くことでしょう。
NG例:
「貴大学は有名で、就職にも強いから志望しました。自分は頑張るつもりです。」
このNG例は、志望理由が一般的で具体性に欠けます。
「有名」「就職に強い」は多くの受験生が言う言葉であり、個性が感じられません。
また、エピソードがないため、面接官に「この人は本気でうちの大学で学びたいと考えているのか?」と疑問を持たれます。
さらに、「『有名で、就職にも強い』大学であれば、うちの大学でなくても、他の大学でも良いのではないか?」と疑念を抱かれてしまいます。
それに対して、良い例では受験生の経験と大学の特徴を結びつけ、具体的なエピソードで説得力を加えています。
これが面接試験におけるブランディングです。
あなた自身の具体的なストーリーを簡潔に伝えることで、面接官に「この人は他の受験生とは違う」と感じさせる必要があるのです。
4. ブランディング視点を活かした面接準備
「日常から始める小さな習慣が面接本番での自信を生む」
面接のためのブランディングは、面接試験本番の日に向けて普段の生活から少しずつ準備していくものです。
面接対策のための準備には様々なやるべきことやプロセスがあるので、一朝一夕にはできないからです。
具体的には、志望大学の求める人材がどのようなものなのかの分析から始めます。
次に、それに基づいて、自分の原体験にまでさかのぼって、説得的な理由付けを考えるための自己分析をする時間が必要です。
さらに言えば、それを口頭で相手に伝わるように練習するための時間も確保しておかねばなりません。
そこで、以下の方法を取り入れてみましょう。
(1)自己分析を習慣に
毎日20分は時間を取り、ネタ帳に「自分の強み」「印象に残った経験」を書き出していきましょう。
たとえば、「部活でリーダーシップを発揮した瞬間」「失敗から学んだこと」などをテーマにして、最初はランダムに、思いついたこと(テーマに対する心の動き)をそのままネタ帳に書き出していくと良いです。
そして、「そのテーマに対して、なぜ自分の心が動いたのか?」と自分の心に問いかけ、その理由を深掘りしていきましょう。
面接官を説得するためには、ただ主張(結論)を伝えるのではなく、相手が納得するような理由付けが必要だからです。
これは小論文や志望理由書だけでなく、面接でも同じです。
この「理由付け」の部分に、その受験生ならではの考え方や価値観が現れるため、面接官は特に重視して耳を傾けます。
そして、あなたが発言した内容に対して面接官が深く興味を持った場合には、さらに追加の質問をしてくることが多いため、それに備えて、「理由のそのまた理由」も考えて、ネタ帳に書きためておきましょう。
このネタ帳を書く習慣が面接での説得力あるエピソードの源になります。
(2)模擬面接で練習
家族や先生、友人に面接官役をお願いし、想定質問に答える練習を積み重ねましょう。
面接対策は「場数を踏むことがものを言う」面が強いからです。
さらに、面接練習の場面をスマホで録画して、自分の話し方や表情を確認すると、改善点が見えてくることが多いため、お勧めです。
「自分って、こんな話し方をしてるんだ!」
「私の声って、聞き取りにくいかも… 」
「話し始めるときに『えぇ〜と』と言う癖があって、客観的な視点で見返すと、ちょっと耳障りだなぁ…」
など、自分でも思っていなかった話し方の癖が見えてきて、最初は愕然とするものです(笑)。
さらには、早口になっていないか、笑顔で話せているかなどを細かくチェックしていくと良いでしょう。
そして、気づきや学びがあったことをネタ帳に書き込んでいき、自分なりの「話し方マニュアル」を作るのです。
(3)大学の情報を深く調べ尽くす
志望大学の理念やプログラムを徹底的に調べ上げて、「なぜ、この大学の学部学科を選んだのか」について、自分の言葉で具体的に説明できるように準備していきましょう。
大学の公式サイトやパンフレットだけでなく、オープンキャンパスでの教授や学生の声なども参考にしましょう。
ポイントは、取材記者になったつもりで、「志望大学と自分のマッチングポイント」を探し出すことです。
そのマッチングポイントを具体的に伝えることこそが、面接官に対する説得力の源になるからです。
面接のためのブランディングは、準備を積み重ねていくことでようやく完成します。
したがって、自己分析で自分の価値を明確にし、練習で表現力を磨き、大学の情報を深く知ることで、面接官に「この人はしっかりと準備してきている」と感じさせるような仕込みを積み重ねていきましょう。
これが、あなたが持つ独自の価値に対して面接官から信頼されるための土台になるのです。
5. ブランディングが面接と小論文に共通する理由
「自分を価値ある存在として印象づけるため」
ブランディング視点を取り入れた練習の積み重ねは、小論文と面接の両方であなたの魅力を最大限に引き出します。
小論文や志望理由書の作成では、論理的思考力や表現力、課題の理解力を磨き上げることが、「あなたらしい価値ある文章」を書くための助けになります。
一方、面接では、言葉や態度を通じて「志望大学にふさわしい価値ある人間であること」を直接アピールするための有益な視点になります。
どちらも、採点者や面接官に「この人は、その他大勢の受験生たちとは差別化された、独自の価値を持っている特別な存在だ」と思われることが目標です。
ただし、面接のためのブランディングとは、単に目立つことではありません。
また、突飛な言動をしたり、ずば抜けた実績が必要なわけでもありません。
その他大勢から頭一つ分だけ抜け出せるような要素を見つけ出し、それを磨き上げ、そして、磨き上げたものを面接官に効果的に伝えられるように準備していけば良いのです。
つまり、あなたならではの経験、価値観、志望動機を一貫性のあるストーリーとして伝え、他の受験生との差別化を図ることが大切です。
たとえば、小論文で「地域貢献」をテーマに書いた場合、面接でも同じテーマを軸に「地域のボランティア活動に参加した経験から得た気づきや学び」を具体的に語ることで、一貫性のある「あなたらしい価値」を作れます。
大学入試の面接試験は、単なる知識やスキルの競争ではありません。
学問的な観点から、あなたという人間全体を評価する場です。
そこで、面接対策にもブランディング視点を取り入れることで、面接官に「この受験生はうちの大学に有益な価値(学問や教育的価値)をもたらしてくれそうだ」と感じさせられるように準備していきましょう。
6.最後に〜面接試験対策を始める受験生の皆さんへ
面接試験は、あなたの個性と考え方、学ぶ熱意を直接伝えるチャンスです。
ブランディング視点を取り入れ、自己分析で自分の強みを明確にし、具体的なエピソードで説得力を加え、相手目線で話すことで、面接官の心をつかむことができます。
国語や表現が苦手でも、日常の小さな準備から始めることで、自信を持って面接に臨めます。
あなたの一言一言が未来への扉を開く鍵になります。
さあ、自分を信じて、しっかりした面接対策の準備を積み重ねていきましょう!
戦略マスター頼朝
