手紙|6か月の留学を決めた“あの日の私へ”
これは、未来の私から、あの日の私へ向けた手紙です。
あの日、6か月の留学を決めた私へ。
いまの私はフィリピンの寮のベッドで、この手紙を書いています。
あなたが期待と不安でふわふわしていたあの頃に、どうしても伝えたいことがあります。
✉留学を「決めた瞬間」の私へ
ついに、仕事を辞める決断をしたね。
ずっと「辞めた後に後悔しそう」と悩んでいたけれど、その選択は間違っていなかったよ。
仕事を辞めたあなたは、このあとたくさんの人と出会い、たくさん経験をして、
知らなかった自分をいくつも発見することになります。
そして、あなたが「定年退職したらやりたいことリスト」に入れていた語学留学を、
今まさに実現しようとしているね。
同時に、「私、これから一生英語を勉強し続けるんだ……」と絶望したと思うけど、
正直に言うと、いまの私も同じ気持ちです。笑
それから、もうひとつだけ伝えておくね。
あなたの当時の英語力だと、6か月では“仕事で使えるレベル”には絶対に到達しません。
これは努力不足ではなくて、スタート地点の問題。
ただ、半年やっても足りないというだけで、
「あなたがダメ」なわけではありません。
6か月は、“英語の世界でようやくスタートラインに立つ期間”。
そして、そこからが一番伸びるんだよ。
そんな背景もあって、あなたの語学留学は延長戦に入り、
実は2025年11月のいまも私はフィリピンにいます。
あなたが知ったら、きっと驚くだろうね。
✉出発まで半年もあると思ってダラダラしてる私へ
「まだ時間あるし」と思って、ついダラダラしているよね。
でも、出発の日は本当にあっという間に来ます。
あなたは中学からまともに英語を勉強していないのだから、
せめて中学英単語だけでも渡航前にやっておいてください。
それだけで、“なんとか単語を並べて意思疎通するレベル”にはなれます。
可能であれば、中学英文法にも触れてほしいです。
でも、「短期間で分かる!」系の参考書は買わなくて大丈夫。
あれは“学生時代に勉強していた人向け”で、今のあなたには合いません。
✉フィリピン渡航直前の私へ
今、荷造りをしていると思いますが——
ヘアアクセやメイク用品はほとんど使いません。滞在中のあなたはほぼスッピンです。
日焼け止めだけは必須。
タイトスカートなどのフィット系の服も不要。
どうせフィリピンでゆったりした服を買い足すことになります。
そして水着。「プールあるし」と思って2つ持っていくけれど……1つで十分です。
それから、実家の鍵をカバンに入れたまま渡航するので、今すぐ取り出しておいてくださいね。笑
さらに、マニラ空港のトランジットがまさかの4時間遅延します。
日本の空港で軽く食べ物を買っておいて、授業用の自己紹介文でも書いておくと楽だよ。
この先の長い留学生活で、あなたは何度も自己紹介をすることになります。
(ちなみに、今の私はもう定型文なしで話せるようになりました)
✉セブ到着直後の“絶望してた私”へ
最初の実力テスト、リスニングが全然聞き取れなくて困ってたよね。
その結果、あなたは一番下のレベルのグループクラスからのスタートになります。
でもね、「一番下」ということは、そこから上がるしかないということ。
しかも、そのクラスがあなたの留学全体で一番思い出に残るクラスになります。
あと、学校のミスで時間割が間違っているので、早めに確認してね。
その後に編入するクラスで、“初めての外国人のお友達”ができます。
少ししか一緒にいられなかったけれど、もっと早く気づけば、もっと一緒にいられたはずだから……これは本当に早く気づいてほしい。
そして3週目には理解すると思うけれど、
“ただ授業に出ているだけ”では伸びません。
予習復習をして、さらに「翌日先生と話したいこと」を英作文していくこと。
最初はGoogle翻訳でOK。
作った英文を何度も口に出しておくと、授業中に先生と“会話できたような気持ち”になって、少し楽しくなります。
✉セブ到着から4週間経った私へ
留学を始めて4週間。
そろそろ、慣れた文章ならスラスラ喋れるようになってきた頃だと思います。
その調子で、Keep going!
一方で……入学時に仲良くなった友達が全員帰国して、
「これから2か月間ずっと一人ぼっち」と絶望していたよね。
あなたは卒業する友達と仲良くなりすぎて、
他のバッチメイトとはそこまで仲良くなれず、
あまり気が合いそうな人もいなかったことも覚えています。
でも、大丈夫。
その翌日、スクールトリップで“新しい友達”ができます。
しかも、その中の一人とはものすごく馬が合って、卒業までずっと一緒に過ごすことになります。
✉いまの私から、あの頃の私へ(結論)
あの日、思い切って会社を辞めて、留学を選んだあなたへ。
その決断は、間違っていません。
むしろ今振り返ると、あれが“人生の流れを変えた瞬間”でした。
あの頃のあなたは自信がなくて、不安で、
いつも「自分はダメだ」と思っていたよね。
でもね、いまの私はあなたが頑張ってくれたおかげでここにいます。
英語が話せるようになったことだけが変化じゃありません。
新しい友達、たくさんの出会い、自分の弱さを受け入れる力。
あの頃は想像もできなかった“新しい自分”に、あなたは必ず出会えます。
そして今の私は、もうすぐ帰国します。
留学に逃げ込んだわけじゃない。
遠回りしたわけでもない。“必要な時間をかけて、自分を整えただけ”です。
あの日のあなたへ。
あの決断をしてくれて、本当にありがとう。
ここから先は、ちゃんと私が引き受けます。
2025年11月29日
フィリピン・バギオの語学学校にて
