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GPT-5はドラミちゃん?AIの進化とのび太くんの選択

OpenAIが最新モデルGPT5をリリースしたところ、以前のGPT4およびGPT4oを大きく上回る機能を搭載している触れ込みだったにも関わらず、「GPT4oの方が良かった」といったネガティブな反応のユーザーが多かったというニュースが話題になった。

そのネガティブな声の多くが「GPT4oの方が、私の気持ちを分かってくれた」という、感情に寄り添うモデルだったという傾向にあり、人間がAIに感情的愛着を持つことがあらためて認識された一件だったように思う。OpenAIもこの件の影響を無視することはできず、希望するユーザーはGPT4oを使い続けることが出来るようになっている。

このニュースを見て「AIもついにここまできたか」という感想を持つことになったが、それと同時に、何だか聞き覚えのあるニュースの様に感じてしばらくモヤモヤしていた。

そこでふと思い出すことができた。この「機能よりも感情を重視する古いモデルに愛着を持つ」という人間の傾向は、ドラえもんの『しょんぼり、ドラえもん』という話にとてもよく似ているのである。

旧モデルである「GPT4o」を「ドラえもん」に、高機能を持つ新型の「GPT5」を「ドラミちゃん」に、「ユーザー」を「のび太くん」に置き換えると今回のニュースに合致する。

『しょんぼり、ドラえもん』のストーリーは、のび太くんがドラえもんの道具を使ったがうまくいかず、ドラえもんの道具を批判する喧嘩話から始まる。それを未来から見ているのび太くんの孫セワシ君は、ドラえもんをのび太くんのもとに送ったことを間違いだったと感じるようになり、しばらくはドラミちゃんにのび太くんの世話を任せることに決める。

のび太くん「いったな、中古のポンコツロボットのくせに!!」
ドラえもん「なんだと!!ピンボケピーマンのダメ男!!」
セワシ君「しょうがないなぁ。ドラえもんをおじいちゃんのところへやったのはまちがいだったかな」

ドラえもんの代わりとなるべく未来からやってきたドラミちゃん。のび太くんの世話に疲れて疲弊したドラえもんを気遣いながらも、ドラミちゃんはのび太くんのために様々な道具を提案してのび太くんの暮らしを支えていく。

この時のドラミちゃんの道具の提案が見事であり、のび太くんの暮らしはどんどんうまくいき、表情も元気になってしずかちゃんをはじめ友達からも好かれるほど順調な生活を送るようになるのだ。「今日ののび太さん、いきいきしてるわね」としずかちゃんも言っている。のび太くんのママまでもが「ドラミちゃんがいてくれると助かるわ」と言うほどなのだ。

そしてついにセワシ君がやってきて、のび太くんの世話はドラえもんではなくドラミちゃんに交代することを決める。GPT4oからGPT-5にアップデートするように。

しかし、のび太くんは「嫌だ!絶対に帰さない!!」とドラえもんを擁護して、結局のところ「昼寝しない!宿題する!」と宣言しつつ、ドラえもんを引き留めることとなった。

のび太くんの世話に関しては、圧倒的に高レベルな役割を果たしたドラミちゃんだったが、ユーザーであるのび太くんは結局のところ感情的愛着を持っていたドラえもんを選んだ。人間は機能よりも感情的な愛着を選ぶことが往々にしてある、ということがよくわかる。

『しょんぼり、ドラえもん』のストーリーが示したのは、人間の感情的愛着を重視した旧モデルが継続する未来だが、現実の世界がどうなるかはわからない。

AIが賢く成長していくことに歯止めがかかるようには思えないし、人間のユーザーにこういった愛着が生ずる傾向がわかったからには、企業もそれにあわせた進化を模索することも予測できる。

OpenAIがGPT-4oの継続利用を認めたことは、単なるユーザー対応ではなく、人間の心理を理解した上での賢明なビジネス判断だと思う。

技術は進歩するが人間の心理は根本的には変わらない。これからのAIが、機能性と情緒性のバランスを見極めた秀逸なモデルに発展していくことを期待している。

ドラえもんとのび太くんのように、喧嘩するほど仲が良い共存関係になれることを強く願っている。


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