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ピンクガネーシャ完全ガイド|チャチュンサオで願いを3倍速に

タイ・チャチュンサオのピンクガネーシャは「願いが3倍速で叶う」と言われる寺です。バンコクから約1時間半、全長20メートルの巨大なピンクの神様が横たわる境内には、もう一つ日本にない発想がありました。願いは、自分が生まれた曜日の色のネズミに託すという作法です。行き方から願掛けの手順まで、実際に歩いた順でまとめます。

バンコクの中心を離れ、東へ。

この日の目的地は、
郊外のチャチュンサオにある寺でした。

バンコクから1時間半以上かけて
ピンクガネーシャに向かうのには、
理由があります。

この寺は「願いがふつうの3倍速で叶う」と
言われている、タイでも指折りの
願掛けスポットなのだそうです。

ワット・サマーン・ラッタナーラーム

もともと地元の人に知られていた場所が、
あるものの見た目のインパクトで、
一気に観光客にも広がったようです。


ピンクガネーシャとは|チャチュンサオの巨大寺院ワット・サマーン・ラッタナーラーム

まずは、この寺そのものについて。

名前だけ聞いても実感が湧きにくいので、
規模と見た目の情報から先に書きます。

ワット・サマーン・ラッタナーラーム

バーンパコン川のほとりに建つこの寺の主役は、
全長20メートルを超える、
寝そべった姿のガネーシャ像です。
高さは16メートルほど。

タイでも最大級と言われる大きさで、
しかも全身が鮮やかなピンク色です。

象の頭に、片方だけ折れた
そして蓮の花を手にした姿で、
川を背にゆったりと横たわっています。

ガネーシャは、ヒンドゥー教で
障害を取り除く神
とされる存在です。

それがこの規模で、
この色で、目の前に現れる。

荘厳な仏教寺院を想像して行くと、
正直、面食らうかもしれません。笑


境内の見どころ|ヒンドゥーと仏教とアニメが同居する空間

ピンクガネーシャだけが、
この寺の見どころではありません。

境内を歩くと、別の意味で驚かされます。

境内にはガネーシャだけでなく、
中国の観音像やヒンドゥーの神々、

即身仏モデル

更にはアニメキャラクターの像まで並んでいて、
テーマパークのような賑やかさがあります。

商店街(アニメのキャラクターの像は合法?)
ピカチュウ(絶対非公式だと思う…)

そのごちゃまぜ感を
「ありがたみがない」と
感じる人もいるようです。

でも、これはこれでタイらしいと思いました。

信仰と娯楽と商売が、きれいに分かれていない。

屋台が並び、家族連れが写真を撮り、
その隣で真剣に手を合わせる人がいる。

暮らしのなかに願掛けが溶けている感じが、
むしろこの国の体温のように見えました。


ピンクガネーシャがすごい理由|「生まれた曜日の色」に願いを託す作法

この寺でいちばん「日本にはない発想だ」と
感じたのが、願いの託し方でした。

仕組みを知ると、
境内の見え方が変わってきます。

ガネーシャの足元には、
色とりどりのネズミの像が並んでいます。

ネズミは、ガネーシャの乗り物(ムシカ)。

このネズミが、
人の願いをガネーシャに届けてくれる
という言い伝えです。

ここからが独特でした。
そのネズミが、曜日ごとに色分けされています。

そして願う相手は、
どのネズミでもいいわけではない。

自分が「生まれた曜日」の
色のネズミ
に願うのが作法でした。
色の対応は、こうなっています。

曜日と色の対応表

日本で
「あなたは何曜日生まれですか」と聞かれても、
たいていの人は即答できません。

でもタイでは、生まれた曜日に
それぞれ色があって、
それが自分の色になる。

曜日は、単なるカレンダーの記号ではなく、
その人の一部なのでした。

左:青(金曜) 右:緑(水曜)

ちなみに私は水曜生まれなので、緑。

自分の曜日と色を知った瞬間、
ただ並んでいるだけに見えたネズミたちが、
急に「自分の番号札」みたいに
意味を持ちはじめる。

この感覚が、地味に面白かったです!

