福祉の現場を、ずっと支えてきた制度がある。赤い羽根共同募金、80周年に寄せて。
赤い羽根共同募金が、もうすぐ80周年を迎えます。

福祉新聞によると、中央共同募金会は2027年度の80周年に向け、記念ロゴを発表しました。
「ありがとう。これからも一緒に。」
——これが80周年のキャッチコピーです。
ふっくらとした温かみのあるデザインに、80年という歴史への感謝と、これからへの決意が込められているそうです。
このニュースを目にして、素直にうれしいと思いました。
長く続いてほしい。
ずっとそう思っている制度のひとつです。
赤い羽根共同募金とは何か?
以前にも一度書いたことがありますが、改めて。
1947年(昭和22年)、戦後の混乱のなか「国民たすけあい運動」として始まった赤い羽根共同募金。
第1回目の募金総額は約6億円。
現在の貨幣価値に換算すると、1,200億円に相当するといわれています。
焼け野原の日本で、それだけの善意が集まった。
根拠法は「社会福祉法」で、第2種社会福祉事業として位置づけられています。
難しい話は省きますが、要するに「地域住民の自発的な参加と協働によって、地域の福祉を支える仕組み」です。
そして、この制度の根っこにある思想がこれです。
「地域で集めたお金は、その地域に戻す。」
寄付したお金が、どこか遠くの誰かのためではなく、自分の住む町や隣の事業所のために使われる。
シンプルですが、とても素敵な取り組みだと思います。

実際、何に使われているのか?
福祉の現場で働いていると、赤い羽根共同募金の助成は身近なものです。
朝夕に地域を走っている障害者施設や介護施設の送迎車。
ボディに赤い羽根のマークが入っているのを見たことがある方も多いと思います。
あれは、助成を受けて購入した車両です。
埼玉県では、法人格のある事業所であれば車両購入に上限500万円・事業費の70%の助成が受けられます。
車両だけではありません。
施設の改修やバリアフリー化、福祉用具の整備、地域のボランティア活動支援など、助成の対象は幅広い。
「うちには関係ない」と思っている方も、一度確認してみてください。
意外と使える助成があるはずです。
僕が毎年募金をする理由。
これまでお世話になってきた法人さんの多くが、赤い羽根の助成を受けていました。
車両も、備品も、事業もです。
だから、毎年秋になると欠かさず募金をしています。
義務感ではなく、お礼の気持ちです。
この制度が続くことで、また誰かの事業所が支えられる。
募金に参加することは、この業界への恩返しだと思っています。
福祉関係者のみなさんへ
2024年度の募金総額は約165億円。
78年間の累計は1兆1,000億円を超えます。
これだけの善意が積み上がってきた。
でも、このお金はどこかから降ってくるわけではありません。
一人ひとりの「ちょっとだけ、誰かのために」という気持ちが集まったものです。
助成を受けている、あるいは過去に受けたことがある事業所の方は特に。
できる範囲で構いません。
秋になったら、募金に参加してみてください。
2027年の80周年、ちゃんとお祝いしたい。
そのためにも、この制度が続くよう、僕たちが支える側に回る番だと思っています。
メンバーシップのご案内
毎週金曜日、メンバー限定で「現場の本音」を書いています。
制度の裏側、支援者としてのリアルな葛藤、表では書けないことを綴っています。
初月無料・月300円のスタンダードプランがあります。
よかったら、のぞいてみてください。
個別相談のご案内
この記事の内容やその他の障害福祉分野について、個別に相談したい方はこちらからどうぞ。
関連有料記事のご案内
グループホームの収益化について、収支シミュレーションをもとに現場の視点で様々な問題点を書いた記事と、グループホームで世話人が陥りやすい問題と予防のための指導マニュアルがダウンロードできる記事があります。
参入を検討している方、運営に関わっている方に一度立ち止まって読んでほしい内容です。

いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます! 