見出し画像

なぜ、きのこは”最初に油を引く”と不味くなるのか


みなさん、きのこを炒めるとき最初に油を引いていませんか?

それ実は、大きな間違いかもしれません。

私が大事だと思っているのはドライソテーという方法。

初めは油を一切引かずに、冷たいフライパンにそのままきのこを入れて焼くだけなのに、食感・香り・旨味が段違いになります。

やってみたら「きのこの概念変わった…」ってなるレベルです。


油を引かないと何が変わるの?

1.  べちゃっとしなくなる

きのこは約90%が水分です。

普通に油を入れて炒めると、きのこから出た水分がフライパン内にとどまりやすくなり、結果として加熱環境が“水分で満たされた状態”になります。

この状態では温度が100℃前後に固定されやすく、きのこは「焼く」というより「煮る」に近い状態になってしまいます。

ドライソテーなら水分を先に飛ばすことで、きのこ内部と表面の水分バランスが整い、プリっとした食感になります。


2.  香ばしさと歯ごたえが段違い


水分が飛ぶことにより、フライパン内の温度が100℃より高くなるため、

メイラード反応が起きやすくなり、香ばしい風味が増します。

食感もふにゃふにゃ→ちゃんとした歯応えのある食感に変わります。

3.  旨味成分が最大限に引き出される


きのこに含まれるグルタミン酸やグアニル酸といった旨味成分は、加熱によって失われることはありません。

水分が抜けることでこれらの旨味成分の“濃度”が相対的に高まり、結果として旨味をより強く感じやすくなります。



正しいドライソテーのやり方

•  冷たいフライパンにきのこを入れる(油はまだ入れない!

•  中火〜やや強火で、最初は動かさずに焼く

•  水分が出てきたらそのまま蒸発するまで待つ

•  水分が飛んでカリッとしてきたら、そこで油やバターを投入

・最後に塩を投入


この順番が超重要です!

※塩は絶対に最初に入れない。
 油を入れる前に塩を振ると、
 浸透圧によって水分が出てべちゃべちゃになってしまいます。

特にしめじ・まいたけで効果抜群。

やってみた結果…
正直、最初は「油なしで大丈夫?」と思いましたが、

食べてみるときのこの概念が変わるレベルで美味しくなりました。



ただのきのこが、「焼く順番」だけで別の食材になる。
それを一番実感できるのが、このドライソテーです。



この記事が面白いと思った方は、「水分・メイラード反応」に関係のあるこちらの記事もぜひご覧ください。


私がなぜ料理の科学を書き始めたのか、このnoteでどんなことを発信していきたいのかを書いています。



※掲載写真は自作・自撮影です。






いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集