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車が壊れたら、家がなくなる。家なし父娘の1年半、6つの車トラブル

車の旅って、「もし移動中に車が壊れたら?」と想像すると、怖くなりませんか?

それは僕も同じです。

でも、怖がっていたら永遠に出発できない。

だから僕は、20代の頃の夢を叶える勢いで、見切り発車しました。

だって、車は新車でも中古でもいつ壊れるか分からないし、事故だって起こるかもしれない。
出発した時点から腹は括っていたのです。

車が、家になった日

ただ、娘とキャンピングカー旅に出発して3ヶ月後に、まさか妻が長男を連れて出ていくことになるとは想定外でした。
それをきっかけに宮崎の家をなくした僕らにとって、車が「旅の手段」じゃなく、「家と生活そのもの」になったんです。

そうなると、出発当初に想像した「車が壊れたら怖い」とは別物です。
もし車に何かあれば、旅が止まるんじゃなく、住む場所がなくなる。深刻な事態になります。

だからといって、車が家になった以上、移動する生活をやめるわけにもいかない。

今回は、車生活を1年半続けていく中で実際に起きた、6つの車のトラブルを残したいと思います。

キャンピングカー旅や車中泊をやってみたい人にとって、どれか1つでも「先に知っててよかった話」になれば嬉しいです。

僕と娘のキャンピングカー旅の連載は、ここにまとめています。


① ブレーキ故障:命の危険

これが一番印象に強く残った体験でした。

僕らは、夏の大半を標高の高い場所で過ごしました。

それは夏の記事に書いたとおり、暑さから避難して生活するためです。まさにサバイバル。

ただ、車中泊は、ずっと同じ場所に泊まり続けられません。

特に僕らが一番利用した道の駅は、宿泊施設ではないので連泊は避けるのがルールです。
だから、山を登っては降りて、を繰り返していたのです。

キャンピングカー(ベントラ)は重いし、夏はさらに過酷です。
その状況の中で、ブレーキは容赦なく消耗していきます。

その時の症状は、はっきり覚えています。長野県でした。
奥まで踏み込まないと効かない感じになってきたんです。だから車間距離を十分にとって、ゆっくり走りました。

フェード現象(熱で摩擦が落ちる)とか、ベーパーロック現象(フルードが沸いて気泡ができる)だったのかもしれません。

次の日には正常に戻っていましたが、毎日移動していたので、当然不安はつきまといます。

そしてある日の夜、何でもない平地を走っているときに、同じ現象がおきました。

本来ならすぐに修理に持っていくべきです。

でもその頃は、毎日の生活がやっとで疲労困憊して、余裕がなくなっていた時期でした。もう旅を終えようとしていて、何もかもがギリギリだったのです。

このとき心の底から思いました。

もし、ブレーキが全く効かずに、なにかに突っ込んだら。
車トラブルの中でも、命に直結するものはレベルが違う、と。

② パンク:山の中の怖さ

次は、旅に一度は遭遇するトラブル、タイヤのパンクです。

群馬県の山中にある道の駅に泊まって、出発しようとしたときでした。

声をかけてくれたのは、道の駅に来ていた人、たぶん同じく車中泊していた人だと思います。

「ちょっと車、傾いてますよ。たぶんパンクだよ。」

自分では気づかなかったのですが、車から降りて確認すると、タイヤは完全にぺちゃんこではないけれど、明らかに空気が抜けていました。

どうやら、一晩で少しずつ抜けてきた様子です。

「この坂を下ったところにガソリンスタンドがあるから、急いで行った方がいいよ。」
と親切に教えてくれました。

慌てて向かうと、なんと定休日。
その日は日曜日だったのです。

地方や山のほうだと、日曜日はガソリンスタンドが閉まりがちなんですよね。営業してても時間が短い。

Googleマップで調べてみると、少し走ったところに修理工場があることが分かり、そこでパンク修理してもらうことができました。

そこまでなんとかタイヤがもってくれたので助かりましたが、パンクは突然起こることなので対処法をいくつか持っておいた方がいいですよね。

ちなみに僕は学生時代を含め、ガソリンスタンドで7年ほどバイトしていたのでパンク修理やタイヤ交換はできます。
また、僕が加入している保険にはスペアタイヤ交換のロードサービスも付与されています。

でも、あのときは真っ先に原因を確実に解決したくて、ガソリンスタンドや修理工場に向かったのを覚えています。

③ ガス欠:焦ってからじゃ遅い

車トラブルって、故障だけじゃありません。
ガス欠したら大変です。

特にディーゼル車は、ガス欠すると後が面倒になる(エア抜きが必要になるケースもある)ので絶対に避けるべきです。

といいつつも、僕は給油を先延ばしにしたことで、何度か真剣に焦ったことがあります。

なぜ先延ばしにしたかというと、できるだけ価格の安いガソリンスタンドで給油したかったからです。

特に地域で価格差がかなりあります。
たとえば関東と九州では、リッター20円以上変わることも。

ベントラ(ベンツのバン)は、空に近くなると80リッターほど平気で入ります。
そうなると1,600円の差です。

たまに給油するならいいですが、頻繁に給油となると、このリッターの価格差が家計にかなり大きく響きます。

ベントラの燃費は、リッター約10km。
満タンで関東から中国地方まで走れますから、中国地方で安いところを探しているうちに、山の中に入って、スタンドが全然ないし、あっても休みだし…みたいなことが起こるわけです。

