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泳げカナヅチくん|頭から離れないメロディー

このnoteでは時々意味もなく急に僕が好きな曲を語ることがあるが、今回もそれにあたる。今日、ここに書きたいのは大瀧詠一の『泳げカナヅチくん』だ。

ここ一週間、この曲が頭から離れなかった。『レナードの朝』で有名なオリバー・サックスは著書『音楽嗜好症』にて、頭から離れなくなるメロディーのことを「脳の虫」と呼んでいたが、まさにその様な状況に陥っている。

この曲は周知のとおり『およげたいやきくん』のパロディでありユーモア満載の一曲で、僕は『およげたいやきくん』よりも『泳げカナヅチくん』の方が好きだ。

演奏はあからさまにベンチャーズのサウンドを模したギターが響き、ビーチボーイズ風のコーラスが畳みかけてくる。そして日本のポップスの『およげたいやきくん』がベースになっているのだから、大瀧詠一の世界中の音楽への愛が詰め込まれているわけだ。

好きな音楽を語る時、多くの人が「共感できる歌詞」や「勇気が出た歌詞」などを挙げることがある。確かにそういうこともあるが、音楽に共感を求める必要はないと思う。

この『泳げカナヅチくん』の歌詞は何の共感も得られず、勇気が出てくるわけでもない。ちなみにこんな歌詞だ。

俺ら泳げない
だから夏こわい
だって恥ずかしいし又カッコ悪い
だけど泳ぎたいとても泳ぎたい
そこでね ja-boom
沈む沈む 海の底へ
ブクブク ブクブク go! カナヅチくん go!
泳げ泳げ泳げ泳げ泳げ泳げ泳げ泳げ泳げ泳げ泳げ泳げ
泳げカナヅチくん

http://lyrics.lyricfind.com/

忙しく仕事をしている時も、上司から怒られている時も、くたびれて自宅に帰る道中も、ここのところ常に「泳げ泳げ泳げ泳げ…」が頭の中で鳴りやむことなく流れてしまっている。

ここまで毎日頭から離れずにいると、だんだんとこの曲が自分に向けて歌われているかの様な錯覚にも陥る。仕事がうまくいかずに無理をしている自分は、泳げないのに海に飛び込んだカナヅチくんに重なる。

大瀧詠一がどれだけこの歌詞にメッセージを込めたのかわからないけれど、もしかしたら見栄を張って無理をしている現代人をユーモアで皮肉った曲なのかもしれない。

普段、無理をして痛い目にあっている人は、ぜひ『泳げカナヅチくん』を聞いてみてほしい。無理をしているとしんどい気持ちになるものだけれど、この曲を聞けばそれはユーモアに生まれ変わる。

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