義務感から始まる旅で見つける最大限の魅力
普通は労働者側が休暇を申請し、身体を休めたり家族サービスをしたり、レジャーに行ったりする。それが有給休暇だ。
しかし、かつては栄養ドリンクを販売する企業が「24時間働けますか?」というコピーを出すほど社会全体的に異常なほど仕事に没頭し続けた国民文化が残る日本では、発生した権利の数だけ有給休暇を消化できるような風潮にはなっていない。
結局のところ、そんな権利なんてないがしろにされるだろうくらいに思っていたところ、会社から来年の1月末までにあと6日有給休暇を取得するように指示された。社員の有給休暇の取得実績は企業の採用活動の印象にも関わるため、社員が有給を取得した実績が必要だという背景はわかった。
しかし、基本的なスタンスとして「目標が達成できるなら好きに休んでいいと言ってるだろ」と言われ、仮に成績が悪い状態で有給を取ったら「成果を上げてないのに休むのはどういうことだ」という話になるのが目に見えており、どう転んでも怒られることがわかる。
本来は気持ちよく休むために、しっかりと仕事で良い成績を勝ち取りにいく姿勢が必要だが、毎年毎年その様なスーパービジネスマンであることは簡単ではない。
だから、ずっと行きたいと思っていた場所に念願かなって休みを取って赴くのではなく「休みを取らされているからこれを機に行ってみた」くらいのスタンスで旅先を選ぼうと考えている。意気込んで行く旅先に取れと言われた休日を使うのはもったいない気がする。
そうなると、普段は行こうと思わないような場所を選びたい。京都の様な有名な観光地は外すことになる。こういう心持ちのときだからこそ行きたい場所に行くのだ。
ということで、2つのランキングを参照してみた。ランキングが最下位に近い場所こそが、無理やり有休をとらなければいけない僕の旅先ニーズに沿うことになる。
まずは「都道府県魅力度ランキング2025」だが、ここでは埼玉県が最下位になっている。最下位から順に、埼玉県、茨城県、佐賀県、鳥取県、山口県、島根県、徳島県だ。
埼玉と茨城は何度も行ったことがあるうえに実家が東京で現在の住所が大阪の僕にとって、関東エリアは帰省のついでに行く場所だから除外する。鳥取も今年の8月に倉吉と鳥取砂丘を楽しんだので除外しておこう。
島根は出雲大社と石見銀山に行ったことがあり、徳島は祖谷渓谷に行ったことがある。どちらも断片的ではあるけれど、そこそこ楽しんだ経験がある。
山口県は萩に滞在したことがあるが、下関や防府、岩国など瀬戸内海側には行ったことがないので魅力的だ。何より僕が好きな日本酒の東洋美人がある。山口市内も訪れてみたいと思っている。
このなかで行ったことがないのは佐賀県だ。正確に言えば高速のサービスエリアで休憩をしたことはあるが、滞在して観光したことがないので良い機会かもしれない。
もうひとつ、少し古い記事だが「旅行したことがない都道府県ランキング」というものがあった。
これによると1位「佐賀県」、2位「高知県」、3位「徳島県」、4位「秋田県」、5位「宮崎県」という結果らしい。ここにも佐賀と徳島がランクインしている。高知、秋田、宮崎、徳島は滞在経験があるので、やはり佐賀県が最も今回のニーズに合っているように思えてきた。
ただ、大阪在住の僕にとって、最もアクセスが良いのは徳島県だ。和歌山まで電車で行ってフェリーに乗れば到着する。祖谷渓谷にこそ行ったが、徳島市も鳴門海峡も観たことがないので魅力的だと思う。
とはいえ、消化すべき有給休暇の日数が3~4日取れるようなら、やっぱり佐賀県まで行ってみるのが良いのかもしれない。地球の歩き方の佐賀県はどうやらまだ出版されていないらしい。まるで自分で名所を見つけなさい、と言われているかのようだ。
無理やり取らされた休みを利用して、人があまり行った事のない観光地に滞在できたとしたら、それは貴重な体験になるだろう。
会社員として働いて周囲と同じような人生を送っている分、せめて旅行くらいは人とは違うところに行きたいものだ。
