#72 「何もしていなかった」と言われないために
先日、職場で「こわっ」と思う出来事がありました。
上司のさらに上の方から呼び出され、
メンタルダウンした部下について話をする機会がありました。
その場で聞かれたのは、
「上司はこの件にどう対応したのか」ということでした。
正直に言えば、「何もしていません」と答えたくなる経緯がありました。
ただ、私はこの件について聞かれた場合、
「あまり関心がないようです」と答えるように決めていました。
詳細は、お手数ですが#21を読んでいただければと思います。
このときから、私が心の中にわだかまりを抱えていたことが分かると思います。
「ここだけの話だけど、上の一部で
“あのとき上司は何をしていたのか”という話になっている」
「あいつは異動かもな」
かなり上の立場の方が、私の残した記録を読み、
「分かったけど、ところで……」となったそうです。
私は驚くと同時に、「何もしなかった」という印象が、
本人の知らないところで評価を下げていくことに怖さを感じました。
私は今回の件について、早めに上に伝えるべきだと
進言していましたし、記録も残していました。
通常のルートで進まなかったため、別ルートでも話を共有しました。
それは、上司の関心が薄いと感じたからです。
繰り返し進言し、記録を残していたのは、私なりのリスク管理でした。
もし何もしていなければ、私自身も同じように見られていたと思います。
(ただ、#21のとおり、私自身にも反省すべき点は多々あります。)
部下の様子がおかしいと気づいたこと。
面談を行い、記録を取り、上に伝えたこと。
これらは特別なことではありません。
でも、やらなければ「何もしなかった」側になります。
だから私は、「何もしていなかった」と言われないように、
人事、とくに部下のマネジメントに関しては、
煙たがられても必要な主張はしていこうと思います。
そうしなければ、自分もまた“何もしなかった”と評価されるからです。
そしてそれは、自分のためだけではありません。
なにより、部下を失わないためでもあると、今回強く思いました。
これまで十数年の社会経験の中では、
慎重すぎる上司を見て「細かいな」と思ったこともありました。
でも今回、その慎重さは保身ではなく、
職責を果たしていたのだと理解しました。
評価は、見える成果だけでなく、
“何をしなかったか”ということも、
きちんと見られているのだと知りました。
その部下はしばらく休みましたが、別の部署で復帰するそうです。
ひとまず、よかったと思っています。
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