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アンドロイド転生1595

2133年10月1日 午前1時
ホーム 共同の居間にて

アメリカ、フロリダ州ケネディ宇宙センターの様子が、全世界に向けてテレビ中継されていた。ホームの居間に浮かぶ大きなホログラムを村人たちは食い入るように見つめている。

宇宙船プロメテウス号がシルバーの光沢を放ち、スマートな先端を天に向けていた。青い空(アメリカは午前10時)との美しいコントラストの中、間もなく宇宙に向けて出発するのだ。

乗員は10名。そのうちの半数は人間で、半数はアンドロイドだ。厳しい地球外での生活にはアンドロイドが適任だが、いつか人類は宇宙で暮らす時代が来る。宇宙飛行士たちはそのための布石だ。

彼らは全人類の中の一握りの人間であり、希望そのものだった。頭脳や体力はもちろんだが、閉鎖的な空間では何よりも性格が重要視された。

宇宙飛行士候補に選ばれた者たちは、1年から2年に及ぶ厳しい訓練を受ける。その間、何度も抜き打ちで性格テストが行われた。どんな時でも安定した心でいなければならないのだ。

そんな候補生の中から宇宙飛行士になれるのは、一握りだ。たとえ合格しても彼らにはまた厳しい訓練の日々が続く。そして、実際に宇宙へと旅立つ者は選別される。

インタビュアーがその厳しさを語り、カメラが宇宙飛行士たちを映し出した。晴れやかな笑みを浮かべた5人の精鋭が並んでいた。

その中のひとり、最年少で31歳のドウガミカナタも微笑んでいる。だがカナタは訓練生時代に何度も宇宙へ旅立っており、難なくミッションをクリアしていた。

訓練では国際宇宙ステーションでの長期滞在も経験していたが、初任務は月基地であった。そこで半年間を過ごすことになる。自身の研究と宇宙での生活を体験するのだ。

月の重力は地球の6分の1。その環境は、人類にとってなお未知の世界だった。そう。カナタが「星」で暮らすのは初めてだ。その体験は人類の未来を繋ぐことになるだろう。

テレビの向こうで輝く息子の姿に、カナタの母、ミユキはソファに座って涙を浮かべていた。今すぐにでも息子のそばに行きたい気持ちなのだ。隣にいる夫のアラタは黙ってその肩に手を置く。

ミユキはカナタが初めて宇宙飛行士になりたいと告げた日のことを思い出していた。当時、まだ幼かった彼はホームで星空を眺めては、いつかあの月に住んでみたいと目を輝かせていた。

だが、息子が国民になるという考えは母親になく、村で一生を終えると思っていた。しかし、そんな幼い頃の夢をカナタは叶えた。可愛い息子は人類の希望となったのだ。

「お父さん…カナタなら大丈夫よね?あの子は、きっと月の生活にもすぐ慣れるわよね?」

ミユキがそう呟くと、アラタは静かに頷いた。息子にはどんな困難にも立ち向かえる強い心がある。それは平家の血に流れる強さなのだと、アラタは信じていた。

その頃、ホームの中庭でノアは月を見つめていた。彼女の目の前にはプロメテウス号の打ち上げを中継するホログラムも映っている。隣にはキリが立っていた。

「カナタさんは、あそこに行くんだね」
「うん、そう」
「すごいね、本当にすごいね」
「自慢の甥っ子だわ」

ノアは強く頷いた。彼女は一度もカナタとは会ったことがなかった。ノアが生まれた時、すでに彼はアメリカで暮らしていたのだ。



※宇宙飛行士候補生に選ばれました

※正式に宇宙飛行士になりました


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