60代のリアル|第58話:【実録・介護の崖っぷち】バタバタで迎えた要介護認定面談の日、病室の扉の向こうで待っていた、まさかの展開とは?
前回までのあらすじ
母親が夜間に「尿路感染症」で緊急入院し、バルンカテーテルが入った状態で自立歩行が困難になってしまいました。
退院期限が迫る中、面談に行った介護医療院での受け入れには時間が掛かる為、別の方法を考えるように言われました。
そんな中、退院調整看護師さんから打診されたのは、まさかの「埼玉の介護医療院」でした。
ついに突きつけられた、都外、県境を越えるという選択肢。母をそんなに遠くの病院へ移さなければならないのか、「道はそれしかないのか?」と、私は激しい葛藤と終わりの見えない不安に直面していました。
そんな厳しい現実が容赦なく押し寄せるなか、母のこれからの介護体制や施設入所を左右する、もう一つの重要なステップが動き出します。
6月9日(火)
前日のバタバタの引き継ぎで「完璧」とは言い難い状態のまま、面談当日の火曜日を迎えていたのでした。
それでも、母のための準備だけは怠るわけにはいきません。
母の今までの既往歴や、お薬のアレルギーなどを細かくまとめた書類をしっかり印刷し、カバンに忍ばせて病院へと向かいました。
病室へ行くと母の様子にビックリ!
面談の約束は15:00から。 万全を期して14:40には病院に到着したのですが、面会時間は15:00からと決まっているため、まだ中には入れません。
受付ロビーを見渡すと、20分前だというのに、すでに面会を待つ人たちで長い列ができていました。
(このたくさんの人の中に、今日面談をしてくれる区役所の人も並んでいるのかなぁ?……)
そんなことを考えながら、時計の針が進むのをじっと待っていました。
15:00ちょうど、ようやく受付が始まり、列が動き出します。促されるまま次々と病棟へ入り、母の病室へと急ぎました。
病室の中を覗き込んだ瞬間、私は思わず目を見張りました。
いつもならベッドで横になっているはずの母が、なぜか車椅子に座っているのです。
(あれ……???)
一瞬、頭の中が疑問符でいっぱいになりました。
すると、すぐに看護師さんが駆け寄ってきて、こう告げたのです。
「区役所の方と、お母様はもうお話が済んでいますよ。いま、面会コーナーに区役所の方がいらっしゃいます」
えっ、もう終わっている……!?
「一般の面会時間は15:00からのはずなのに、区役所の人はそれ以前に中に入ることができたの……???」
という疑問が、ぐるぐると頭を駆け巡ります。
驚きと困惑を隠せないまま、まずは母に
「区役所の方とお話が終わったら、またすぐに戻ってくるからね!」
と声をかけて別れ、私は急いで面会コーナーへと向かいました。
そこで私を待っていたのは、さらなる予想外の展開でした。
つづく
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