【第31話】中古車なのに175万円!──「安いから中古車」の時代、終わりました?
第30話では、
トヨタが走る→ブリヂストンが儲かる?
という話をした。
そして第31話。
今度は、その車を買う側へ。
2025年の国内中古車市場規模は、なんと5兆3194億円。
前年比10%増で、調査開始以来の過去最高だ。
一方、中古車の購入台数は約303万7000台で、前年比2%減。
あれ?
売れる台数は減っているのに、市場規模は増えている。
犯人は、
中古車価格の上昇。
2025年の平均購入単価は175万2000円。
前年より19万3000円も上昇した。
つまり、
中古車市場
「台数は減りました」
価格
「でも高くなりました」
市場規模
「じゃあ過去最高です!」
なんとも複雑な世界である。
さらにSUVの平均支払総額は292万3000円。
HVは209万8000円。
もはや、
「中古車=安い」
とは言い切れない。
そして面白いのが海外。
2025年の中古車輸出台数は170万8604台で過去最高。
日本で使われた車が、「お疲れさまでした」
と海外へ旅立っていく。
国内で売れ、
海外でも売れる。
そして中古車でもSUVやHVが人気。
ここまで来ると、自動車産業の「利益の川」がさらに広がってくる。
トヨタ
→部品メーカー
→豊田通商
→ブリヂストン
→新車市場
→中古車市場
→海外輸出。
最初は日銀の利上げを追っていたはずなのに、
いつの間にか中古車が世界へ輸出されている。
これが企業分析の面白いところ。
次回は、この中古車市場からさらに海外へ。
「日本の中古車、なぜ海外で人気なの?」
円安とも絡めながら、もう一段下流へ進んでみたい。
第32話へ続く。

