インド料理へのこだわりが強いよ、インド人✭コミックエッセイ✭
インド人は自国料理に対する強い誇りと愛着を持っています。同じメニューでも地域ごとでレシピも多種多様になるインドですが、インド料理に対するこだわりが強いのはどの地域でも見受けられます(本国でもお店でキチンと作られていない料理が出ると客が調理師に怒る≒叩く)。
私の夫はインド本国でシェフでした。ゆえに外食または中食でインド料理を食べると料理の評価をレストランでの基本の作り方を交えつつ毎度聞くことになります(笑)。今回はインド人夫の実例を交えて、インド人のインド料理愛を覗いてみましょう|・`ω・)✧
Ⅰ.インドカレーの色の決まり ✴️
結婚してから半年ほど経過したある日、いつもと違うお店でインドカレーをデリバリー注文すると――。

夫はポークカレー、私はエビのカレーを注文。夫はポークカレーを見て開口一番「コレはバターチキンカレー??」と言いました。最初どういう意味で聞かれたのか分かりませんでした。
メインの具によってカレーのベース(色)は変わってくるんですね。結婚当初、私が夫にネットで調べたレシピでインドカレーを作った際「美味しいけど何のカレーだか分からない笑」と言われた理由を漸く理解しました。
1.インネパ店
因みにこの時のお店は、ネパール料理など多国籍料理がメニューにあるインネパ店でした。
🇮🇳夫「ネパールの人のお店だからダメという話ではない。インドカレーとしてお店を出すのは良い。ただ、インド料理としての基本から外れた作り方をするとインド料理のイメージが悪くなるので困る」(本来のインド料理が違うものとして伝わってしまうという意味だと思われます。)
インド料理の基本の作り方から外れたカレーは夫にしてみれば全然美味しくないカレーなわけです。どのお店でもインド料理として出されているメニューには採点がめちゃめちゃ厳しいです😂
私が五反田に住んでいた時に贔屓にしていたインネパ店2軒はカレー美味しかったです!(MUNAさんは店主がネパールに帰国し閉店。)
ただし、ナンはインドのお店のナンが美味しい。
これに関しては夫曰く、使う小麦が違うのだそうです。インド料理レストランではインドと同じ小麦を使うので原価も高い。しかし自国料理に対して妥協しないインド人。こんな理由がありインネパ店でよく見られるナンの食べ放題はしていないわけです。
2.日本でインドカレーの店を出すネパール人が急増
インドとネパールはお隣であり行き来にパスポートが不要な為、ネパール人出稼ぎ労働者がとても多いそうです。ネパール人がインド料理の作り方を覚え、日本でインドカレーのお店をオープンするのだそう。ネパール人の出稼ぎ労働者は日本で急増しているのと出店を援助するコミュニティもあるようで、ネパール→インド→日本という経由ではなくネパール→日本というパターンが、今や多いかもしれません。(ビザ発行目的でオープンしているお店もあるようです。)
インド人の自国料理に対するこだわりの強さは、特にこだわりなく日本で柔軟に対応したインネパ店(お店によっては日本の居酒屋メニューもありますよね)に比べ、お値段も高めになりメニューも限られてきます。インネパ店が広まったお陰で、私達日本人は安価にインドカレーを食べられるようになりましたがその反面「インドカレー屋=安い」というイメージも定着しました。
インネパ店が広まる前は「インド料理=高級」で、夫のパパ上や叔父上が20年以上前に来日した時はインド料理レストランはお店も少なくいつも大盛況だったそうです。しかし時が経ちインネパ店の勢いに押されてしまったインド料理レストラン。今や日本でのインドカレー店の殆どがインネパ店です。そして日本にいるネパール人が急増したのに対しインド人の人口は減っています。
3.看板の違い
🇮🇳夫「インド人がお店を出す時は『インド料理レストラン』と冠する。看板に『インドカレー』とは謳わない」
インド人がインドカレーという表現をしないのは広島の方が「広島お好み焼き」と表現したくない感覚にちょっと似ている気がしませんか?