給油のランプがついた状態だと、「あ、やばい」の焦りがずっと抜けず、冷や汗が止まりません。

だから僻地や山を走る前は、単価が高くても給油すると決めました。
もちろん満タンにはしませんが、10リッターでは心もとないし、単価の安いガソリンスタンドまでの距離を考えて20リッターは入れます。

もしもの場合の軽油缶も考えましたが、車内に軽油缶が置いてある中で生活するのは嫌だったのでやめました。

なんとかガス欠は一度もしませんでしたが、もしやってしまった場合は、自動車保険のロードサービスに助けを求めることはできます。

キャンピングカー旅では、自動車保険のロードサービスはほんとに命綱。

僕が入っている保険では、パンク・ガス欠・バッテリーあがり・インロックのドアの開錠・レッカーけん引に対応しています。
保険会社で違うので、出発前に一度、内容を確認してみることをおすすめします。

④ ワイパー故障:大雨の中、暴れだしたワイパー

これは、かなり焦りました。

場所は宮崎県。そして大雨の夜。
雨の中を走っていたら、突然ワイパーの動きがおかしくなったんです。

左右で動きが違うんです。
30年以上車に乗ってきたけど、今まで一度も見たことないワイパーの動き。
ぶつかったりもするし、明らかに下に振りすぎたりする。

ワイパーを止めるしかない──

大粒の雨だからか、ワイパーを止めると全然前が見えない。
僕らは雨の中を走り続けられなくなりました。

でも、止まっていてもなにも解決しません。
寝る場所まで辿り着かないと、その日が終われません。

ひとまずガソリンスタンドに寄って相談しようと考えました。

前後に車が走ってないときに車をゆっくり走らせて、なんとかガソリンスタンドに到着。

でも夜で、スタッフはいても整備士資格を持っている人ではありませんでした。相談しても、困らせるだけ。
特にベントラは特殊な車だし、外車だし、困惑するのも当然です。

「ワイパーのモーターかもしれないですね。」
そう言われた瞬間、絶望を感じました。

すぐに直るのか、そして金額はいくらするのか…
ヒヤヒヤが止まりません。

結局、そこでは無理にワイパーを直そうと考えるのはやめました。
雨が小ぶりになるまでスタンドで待機させてもらって、なんとか車を車中泊する場所まで動かすことができました。

翌日、今はベントラの修理やメンテンス担当になっている三菱ふそうに電話して、見てもらうことになりました。

すると原因は、まさかのワイパーの根本のネジが緩んでいただけだったんです。

なんと無償で直してくれました。
ありがたすぎて、後日、菓子折りを持っていきました。

もう、「いくらかかるんだろう。いつ直るんだろう。」って、気になって夜も眠れないくらいでしたが、あっという間に解決してよかったです。

勝手に大きく思っていた問題が解決すると、見える景色が変わる感じがします。
いつも青い宮崎の空が、もっと青く見えたのを覚えています。

⑤ キーの閉じ込み事件:財布もスマホも車内に

これは、いまだに「なんでそうなる?」って思うくらいの出来事でした。

当時、動画撮影をしていたんです。
神奈川県の河川敷についた僕らは、カメラと三脚、それからiPad miniを持って、娘と車を出ました。

急いで撮影しようとして焦ったのか、そのとき、なぜか鍵をエンジンをかけるところに挿しっぱなしのまま外に出たんです(エンジンは切っていた)。

次に娘を助手席から降ろし、ドアをバタンと閉めた瞬間でした。

「ガシャッシャッ。」

──なぜかロックがかかった。

集中ドアロックだから、全部のドアが一瞬でロック。
最悪なのは、財布もスマホも車の中だったこと。

「えっ!?」
娘とふたりでベントラの横で凍りつきました。

保険のロードサービスで、連絡すればドアの開錠に来てくれるのは知っていました。
でも、連絡先が分からないし、電話ができない。

時間は14時くらい。
場所は河川敷。日差しがあって、少し暑い。

手元にあるのはiPad mini(Wi-Fiモデル)だけ。
しかもWi-Fiにつながってない。
スマホは車内で、テザリングはオフ。

いろいろ悪条件が重なる。
ほんと、なんだこれ。

僕は、iPad miniをもって、とにかくWi-Fiがつながるところへ行くしかないと判断しました。
でも電話がないから、どこかで電話を借りないといけない。

コンビニで相談してみようと思いたち、近くのコンビニを探すことにしました。
河川敷の周りは何もないっぽく、かなり歩かないとコンビニはなさそう。

でも娘は「動きたくない」と言う。
知らない河川敷にひとりぼっちにして置いていく判断は本当に迷いましたが、とにかく早く解決する方を選びました。

娘には車の影に座らせて待ってもらって、一人で歩いたんです。

10分ほど歩いて、ファミマを見つけました。
店員さんに事情を話してWi-Fiを使わしてもらい、保険会社の連絡先を調べました。
次に電話を借りて、保険会社に状況を伝えると、ロードサービスが1時間ほどで来てくれることになりました。

