【第36話】インドへ行くユニクロ、日本を買うファンド──世界のお金、どこへ流れている?
第35話では、カナダの投資ファンド、ブルックフィールドが日本の賃貸マンションを1000億円超で一括購入する話を見た。
そして第36話。
ここで一度、
「そもそも投資ファンドって何?」
を考えてみたい。
簡単に言えば、
「お金を集めて、儲かりそうなものに投資するプロ集団」
である。
株。
不動産。
企業。
インフラ。
何でも候補になる。
投資家
「お金を預けます」
ファンド
「じゃあ、儲かるところ探します」
という世界。
そして今、日本で存在感が増している。
2025年の国内不動産投資額は、
7兆円超。
過去最大だ。
さらに企業買収も凄い。
投資会社による日本企業のM&Aは2025年度、
約6兆7000億円。
つまり、
マンションだけではない。
日本企業そのものにも巨額マネーが入っている。
米ブラックストーンは都心の複合施設、
東京ガーデンテラス紀尾井町を約4000億円で買収。
海外ファンド
「日本の不動産、買います」
別のファンド
「日本企業も買います」
日本企業
「……私もですか?」
という状況になってきた。
ただし、ファンドは単純に「買って終わり」ではない。
企業や不動産の価値を高めて、
買う→改善する→価値を上げる→売る
ことで利益を狙う。
だから企業側から見れば、
「海外のお金が入ってきた!」
だけでは終わらない。
経営改善を迫られることもある。
逆に、眠っていた資産や事業が再評価される可能性もある。
ここが面白い。
第34話では、
日本企業→インドへ
第35話では、
海外マネー→日本のマンションへ
第36話では、
海外マネー→日本企業へ
世界のお金が、
行ったり来たりしている。
そして、ここで新しい疑問が生まれる。
「では、ファンドにお金を出しているのは誰なのか?」
実は、そのお金の出し手には、
年金基金や金融機関
などの機関投資家もいる。
つまり遠くから見ると、
「海外ファンドが日本企業を買っている」
ように見えても、
そのさらに後ろには、
私たちの年金や巨大な運用マネー
がいるかもしれない。
お金の川、
さらに上流へ行ってみよう。
第37話へ続く。

