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noteはどの程度フォロワー「以外」の人まで届いているのか - 集計ツールによる検証

祝・フォロワー2000人! ということで、ちょっとした記念企画です。自前の集計ツールによって、noteの記事に対する「フォロワー外からのスキのつき加減」を分析してみました。


通知欄から浮かんだ疑問

みなさんもご存知だと思いますが、noteってフォロワー以外の方からのスキがけっこう届くんですよね。

いちばん極端なシチュエーションとして、noteアカウント作成直後のフォロワー数がゼロに近い状態でも、手探りで書いた最初の記事にぽつぽつとスキが届いて驚いた……ということを覚えている方もいるでしょう。

これはたぶん、noteのトップページと各記事の末尾にある「おすすめ欄」による効果です。トップページには幅広いテーマのおすすめ記事が、各記事末尾にはその記事によく似たテーマの記事がそれぞれ自動的に表示されています。いずれもフォロー/フォロワー関係の有無とは無関係に表示してくれるので、これが未知のnoterさんの記事への入り口の一つになっているようです。

そこで、ふと気になったことがあります。実際のところ、noteに書いた記事って自分のフォロワー「以外」の人にどれくらい読まれているのでしょうか?

やろうと思えば集計できる

こうした疑問に答えるためには客観的なデータを参照する必要があるわけですが、シロイは元々ソフトウェア開発者かつデータ分析魔なので、noteについてもPython等で作成した自前の分析ツールや便利ツールをいくつか持っています。

少し脱線になりますが一例を出すと、最近作ったツールに「直近の自分のnoteにたくさんスキしてくれた人ランキングを自動集計し、上位40名のnoterさんの新着記事を毎日もれなくブラウザで直接開いてくれる」というものがあります。フォロワー数が増えてくると、いろんな方の記事を全部は追い切れなくなるので、せめて自分の書いたものを熱心に読んでくれる方の記事だけは読み逃さないようにしたい……といった意図で作りました。

さて、私はそういった趣味的なプログラミングもやる人間なので、さっき述べたような「noteはフォロワー外の人にどれだけ読まれているのか」という疑問についても、やろうと思えば具体的な数字をはじき出せるだけの技術は持っています。

というわけで、今回はこのツール群の一部を活用して、上記の疑問を客観的なデータから明らかにしてみたいと思います。

noteの「届き方」をデータで明らかにする

この手の話は「結論を最初に」が原則なので、答えとなるデータを真っ先に載せてしまいましょう。(私が普段よく書いている「人間の心理について一緒に考えよう」みたいな話の場合、理屈を一歩一歩進めていく過程そのものが大切になるので、あまりこういう書き方はしませんが……)

厳密なデータである「各記事のページを開いてくれた人全員分のアクセス記録」はさすがに入手できないので、今回は「記事にスキしてくれた人」を「その記事をちゃんと読んでくれた人」と解釈することにして、スキの集計によって先述の疑問に答えることにします。

集計対象はシロイの「ここ1ヶ月分の記事」(2025/5/19〜6/18)としました。結果は以下のとおりです。

  • 集計対象の記事数: 11件

  • 全11記事へのスキの合計: 2,215件

  • 記事1件あたりのスキの平均: 201.4件

  • スキしてくれた人数の合計: 1,139人(→スキ合計の2,215件から同一ユーザによる複数スキを除いた数字)

さらに、この「スキしてくれた1,139人」について、本日時点でのシロイのフォロワーである2,003人の方のnote ID一覧(誤差については後述)と照合します。

これによって、シロイの記事についているスキの何割がフォロワーによるもので、何割がフォロワー以外によるものなのかが明らかになります。最終的な結果は以下のとおりでした。

  • フォロワー: 551人 (48.4%)

  • 非フォロワー: 588人 (51.6%)

ほぼ半分半分! という結果のようですね。

一つ仮定として「フォロワーのほうが書き手に対して好意的で、非フォロワーよりも高確率でスキしてくれている(=非フォロワーのビューに対するスキ率はそれよりも低い)」と考えてみると、実際には非フォロワーの読み手はここに算出した割合よりももう少し高いかもしれません。

他の短文投稿SNS(Blueskyや旧Twitter等)の場合、よほどバズったりしない限りはフォロワーの範囲内からのいいねが大半を占めると思います。超有名人でもない一般の私たちにとっては、たまに非フォロワーである知らない人からのいいねがつくと「おや?」と思うことのほうが普通でしょう。