結果、鍵を開けてもらったのは、ドアロックしてから3時間くらい後。
あの3時間、体感はもっと長かったです。

結局この日は動画が撮れず、娘はがっかりしていました。

帰りに車でそのファミマに寄って、もう一度お礼して、娘のお菓子やアイスなど買い物をしました。
大変な1日になったけど、店員さんがとても親切な方だったので疲れがスッと抜けた気分になりました。

それ以来、車を降りる時は、絶対に鍵を持って降りることを徹底してます。
また、いざというときのためにもスペアキーを外部に隠して設置しています。

⑥ ライトの球切れとヒューズ:自分で直せるのが一番

最後は、自力でなんとかできるトラブルです。

ライトの球切れ。
それから電気系のヒューズ切れです。

実際に旅の途中にブレーキランプやヒューズ切れがあり、カー用品店で購入して自分で交換しました。

最初は予備が車になかったので、予備として各電球といくつかのヒューズを車に積んでいます。

ベントラが古い車のせいか、球切れの警告灯がつかないので、時々目視で確認するようにしています。

車のトラブルには、こういった「自分で解決できるトラブル」と、「自分では解決できないトラブル」がありますよね。

自分で解決できるトラブルであれば、自分でできるように準備しておくといいと思います。

最後に、ブレーキランプ交換でヒヤリとした話をしたいと思います。

ベントラは内装を改造している関係で、ブレーキランプ交換の場所が妙に狭く、ややこしくなっていました。
それを頑張って腕を入れていたら、なんと、どうやっても腕が抜けなくなってしまったんです。

最初にどうやって、どんな角度で腕を入れたのか、わからない。
いろいろ腕を動かしているうちに、腕は変な方向に隙間に入っているし、体勢も変だし、ほんとにやばい。

娘を呼んだところで助けてもらえるわけでもなく、しかも周りに人が全然いないだだっ広い駐車場だしで(あえて邪魔にならない端っこに停めていた)、勝手にだんだん追い詰められる感覚に…

血の気が引くとはこういうことか、というくらい、ちょっとしたパニック症状になったのですが、「死ぬわけでもない」と自分に言い聞かせ、冷静になるように落ち着かせて、とやっていたら、ようやく腕が抜けました。

今でも、思い出すとゾッとします…

小さい作業が、こんなゾッとすることになるとは本当にビックリでしたが、旅にはこういうハプニングはつきものなんですよね。

1年半の旅の後に起きたトラブルと修理

6つのトラブルは以上です。

幸い、1年半の間に、車が修理で入院して、生活が崩壊するレベルのことは起きませんでした。

もし、修理で車を預けた際に、代車がなかったらどうなるでしょう。
たとえ代車が出ても、代車で寝るわけにもいきませんし(キャンピングカーが代車なら言うことなしですが)。

そうなったら、最低限の荷物を抱えて、二人の泊まる場所を探すことになる。
修理代に宿泊代が重なって、一気にお金が飛ぶ。

考えたくないけど、そうなる可能性は十分あったんですよね。

ブレーキ修理

でも、旅を終えてからの初車検で、ブレーキフルードが漏れていることが発覚しました。

やっぱりブレーキがやられてたんです。

車検に通すために緊急修理になりました。

しかし、車検から帰ってきて、しばらく経ってから、またブレーキの効きが悪くなったのです。

見てもらうと今度は別の原因で、思ったより重症。
ブレーキフルードが流れる管が錆びて亀裂が入り、液が漏れていたんです。

結果、大修理になったのですが、日本にはパーツがなく、輸入するしかない。さらにロシア・ウクライナ戦争で納期がわからない。

車を預けて修理が終えるまで、3ヶ月くらいかかりました。

ただ、それ以降、大きな修理は今のところありません。
でも古いクルマだから、ちょっとした車の違和感に敏感になりました。

おわりに

今日の空。

僕の場合はこの6つのトラブルでしたが、車トラブルにはいろんな種類があります。

僕らにとっては車が「家」だったので、一番怖いのは修理で入院することでした。
1年半の間にそれが起こらなかったことは、本当にラッキーなことだったと今あらためて思います。

次回は、もう一つの現実のキャンピングカー旅でかかる生活費についてです。
家賃がゼロでも、いろんな出費が積み重なっていく。そのリアルを書きます。

続きはこちら。
👉 キャンピングカー旅の生活費、実はそんなに安くない。1年半旅した親子2人の現実

最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。

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初めて僕の記事を読んでくださった方へ──
よければ、最初に書いた自己紹介の記事も読んでみてください。

せきたつや

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