世界がゆっくり現像されていく、朝四時の美術館
まだ暗いうちに、美ヶ原へ向かいます。
早起きというより、夜の続きのような時間。
期間限定の早朝開館の4時に間にあうように、美ヶ原高原美術館に到着です。

車を降りて最初に体が受け取ったのは、空気の粒子。
息を吸うと、肺の奥が細くなる。
自分の中のいろんな細胞が、慣れない空気に刺激を受けているのがわかります。


彫刻が、輪郭だけになって立っています。
近づくにつれて、形が戻り、影が戻り、ようやく「作品」になる。
歩くたびに、世界がゆっくり現像されていくようでした。

写真を撮りたいのだけれど、ファインダーをのぞく気になれない。
まあ、急がなくてもいいか、自分の目で見てからにしよう。
5時。
靄(もや)の向こうが、うすく色を持ちはじめます。
オレンジと呼ぶには弱く、白と呼ぶには温かい。
なんて呼んだらいいかわからない色に、視界がじわじわと浸されていきました。

日の出は、思っていたよりも静かでした。
決定的な瞬間があるわけではなく、気づいたら、さっきまで灰色だった草が、金色になっている。


朝の光の強さに、自分の感覚(言語)がうまく追いつかない。

どんな色だったのだろう
光を待っていたかと思えば、いつの間にか追いつかれたり。
そうしているうちに、それでも朝はちゃんと来るのでした。







必ず陽は届く




美術館を出るころは、まだ8時前。
一日が、まるごと手つかずで残っています。

⊹⋯⋯⋯⋯⋯⊹
この後、美ヶ原高原・王ヶ頭へ向かいます。
続きはMezzonaryに書きました。写真をたくさん載せています。こちらも読んでもらえたら嬉しいです。
まゆりたの方にも、同じ朝のことを書きました。ひとりごとのような記録です。
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