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タイパ時代の読書は知識のガチホと考える

ここ数年で生まれた概念であるタイパについて考えてみたい。タイパについての意識調査の結果も出ていて、若い世代ほどタイパ意識が高いことがわかった。

出典:タイムパフォーマンス意識調査 若い人ほどタイパを重視 効率を求めるのは料理・掃除などの家事(Appliv TOPICS調べ)

普通に考えると、年齢が上がるにつれて残りの人生の期間は短くなるのだから、年を取れば取るほど時間対効果を意識していきそうな気がするけれど、若い人の方が人生の早期から時間対効果への意識が高いらしい。よくよく考えるとこれは不思議な現象ではある。

もちろん、その答えはデジタルコンテンツへのアクセスに敏感な若者が、コンテンツを消費し切れずに倍速視聴などを始めたことに起因している。若い人たちが情報過多の時代を生き抜くために意識をし始めた結果だと思う。

そんなタイパ時代には、やはり読書が流行らない。1カ月に1冊も本を読まない人の割合は62.6%にも昇る。

確かに、ネット上に無料で優良なコンテンツが無限に存在するなかで、そこそこの値段がする書籍をじっくりと時間を掛けて読むという行為にタイパの良さは感じられない。

僕は本を読むスピードがそこまで速くなく、そのうえ分厚い本にチャレンジしたくなる傾向があるから、例えば平日に読書時間を1時間確保できたとしても、たぶん40-50ページくらいしか読めていないと思う。

そうすると平日に毎日1時間の読書時間を確保できたとしても、400ページくらいの本を読み切るとしたら10日も掛かってしまう。週末にまとまった時間を掛けたとしても1週間は掛かるだろう。1週間~10日間も1冊の本と向き合い続け、ようやく読み切ることができるうえに、その本が面白いという保証もないのだから、確かにこれはタイパが悪く、普通に考えれば本なんか読まないと思ってしまう。

その割に未だに世の中には「読書家」が存在しているのは、やっぱり人間は不合理な生き物だからなんだろうか。そういう側面もある気はするけれど、やっぱり時間を掛けて本を読むことの意義が何か存在するはずだ。

ちなみに、最近は何かある度にGeminiに質問するような生活をしている。そうすると、気になった本の概要を聞くこともできて、その回答はなかなかの精度で返ってくるから、あたかも読んだ気にもなることができる。本当に正しい情報なのかは微妙なところだけど、必要な知識はある程度は教えてくれるので「これで充分」と思ってしまうくらいだ。

だけど、やっぱりじっくり読んでいる瞬間の方が、自分自身の血肉となっている実感がある。情報を取得しているだけではなくて、自分から読み解こうとしていて、そのうえよく考えているのが大きな理由だと思う。AIの回答から知識を得る行為は受け身だけども、読書をする行為はあくまでも主体的なのだ。

ちなみに僕は人生においてタイパを相当意識している。人生は短く、いつ死ぬかわからない危機感を持つ様にしているからだ。そのうえで、読書は結局のところタイパが良いのではないかと思えるようになってきた。

長い目で見てみると大量の時間を投下することにはなるが、自分の血肉になった知識と価値観が将来の自分の役に立ったり人生を豊かにしてくれたりすることを考えると、あながちそのタイパは悪くないと思うわけだ。

株式投資と一緒で、短期的な値上がりに惑わされず、腰を据えた長期投資(ガチホ)ができる人にとっては、結果的に読書のタイパは優れているのかもしれない。


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