【ヒッチハイク】アラサー女子の「青森」へ向かう旅行②
①はこちら↓
■前回のあらすじ
友人とヒッチハイクがしてみたく、2人とも行ったことのない青森県へ向かうことに。
高速道路の東北自動車道にある、各地のSAで車を乗り継いでいく作戦を決行中。
埼玉県の蓮田SAを順調に抜けたが、佐野SAで誰も捕まらず、1時間半の立ち往生をくらった我々。
青森を目指すヒッチハイクだが、スタートから2時間、まだ関東にいる。
優しいおじさんが声をかけてくれたが、まさかの家族からヒッチハイカーを乗せてはいけない、とNGが出た。
どうなる佐野SA編。
「じいじー、ばあばがヒッチハイクの人乗せちゃダメって言ってるよー」
1時間半も立ち往生した佐野SAから、ようやく脱出できると思っていたのに、ここで振り出しはヤバい。
でも、タダで乗せてもらう側として、こちらからどうにかすることはできない…。
ばあばによると、「万が一事故に合ってしまったら、こちらで責任取れないでしょう」という理由らしい。なんて優しい理由。
「なんだよー、俺の車で乗せるから良いのに」とじいじ。
「そうそう、もう乗せるって言ったんだから、乗せてあげれば良いのよ」と娘様。
じいじがばあばに電話で説得してくれている。娘様も、「私話してくる」とばあばの元へ。
なんだか大事になり始めた。頼む、多数決でどうにか…!
高校生ぐらいの孫が、「ごめんなさいね、家族会議始まっちゃった」と言う。
こんなことには慣れているんだ、みたいな落ち着きぶり。
こちらこそ我々のヒッチハイクで家族会議にまで発展させてしまい、大変申し訳ない。
何度かの押し問答、車の乗員入れ替えにより、我々の席を確保していただけることで、なんとかまとまったらしい。
本当、ご迷惑かけて申し訳ない。でも、ほっと胸をなでおろす。
佐野SA脱出がようやく決まった。
さぁ次の場所へ向かおう、と決まった途端、親族がゾロゾロと集まってきた。
想像していた倍、人数が多い。15人ぐらいいる。
みんなにこやか。ヒッチハイクすごいねー、頑張ってねーと温かな声をかけてくれる。
なんて優しい親族なんだろう。プチ家族会議まで開かせてしまったのに。
彼らの子孫が末永く繁栄するよう、佐野SAに祈った。
🚗2台目
おじさんが運転する、3列ある大きな車の後部座席に乗せてもらう。とても広くて綺麗な車。
車内では、おじさんが奥さんと国内外問わずいろんなところへ旅行に行った話や、私たちに触発されて、母娘でヒッチハイク始めてみようかといった話になった。
後部座席に座った高校生ぐらいの孫は、不登校らしい。ヒッチハイク始めたらコミュ力上がるかもと言っていた。だいぶ荒療治。
この家族にずっと感じていることは、とにかく仲が良いな、ということ。
こんな良い雰囲気の家族、見たことない。年に1回親族で揃って温泉に行くなんてイベント、この親族以外なら天皇家ぐらいしかやってないんじゃないの。
「ヒッチハイクの人を乗せる経験なんてさせてもらえて嬉しい」など、感謝をするのはこちら側なのに、逆に感謝された。
おじさんの豪快な性格が、この温かな親族の雰囲気を作っているのだろうか。
お話していたら、あっと言う間に次の「大谷PA」へ。まだ栃木県。
移動が短距離なものだから、自己紹介程度の会話をしたらすぐに到着してしまって名残惜しい。
同行してくれた家族3人と握手。
高校生ぐらいの孫が、「熊に出会ったら、どちらかを犠牲にして生き残るしかない」と車内からSA到着まで3回も言っていた。
うんわかった、必ず生き残るよ。
友人は、娘様とTwitterを交換(Twitterでヒッチハイク実況中のため)して、温かな家族へ別れを告げた。
栃木県(大谷PA)
まだ栃木県ではあるが、ようやく地獄の佐野PAを抜けた我々。
そういえばまだ昼食を食べていなかったので、昼食で佐野ラーメンと揚げ餃子のセットを食べた。

