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インドの医療システムの問題点

インドの医療システムは、保険制度の未整備、公的病院のインフラ不足、民間病院のコストと不透明性、言語障壁、国民の健康意識の低さなど、多くの構造的・文化的な問題を抱えています。インドの医療事情のホントのところをインド人の夫が語ります。


Ⅰ.インドの健康保険制度の実態 ✴️

4コマ漫画のテキスト
1:ある日YouTubeを見ながら夫
夫「最近YouTuberが健康保険入ってください言ってる動画増えたね」津籠「そうなの? どういう事?」
2:インド人はほぼ健康保険に入ってない
夫「インドでは95%以上の人が健康保険に入ってないヨ。病気になったらその時病院に行ってお金払えば良いと思っています。私の村では誰も保険入ってないヨ」インドは国民皆健康保険制度を導入していない。公的保険と民間保険を併せてもインド全人口の約25%しかカバーされておらず、加入している場合でも十分な治療が受けられない問題もある(外務省調べ)
3:そもそもよく分からない
夫「国が保険入ってください言ってるけど保険の利点も使い方も分からない人たちが沢山います」津籠「それでYouTuberが啓蒙してるってこと?」
4:インド人が不健康な理由
夫「インド人はバターやオイルいっぱい使ったジャンクフード食べるから病気なるね、HAHAHAHA、美味しいからねー」津籠「アーユルヴェーダやヨガがあるけど皆んながやってる訳じゃないか」
漫画内の経済産業省調べは2021年度の内容です。[漫画初出:2024/02/18]

1.国民皆保険の不在と低い保険加入率

🇮🇳夫の体感的には、95%以上の人が健康保険に入っていないと感じるようですが、外務省や世界銀行のデータによると、人口の約25~30%しか公的または民間の健康保険に加入しておらず、約70%以上が無保険という状態です。

無保険の人は病気やケガの際に全額自己負担で治療を受ける必要がありますが、加入している場合でも充分な治療が受けられないという問題もあります。

Ⅱ.インドの病院のシステムと問題点 ✴️

4コマ漫画のテキスト
1:インドの病院システムについて夫が語る
夫「インドは病院のシステムがいろいろよくないヨ。健康保険や生命保険に入っていない人がほとんどで、みんな病気になってから病院へ行きます」
2:公立と民間病院の違い
政府運営の病院代は診察代、入院費など基本無料。設備は古く最低限の設備のみ。
夫「国立公立の病院はお金を持っていない人が行く。普通の人は民間病院に行く」
3:料金システム
インドの病院は先払い制で、診察代がまずかかる。検査費や治療代は別料金。薬は病院の外で買う。
夫「医者は相手の身なりをみて費用を決める。お金がないと治療してもらえない。もし一週間以内に手術が必要な状況でも、先払い制だからお金がない人は人から借りたりローンを組むことになる」
4:医者の問題
夫「医者は英語とヒンディー語で喋るけど、病名や専門用語は英語で説明するから何を言ってるかわからない人は多いと思う。国公立と民間の病院の両方でこの問題がある。病院はお金だけとる。良い病院もあるけどね」
夫は病院が基本嫌いです笑(でも心配性なので自ら検査には行く)[漫画初出:2024/02/19]

1.公的病院の設備とアクセスの問題

政府運営の公的病院は診察や入院が基本無料または低コストですが、設備が古く、医療スタッフや薬の不足が常態化しています。特に農村部では病院へのアクセスが難しく、適切な治療を受けられないケースが多発。都市部でも公的病院は過密で、待ち時間が長いことが問題です。

都市部と農村部、富裕層と貧困層の間で医療アクセスの格差も顕著です。農村部では医師不足(人口1000人あたり医師0.7人、WHO推奨2.5人に対して)、都市部では高額な民間病院が主流。

2.民間病院のコストと不透明な料金体系

民間病院は設備が整っている一方、費用が高額で、先払い制が一般的。患者の外見や経済状況で料金が変動する事例も報告されています。検査や治療、薬代が別料金で、透明性が低い場合が多く、患者が額請求に直面することがあります。

夫曰く、悪徳医者は相手の身なり等確認して治療などにかかる費用を説明すると言います(本来各料金は決まっている)。先払い制なので払わないと治療してもらえません。

緊急の手術が必要だけれどもお金が手元にない人は人づてに借りるか、病院の近くにいる消費者金融を紹介するエージェントを通して借り入れをします(エージェントと消費者金融の手数料が発生)。

3.言語とコミュニケーションの障壁

医者が英語やヒンディー語で専門用語を多用し、地方言語を話す患者や教育水準の低い患者が理解できない問題は広く認識されています。このコミュニケーションギャップは、誤診や不適切な治療、患者の不信感につながることがあります。

4.健康意識と生活習慣の問題

高カロリーで油脂を多用した食文化が一部で健康問題(糖尿病、心疾患など)を悪化させています。WHOによると、インドは非伝染性疾患の負担が大きく、糖尿病患者は約7700万人(2020年)と世界2位。

アーユルヴェーダやヨガは世界的にも注目されていますが、日常的に実践する人は限定的で、特に都市部ではジャンクフードの消費が増加しています。

Ⅲ.改善への動き

政府の取り組みとして2018年に導入された「Ayushman Bharat」スキームは、低所得者向けに無料医療保険を提供し、約5億人をカバーする目標を掲げていますが、実施の遅れや資金不足が課題です。受給資格者への治療を拒否する民間病院もあります。

SNSを通じてなど保険や健康意識の啓蒙が進んでいますが、地方や低教育層への浸透はまだまだ不十分です。民間保険会社やテック企業が低コスト保険や遠隔医療を展開しつつありますが、普及には時間がかかっているのが現状です。

夫から話を聞いていると、将来インドに住んだ場合に医療施設に関しては猛烈に不安要素です😂 良い病院を見つけられるかな(:3冫 ノ)ノ コテン 酒の飲み方の割に健康体ですが、先のことも考えて(極力病院の世話にならない)気をつけないとですねー。

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# 初出・更新履歴

本記事は「インドでの健康保険制度(初出:2024年2月18日)」「インドの病院システムと問題点(初出:2024年2月19日)」をnote用に本文を書き直しまとめたものです。

# 当サイトについて

当サイトは、インド人夫が語るインドカルチャーやニュース、私達国際結婚夫婦の日常をメインに綴っています(夫がネタ放出、私妻が編集作画)。

夫は北インド出身です。「インドでは――、」とよく語りますが、インドは広い上に多民族多宗教多言語国家のため、南インドなど地域により異なる場合があります。その点ご留意いただき、北インドのインド人はこういう感覚なのか〜という感じで読んでいただけると幸甚であります。基本的には楽しんでもらえるような記事を発信していますが、真面目な題材もよく扱います!

「インド人夫と日本人妻|自己紹介」より

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