その点で、今回のデータによって「noteはフォロワー以外の読み手にも届きやすい」という傾向があることが事実として確認できたという結論になります。

冒頭に書いたとおり、私も「フォロワー以外の人にも多少なりとも届いているようだな」ということは薄々感じていましたが、改めてデータを出してみると「多少どころではなくしっかり届いているのだな」という感想になりました。

余談1: 力技による集計と誤差について

データを見ることで本題の疑問は無事に解消できましたので、ここから先はちょっとした余談です。

オープンなSNSを標榜しているBlueskyなどには比較的高機能なAPIが存在していますが、noteではそういった公式のAPIは提供されていません。こういう状況で必要なデータを取りたい場合、以下のようなさまざま力技を検討する必要があります。

  • コマンドラインから特定のURLにリクエストをかけ、取得したHTMLから必要なデータを取り出す(機械的なリクエストは大量に行うと運営元への迷惑行為になるので注意! 普通に人間が行う程度の常識的な頻度と回数にとどめること)

  • ブラウザの表示内容を手動コピーし、テキスト構造の特徴(特定の文言・記号・改行等のパターン)を利用して必要な位置からデータを取り出す

  • スキやフォローなどの通知関係を全部「メール通知ON」にしておき、受信済みのメール全体からデータを集計する

全体的に無理矢理すぎて、ちゃんとしたエンジニアの人から怒られそうですね!

公式APIがない状況というのはなかなか不便なものです。たとえば今回の検証で必要となった「自分のフォロワー全員のnote ID一覧」ですが、実は現在のnoteの仕様上、これは直接取得することができないようになっています。普通にブラウザでフォロワー一覧の画面を開いても「直近1000件まで(50ページ目まで)」しか表示されず、相手のアカウントを直接開いて目視する以外には1001人目以降のフォロワーを確認する手段がないからです。

私のツール環境の場合、この点は「自分のフォロワー一覧をテキストベースで保持しておいて、フォロー通知は機械的に自動反映し、フォロー外しについては定期的な目視確認によって随時更新する」という仕組みを持つことで解決しています。目視といっても半自動化済みの面もあるので、そんなに手間ではない感じです。いつか何かの役に立つかなと思って地道にメンテしてあったのですが、こんな形で役に立つとは…。

以上の理由から、フォロワーのnote ID一覧はリアルタイムの状況から少し遅れがあるので、今回のデータにもその辺の多少の誤差は含まれる形になります。ただし、仮に厳密に今現在のフォロワー一覧が取得できたとしても、スキされたまさにそのタイミングでその人がフォロワーだったか否かというのは結局わからないので、これは許容してよいかなと思います。

余談2: サーチエンジンからの流入に気づく

スキに関する余談をもう一つ。noteのダッシュボードを開いていると、ときどき「ビュー数に対してスキ数が異様に少ない記事」が存在していることに気づきます。

おそらく、これは該当記事がたまたまGoogle等のサーチエンジンに引っかかるようになって、検索経由でのアクセスが増えるとこうなるのだと思います。ネット検索人口はnote人口よりもずっと多いはずですから、noteを普段使っていない人がそのページを読んでくれて、気に入ってくれた場合でもくれなかった場合でも、スキは残さずに去って行くというわけですね。

私の普段書いている記事だと、スキ数をビュー数で割った数字はだいたい0.1前後で安定しています。つまり、1000ビューあったら100スキくらいついているのが平常運転だということですね。〔後日追記:ちなみにnoteの「ビュー」は一般的なアクセス解析の「PV(ページビュー)」と異なり、記事のヘッダと要約が誰かのnote上に表示された程度でも(つまりページ全文を開いていなくても)カウントされているそうです〕

ところが、サーチエンジン経由でそこそこアクセスがあるっぽい記事の場合、この数字は一気に下がって0.01くらいになっています。(具体的な記事としては「テクノを愛してる:入門者向けの名盤ディスクガイド (2024.1.27)」や「システムトレードなんかに手を出すな - 統計的手法の罠と、勝てない理由の話 (2024.8.14)」など)

基本的には、スキを残さないライトな読み手からのアクセスが増えるというのは喜ばしい流れです。書き手として「しっかり読んでほしい」という気持ちはあって当然ですが、深く共感してくれる少数の読者に届けるためには、まずは広く浅く読まれるようになることが大切ですからね。

みなさんもこの「スキ数÷ビュー数」の値に注目して改めてダッシュボードを眺めてみると、何か新しい発見があるかもしれません。

では、今回の記事はこの辺で!

関連書籍

今回の話の本編とはあまり関係ないですが、「なんとなくの想像で済まさず、何事もデータを取って確認しよう」というのは去年出した株式投資の解説書でも強調した視点です。興味のある方はぜひどうぞ〜。

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