見出し画像

すぐやる主義の罠|明日やればいいことを今日やらない

「すぐやる」はビジネスの鉄則であり、遅延を避けるための美徳だと教えられてきたけれど、仕事が無限にある以上、結果的に残業時間も無限に増えてしまう現状がある。本質的に生産的な人というのは、死ぬ間際まで仕事を残して死んでいくものなのだ。

寝ても醒めても仕事のことを考えていたい人、そういった仕事に出会えている幸運な人はそれでいいと思うが、大半の会社員はそうではないと思う。

もちろん仕事は全力で遂行することを前提として、それでも家庭のことはあるし、趣味に興じる時間だって欲しい。人生には仕事以外のことが山ほどあるのだ。

そのように考えると、「すぐやる主義」と一般的な人生は相性が悪いことがわかる。大量に舞い降りてくる無限の仕事の依頼を全て「すぐやる」と行動しているうちに、時間は22時をまわり、深夜残業を経て終電で帰る日々が続く。平日に片付かなかった仕事を休日出勤でもしない限り、仕事が片付く日は訪れることがない。

これに歯止めをかける必要がある。そこで「明日やればいいことを今日やるから仕事が減らない」と考えてみてはどうだろうか。実はこの考え方に大きな効果がある。

「明日やればいいことを今日やらない」と考えると、怠惰に思われるかもしれないけれど、これは先延ばしではなく戦略的な放置であり計画的な遂行に落とし込めばいい。

「すぐやる」と思っているタスクの遂行をする前にひと呼吸おくことを意識してみると良い。そのタスクは「本当に今日やらなければいけない」ことだろうか。

こうして自問自答してみると、意外とそうでもない気がしてくる作業が多く混じっていることがわかる。確かに今日中に片付けておくと後日楽になるが、何が大切なことなのかがわからなくなると、人はがむしゃらに「すぐやる」主義に陥り過剰労働を続けてしまう。意図的にブレーキを掛ける必要があるのだ。

そして大切なのは、今日やらない代わりにいつまでにそのタスクをやるべきかを決めて行動予定をたてておくこと。これを忘れるとただの後回しになってしまい、「すぐやる」主義の教えが勝る結果になってしまう。

仕事には引き算が必要不可欠だ。人の時間は限られているからこそ、すぐやるだけでは達成できない仕事量が目の前に立ちはだかる。

毎日読んでいるSlackのメッセージに無駄な情報が紛れていないか、余計な確認のコミュニケーションが生じていないか、報告のためだけの仕事をしていないか。 こうして「やらなくてもいいこと」や「今やらなくてもいいこと」に目を向けてみると、「すぐやる」主義を美徳として動いていた自分の仕事のなかに、どれほどの無駄が混じっていたか、驚くほど気づけるはずだ。

すぐやる主義の罠に気をつけつつ、明日やればいいことを今日やらないように働く。 それは決して怠惰ではなく、自分の人生の時間を守るための最も合理的かつ戦略的な行動だと思う。

残業が減るかどうかは組織の事情によるが、自分の時間の主導権を握り、不要なストレスを減らせることは保証できる。 あなたの貴重な時間とエネルギーを、本当に大切なことに投資するために、今日から「明日やればいいことを今日やらない」主義を実践してみよう。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集