ネパール人調理師が作るとインド人からするとそれインドのカレーちゃう!!!となるパターンが多いようです。でも現地の人向けの味にするのはどの国でもあるあるですよね。
インネパ店でもシェフがインド人だと(このパターンも偶に有り。)、インドの作り方で夫も美味しいと言います。因みにもちろん最初から調理師がインド人だと分かるわけでなく、お会計時にレジで話しかけられて雑談してるうちに調理師がインド人だと判明するので先入観ではないです笑。
インネパ店によってはインド料理に対するこだわりがないことがデメリットに働き、ひどい場合だと味の素を大量に使っていたり、グレイビーを本来のインド料理であれば使わないメニューにも使いまわしていたりするそうです。
その為インネパ店の味に慣れた日本人が、インド人の営むインド料理店に行くと「なんか違う!」「おかわりできない!」となる。「その味が好きならそれで良いけど本場のとはちゃいまっせ」というのがインドの人達が思っていることなようです。
インネパ店の味を好きな人は多そうなので(そもそも日本人が喜ぶように作ってるし!)、いっそネパール料理・ネパールカレーで打ち出した方が良いような気がします(そういうお店も既にありますが)。でもやっぱり知名度的に「インド」と看板につけた方が分かりやすいだろうってことなんでしょうね……。
Ⅱ.マライティッカ編 ✴️
![4コマ漫画のテキスト
1:
津籠「インド人のインド料理に対する拘りの強さシリーズ第2弾。今回はマライティッカについてでーす!」
アザラシ「いつシリーズに?」
[Chicken Malai Tikka/マライティッカとは…鶏肉をスパイス、ヨーグルト、クリームと漬け込んで焼くインドの郷土料理。]
2:
インネパ店でデリバリーした当日無言で食べていた夫😂そして翌日
夫「美味しくなかった」
理由を語りだす!(慌ててメモる津籠)
3:
夫「マライティッカは漬け込む時にレモンを使うのだけどレモンの酸味がなかった。クリームの味と肉のもちもち感はあった。マライはクリームの意味ダヨ」
Malai/मलाई ※インド亜大陸発祥のクロテッドクリームの一種
4:
夫「あとねーカルダモンが使われていなかった。使わないとダメ。昨日食べたのをインドのお店で出したらお客さんに呼ばれてまず叩かれるヨー。(そして後で尋問される)これ本当だからね」](https://assets.st-note.com/img/1745850425-KhVvauT8kboZSizJ0OmPE9eq.png?width=1200)
夫は、インドでシェフや調理師だった時に叩かれたことは一度もはないそうです。インドの職場ではしょっちゅうお客さんに呼びだされ怒られている(叩かれる)調理師もいたそうです。こえー!
マライティッカを作る際はぜひ上記の点を留意し作ってみてください😁
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# 初出・更新履歴
本記事は「インド料理へのこだわりが強いインド人【1】インドカレーの色の決まり(初出:2024年1月18日)」「インド料理へのこだわりが強いインド人【2】マライティッカ編(初出:2024年11月5日)」をnote用に本文を書き直しまとめたものです。
2025年9月17日:「Ⅲ.元三ツ星ホテル・レストランのシェフだった夫」を別記事に分けました。
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当サイトは、インド人夫が語るインドカルチャーやニュース、私達国際結婚夫婦の日常をメインに綴っています(夫がネタ放出、私妻が編集作画)。
夫は北インド出身です。「インドでは――、」とよく語りますが、インドは広い上に多民族多宗教多言語国家のため、南インドなど地域により異なる場合があります。その点ご留意いただき、北インドの某インド人はこういう感覚なのか〜という感じで読んでいただけると幸甚であります。基本的には楽しんでもらえるような記事を発信していますが、真面目な題材も扱います。参考文献を併せてご覧いただくとより詳しく知ることができます。
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