佐野ラーメン初めて食べた。
佐野ラーメンの味は、醤油ラーメンに似ているが、ちょっと違う。麺も細麺、太麺ではなく、太さがバラバラ。
味が濃すぎず薄すぎずちょうど良い。良い意味で、家で出てくるような温かみのあるラーメンだ。
さぁ休憩もできたことだし、さっそく次のSAを目指そう。
佐野にいたときと同じく、福島を目指す。
佐野SAでは、車が多すぎて、むしろ声をかけてくれなかったのかもしれない。
大谷PAは中規模のPA。
こちら側も相手側も声をかけやすいと踏んで、スケッチブックを持ちながら運転手に声をかけていく。
さっそく1人で車にいるおじさんに声をかけた。
ヒッチハイクやってるんですけど、と言うと、え、ヒッチハイク?!笑と驚きのリアクション。
声をかけると、手で「✕」とされるだけのときもよくあるので、声をかける側としてはこんなにリアクションとってもらえると嬉しい。
「近くのSAまでなら良いよ」と快諾してくれた。
佐野SAのモタモタが嘘のよう。大谷PAについて、なんと5分で次の車が見つかった。
🚗3台目
さっそく乗車させてもらう。
おじさんは、福島の実家へ戻る途中だったらしい。言葉に若干なまりがある。
本日2回目、また熊の話が出た。近年は食料が減って熊が冬眠できないため、冬でも熊が人里に降りてきてしまうらしい。
熊は柿が好きなようで、柿の木を持っている家はだいたい伐採してしまっているとのこと。
都会に住んでるのでは絶対聞かない世間話。
おじさんの実家がある福島では、雪降ると2,3mは積もるらしい。
「東京では2,3cm積もると大事件ですよ」という話をしたら、ヤバいね笑というリアクションになる。
地方出身の人と話すとウケるのでよく話題に出しがち。
栃木県(矢坂北PA)
あっと言う間に次のPAへ。
福島おじさんとは、ほぼ世間話だけしてお別れした。
次の「矢坂北PA」は、15台程度を駐車できる、今までで1番小規模なPAだった。
今停まっている車が乗せてくれなければ、新しい車に入れ替わるのを待たなくてはいけない。
ここでは若干苦戦。
30分ぐらい車の入れ替わりを待った後、おしゃれな若い男性2人組を捕まえた。
この男性2人は、今日の朝、思いつきで「那須塩原に行こう」と決まったらしい。
那須高原で何をするかはまだ決まっていないとのこと。思いつきで観光地いける関係、良いね。
東北自動車道は那須高原SAがあるので、ちょうど彼らの通り道だ。
近くまで連れて行ってもらうことにした。
🚗4台目
二人はどういう関係なんですか、と聞いたとき、
「こいつはFラン大学出身だったんですけど、俺の大学に転入して来て友達になりました。卒業した今でも仲良くしてるんです」と言っていた。
日常会話で、「Fラン大学」という言葉を聞くことがほぼない。ずいぶん正直な言い方をするなぁと思って、笑ってしまった。
私たちの話、彼らの話と交互にお話して、最後に「今日、那須塩原に行くのは、北朝鮮旅行の計画を練るためでもあるんです」という話が出たところで、那須高原SAに到着。
なんなんだよその予定。その話1番聞きたいよ。
栃木県(那須高原SA)
気になるところで彼らとお別れをし、那須高原へ降り立つ。
連絡先の交換などしない。ヒッチハイクって今更だけど一期一会すぎるな。
時刻は15時。日が少し傾いてきた。立派な紅葉を、太陽が明るく照らしている。

那須高原SAはわりと広いSAだった。施設も綺麗。

そういえば、SAでソフトクリームをまだ一度も食べていないことに気がつく。
SAといえばソフトクリームってイメージがある。なぜか。
ということでソフトクリームを食べながら作戦会議。

9時ぐらいからスタートして、現在15時。6時間経って、100km進んだ。
青森まで残り600km。
…。
栃木県で刻みすぎてしまった。
どこかで大幅にスキップできると良いんだけど…。
とりあえず外に出て、再び次の獲物(車)を探す。
ヒッチハイクにもだいぶ慣れてきて、テンポが良くなっている。
運転手に声をかけようとしたところ、後ろから声をかけられた。
「ずっと見てたんですけど、ヒッチハイクやられてますよね?僕もなんです」と見せてくれたのは、「高校生ヒッチハイカー」と書かれた段ボール。
高校生でヒッチハイクやっている人いるのかとびっくりした。すでに6回も経験しているらしい。すごい。
友人によると、ヒッチハイク現場では、たまに同業がいるとのこと。
ヒッチハイクやっている人なんて、見たことなかったけどいるところには、いるもんだなぁ。
お互い頑張りましょう、といって別れた。
あんなに若くて笑顔の素敵な高校生に車乗せてくれませんかと言われたら、誰だって乗せたくなるだろうなぁ。
我々も負けていられない、と10分程度ウロウロしていたら、車内に1人で休んでいるおじさんを見つけた。
長い髪を後ろで止めている、おしゃれなおじさん。
「福島を目指しているんですが…」と言うと、二つ返事でオッケーしてくれた。
ヒッチハイクやっていて、に対しても、ふーん、ぐらいでだいぶリアクションが薄い。
でも、乗せてもらえるだけ、大変ありがたい。お言葉に甘えて、さっそく車内に乗せてもらうことに。
知らない人の車内に乗り込むのも、緊張しなくなってきた。
おじさんは、宮城への帰り道だったそう。
てことは、那須高原(栃木県)→宮城県まで行けるので、福島県をスキップできる。
ここにきて、初めての1県まるまるスキップ。こりゃでかいぞ!
良いおじさんに当たった、とワクワクしてきたのもつかの間、
ちょっと後ろ片付けるね、と言っておじさんが振り返り際、胸元に大きな入れ墨が見えたのは気のせいではなかったはず。
ヒッチハイク3に続く。

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