見出し画像

Slack依存からの解放でストレスフリーになった

仕事でのコミュニケーションにおいて、社内では数年前からSlackを使っている。チャットベースでコミュニケーションができて、UIもイケている。自動化のフローを作成することもできれば、他のツールとのAPI連携も豊富に用意されているので、今ではなくてはならないツールだ。

Slackは2013年に登場し、わずか5年後の2018年にはアクティブユーザーが800万人を超えるほどに急成長した。同社の目標は「Slackがないと仕事にならない状態にする」ことであり、2025年の現在は多くの企業がまさにその様な「Slackなしでは仕事にならない」状態になっている。

『カスタマーサクセスとは何か』という本で、Slackが一部取り上げられている。

同社のカスタマーサクセス責任者であるロブ氏が語る成功の秘訣は、Slackの様な最新のデジタルツールに興味を持たない様な社員がSlackを使えるようになって初めて「Slackなしでは仕事にならない」状態が実現するのだそうだ。

見やすいUIが設計され、視覚的にわかりやすいスタンプでリアクションができ、通知をさせたい人にメンションが付けられる。こういった複数の機能や仕様によって、幅広い従業員が使いこなすことを実現できているのだと思う。少なくともうちの会社ではその様に見える。

これを読んで「Slackは凄いなぁ」と思うのと同時に「Slackに依存してるなぁ」とも思ってしまった。

というのも、あまりの使いやすさがゆえに全社員がSlackを盛んに活用し続けることで、Slackが情報の洪水のようになってしまっている現状があるからだ。その情報のなかから本当に必要な情報だけを見つけるのが難しくなってしまっている。

Slackでは未読の通知があると、チャンネル名の横に残りの未読数がカウントされる仕様になっているが、マメな社員はこれが常にゼロになるよう、情報をチェックし続ける。そうすると労働時間の大半がSlackの確認に費やされるようになり、そのうえ本当に必要な情報に辿り着けない事象が増え続けている。「一日中Slackを見ていたら仕事が終わってしまった」なんて声を聞くことさえある。

それに気づけていない社員の方が多いが、気づくことができた社員がいたとしても、もはや「Slackなしでは仕事にならない」状態になってしまっている以上、辞めることはできない。Slackに依存しているということは、Slack側から見ると目標が達成したことになる。やはりSlackは凄い。

僕が20代の頃に勤めていたIT企業の常駐先現場では、素人が開発したテキストベースのチャットサービスを利用していた。全てテキストのみで、過去のログは確認できたのでそれで充分だった。スタンプの様な視覚的な感情表現は2ちゃんねるでお馴染みの顔文字((^^♪)とか(^^)/とかm(__)mとか)で済ませ、何も不便することはなかったように思う。

そう思い、先日から多くのSlackチャンネルやグループから思い切って退出をしてみた。すると情報の洪水から救われたように、必要な情報だけにアクセスできるようになり、忙しさが大きく緩和されるようになったのだ。

大事な情報を逃してしまうんじゃないかと思うかもしれないが、本当に大事な情報の場合は個別に電話が掛かってくる。必死で知らせたい情報というのは、その様にして何とか伝えるものなのだった。

これは別に「本当はSlackなんて不要だ」と言っているわけではなく、要するに「物は使いよう」だと言いたいだけだ。

アメリカの心理学者マズローが、こんなことを言っている。

If all you have is a hammer, Everything looks like a nail
ハンマーを持つと、すべてが釘に見える

便利な道具を手にすると、人は万能感を持ってしまい必要以上に使いたくなってしまう。

便利なものや目新しいものについて、本当の価値を見極めることで有効活用しよう。どんなに便利なものであっても、依存してはいけない。

いいなと思ったら応援しよう!