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皆旗に 共感するも 他人事 | 共感はする。でも、なぜ人は動かないのか?【働くを詠む #08】

組織のミッションである旗に共感したら、あなたは動けますか?

前回の記事では、
仕事と旗をつなぐのがナラティブ(物語)だと書きました。
では、旗を自分ごととして捉えられたら、人は動くのでしょうか。


旗は掲げられていたのに

以前、サービス企画を担当していた時の話です。
当時、私たちの会社には大きく二つのサービスがありました。

もし、この二つをつなげることができたら、
世の中にまだない価値を生み出せる。
そして、その両方を持っているのは、私たちの会社だけでした。
それが当時の会社の旗でした。

みんなそうだ、それを目指そうという雰囲気でしたが、
それを実現するサービスは、ほとんど生まれていませんでした。

旗への共感

旗に共感しても、日々は変わらない

私はその二つを繋ぐ新しいサービスを企画し、
何度目かの戦略会議でやっと上層部の承認を得ました。

しかし、実際に動き始めると、なかなか前に進みませんでした。
二つのサービスは、同じ会社なのに、別々の会社のようでした。
企画、開発、営業、運用——
それぞれのサービスごとにすべてが別々でした。

何度も検討会議を開きますが、出てくるのはこんな言葉ばかりでした。
「自分たちの方はわかるけど、向こうの仕様は確認してください。」
一緒に考えることがない、伝言ゲームでした。

正直、戦略会議で決まったんだから、やってよ!と思っていました。
でも、それでは動かなかったのです。

対立する二つのサービス

何が足りないんだろう

そんな時、ふと考えていました。
自分はどうしてこのサービスを作りたいんだろう、と。
繋ごうとしていた二つのサービスは、すでに他社が先行していました。
思えば、ずっと他社の仕様を調べては、
同じような機能を追加する開発を繰り返してきました。
その時に頭に浮かんだのが、
「同じようなサービスを作るのは、もう飽きたし、面白くないんだよな」
でした。

次の会議で、話をしてみました。
「もう、他社のサービスを真似するのやめない?」
少しだけ、みんながハッとしました。

そして、ここから少しずつ空気が変わっていきました。
別々の組織同士が直接話をするようになり、
お互いに連携の仕組みを構築していったのです。

ついに、二つのサービスをつないだ新しいサービスが完成しました。
そのサービスは社内外で表彰されるほどの大ヒットになりました。
社内表彰の懇親会で、社長がこう言いました。
「仲悪いのに、良くできたね。このサービス。」
会場には笑いが起きました。
そして、その場にいた当事者全員が顔を見合わせて苦笑いしていました。
確かに、その通りだったからです。


皆旗に 共感するも 他人事

人は旗だけでは、動かない
私は旗を振り、新サービスが会社の旗に繋がっていることを
伝えてきました。

でも、最初はなかなか動かなかった。
動き始めたのは、私自身がやりたかったことを伝えてからでした。
その思いは、私だけが持っていたわけではなかったのかもしれません。

あなたは、旗に共感するだけで、動けますか?

そして、人が動くとき、そこには何があるのでしょうか?

次回【働くを詠む #09】


マガジン【働くを詠む】(全17編3章構成)

前回【働くを詠む #07】
その仕事 意味を聞かれて ふと悩む

#働くを詠む #人が動く構造 #組織力 #創作大賞2026 #ビジネス部門

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