補足メモ:水曜生まれは午前・午後で色が分かれるという説もあるようですが、私は日中の緑で問題ありませんでした


願掛けの手順

作法はシンプルです。

1. お賽銭を納める
2. 自分の色のネズミを探す
3. 片方の耳をもう片方の手でふさぐ
4. ふさいでいない方の耳に、願いごとを囁く

このとき大事なのは、
もう片方の耳を手でふさぐこと

そうしないと、願いが反対の耳から
抜けていってしまう、と言われているそうです。

緑のネズミ(水曜)、または願掛けの様子

文字にすると、
子どもっぽい仕草かもしれませんが、
いざやってみると、不思議と真剣になります。

願いを言葉にして、
誰か(何か)に託すという行為
そのものに、意味があるのだと思いました。

願いが本当に3倍速で叶うのかは、正直わかりません。でも、遠くまで足を運んで、自分の色を知って、両手を使って願いを託す。その一連の"手間"こそが、願掛けの本体なのかもしれない、とは思いました。


チャチュンサオへの行き方|バンコクからのアクセス3ステップ

市内からの日帰りで、私はこう動きました。

バンコク市内→ピンクガネーシャまでの移動は、

前回の記事で書いた、
市内までのルートの続きにあたります。
まだ読んでいない方は、そちらも併せてどうぞ。

ロットゥー+ソンテウのルートと料金

BTS エカマイ(E7)駅
 ↓ 徒歩すぐ
東バスターミナル(エカマイ)
 ↓ ロットゥー(乗合バン)/約1.5h・約130B
チャチュンサオ バスターミナル
 ↓ ソンテウ(乗合トラック)/約20分・約30B
ワット・サマーン・ラッタナーラーム 着

テンソウ
国鉄

ソンテウは本数が少なく、
私は次の便まで1時間待ちでした。

帰りは国鉄も使い、のんびり
バンコクへ戻りました。
この国鉄が、また味のある路線でした。


料金・営業時間・混雑を避ける時間帯

境内の入場は無料です。
(お賽銭・お供えは実費)

営業時間の詳しい掲示までは、
確認できていませんが、
週末は混みやすいので、
行くなら午前の早い時間か、
夕方の涼しい時間がおすすめでした。

混雑の体感は季節・曜日によって変わるので、
あくまで私のを参考にしていただければと思います


この寺で測れたもの|日本にない"曜日と色"のものさし

派手で、ごちゃまぜで、少し俗っぽい。

ワット・サマーンは、静かな寺院を期待して
行くと肩透かしを食う場所かもしれません。

それでも私がここを面白いと思ったのは、
「生まれた曜日に色がある」という、
日本には無い"ものさし"に出会えたからでした。

信仰が、暮らしや娯楽と
きれいに地続きになっている。

願いごとひとつにも、
ちゃんと手順と作法がある。

観光名所を消費するのではなく、
その土地の考え方を一つ持ち帰る。

今回はそれが、「自分の色」でした。


あわせて読みたい

チャチュンサオまでの行き方の前段にあたる、
バンコク市内での移動については、
下記のこちらにまとめています。

タイ旅行全体の日程や移動・費用の全体像は、
こちらの総集編で振り返っています。


次回予告

次回はこの連載の看板になる場所へ向かいます。

線路すれすれを列車が
走り抜けるメークローン市場と、
そこから足を延ばす水上マーケット

いよいよ、タイを測るもう一本のものさし。

「本物と、観光客向けを見分ける」が、
いちばんはっきりした形で出てきます。

同じ"水上マーケット"でも、
ぼったくり価格の乗り場と、
地元の相場の乗り場が、
すぐ近くに別々にある。

その見分け方を、実際に歩いた順路で書きます。

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