大盛り社長
社長の実存合理性と小話 第8話
ある街に、何でもできる会社と自慢する
社長がいました。
ホームページを見るとこう書いてあります。
・コンサルできます
・マーケティングできます
・デザインできます
・システム開発できます
・人材育成もできます
つまり、「だいたい何でもできます」という会社です。
ある日、その社長と一緒に昼ごはんを食べに行きました。
食堂の入口には、こんなメニューがありました。
「ラーメン 大盛り無料」
社長は迷わず言いました。「もちろん大盛りで!」
運ばれてきたラーメンは
丼から麺があふれそうなほどの大盛り。
社長は最初こそ勢いよく食べていましたが、
途中から箸が止まりました。
「社長、普通盛りでよかったんじゃないですか?」
すると社長はこう言いました。
「でも、大盛りのほうがお得そうじゃん。」
ああ、この社長の会社のブランディングも
これと同じだなと。
本当は一番おいしいのは
その店の看板メニューのはずです。
でも「大盛り」を選んだ瞬間、人はこう思います。
「食べきれるかな」
「ちょっと重そうだな」
結果、どうなるか。
一番おいしい部分が伝わらない。
会社のブランディングも同じです。
・あれもできます。
・これもできます。
・全部できます。
・何でもできます。
と盛れば盛るほど、
お客さんはこう思います。
「結局、何が一番なんだろう?」
そしてお客さまは、
一番が分からない会社は選びません。
いっけん、大盛りはお得そうに見えます。
でも本当においしい店は、 こう言います。
「まずはこれを食べてください。」
ブランドとは、 盛ることではありません。
看板メニューを決めること。
最後に社長はこう言いました。
「次から普通にします。」
「じゃ、私はおすすめ定食にします。」
END
「社長の実存合理性」とこばなし
「社長の実存合理性」とこばなしシリーズは、マガジンでまとめて読めます。ランチの後に、お酒のつまみになるとうれしいです。是非、読んで感想を聞かせてください。
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