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「抹茶」が世界的ブームになったのは、約150年前に起きたある事がきっかけだった

📰 きっかけは何?

抹茶が世界的に好まれるようになって来ているのはご存知だと思いますが、以外にもなぜ流行りだしたのか知っている人は少ないのではないかと思います。

子どもの頃に、苦い緑の飲み物を飲まされて、これはなぜ飲むんだろう?と思った事がありましたが、それから数十年経ちましたが、こんなに拡がりを見せるとは思いもしませんでした。

今回はそのきっかけになったことが何だったのか詳しく調べてみました。



📰 150年前のある日

抹茶が最初に国際市場に登場したのは、19世紀中期の中国茶供給危機がきっかけだったのだそうです。アヘン戦争や太平天国の乱により中国の茶生産が停滞し、当時ヨーロッパ諸国は代替となる茶の産地を探していたと言われています。

あるイギリス人商人が「日本でも茶を作っているらしい」という噂を聞きつけ、日本産茶葉の大量注文へとつながったのが最初の起点だったそうです。

当時、日本政府は生糸と並ぶ重要な輸出品と位置づけ、明治15年には生産量に対して輸出割合が82%を超えたとの記録が残っています。

この段階で得られた輸出経験と国際的な知名度が、後の商業的製品化への最初の布石となったと言えると思います。

参照元:新茶園コラム「19世紀、海外に日本のお茶はどう迎えられたのか」
参照元:お茶と暮らし「日本茶物語」


📰ある企業が抹茶を使った商品開発をする

1990年代~2000年代初期には、抹茶を活用した商業的製品化が大きな転換点を迎えたのだそうです。

具体的にはハーゲンダッツとスターバックスが抹茶をテーマにした商品開発を行った事がきっかけだったようです。

📣 ハーゲンダッツ「グリーンティー」開発

1996年、ハーゲンダッツがアメリカで「グリーンティー」を発売したことが世界普及への第一歩となりました。

実はこの開発には7年間もの歳月を要し、素材の良さを残しつつハーゲンダッツらしいコクを実現するのが非常に困難だったそうです。

興味深いのは、アメリカのブランドオーナーに抹茶文化を理解してもらうために、わざわざ京都で茶道を体験させたというエピソードであり、これにより商品化の許可が得られたといいます。

販売後は、発売当初の売上がバニラの2倍に達したという報告もあり、アメリカ市場で抹茶味が受け入れられる下地が築かれたのだそうです。

参照元:Patissientマガジン「ハーゲンダッツ・グリーンティー開発秘話」
参照元:Walkerplus「ハーゲンダッツ抹茶開発秘話」

📣 スターバックス「抹茶フラペチーノ」

2001年、スターバックスが「抹茶クリームフラペチーノ」を発売し、抹茶味がコーヒーチェーンの定番フレーバーとなりました。

日本では同ブランドが2006年に「抹茶ティーラテ」を導入し、ミルクとのハーモニーが好評を博したそうです。

特に、台湾やシンガポールでのテスト販売を経て北米市場に進出した経緯が興味深く、味覚調整に関する開発者インタビューでは「野菜的な苦味を如何に緩和するか」が焦点だったと報じられています。

このタイミングで、抹茶が“ヘルシーかつおしゃれ”な飲料として若年層を中心に認知され始めたことが、後のカフェカルチャー形成に大きく寄与したのだそうです。

参照元:QSレストラン誌「スターバックス抹茶フラペチーノ戦略」
参照元:Spokesman.com「ニューヨーク市場における抹茶テスト結果」


📰 フランスの「サダハル」

2000年代に入ると、抹茶は単なる和菓子の材料から、フランスの高級パティスリーでも通用する洗練素材へと進化したことが大きな転換点だったようです。

この時、話題の火付け役になったのが、福岡出身のパティシエ青木定治さんで、パリの名店で修行をした後に、2001年に「Sadaharu AOKI Paris」をを立ち上げ、抹茶や黒ゴマなど和素材を取り入れた独創的なフランス菓子で高い評価を受け、レジオン・ドヌール勲章を受章したのだそうです。

当時、フランス地元グルメの間で“話題の新店”として注目を集めていたようです。実際に、著名なショコラティエやパティシエが日常的に訪れる様子がレポートされるほど評価が高く、“パリのパティスリー界に新風を吹き込む日本人シェフ”としてメディアでも取り上げられていたようです。davidlebovitz.comen.wikipedia.org

📣 サダハルアオキの「マカロンマッチャ」

パリに拠点を置く「サダハルアオキ」が手掛けた「マカロン マッチャ」や、2003年の世界陸上選手団応援用に開発された「バンブー」は、いずれも抹茶をフランス発祥の菓子に組み合わせることで生まれた斬新な商品でした。

この成功により、抹茶が“フランス人にも認められる高品質素材”としての地位を確立したことは見逃せません。当時の写真付きレポートでは、竹模様のグラサージュ技術や、石臼ひき抹茶の香り高さが高く評価されており、和素材とフレンチ技術の融合が絶賛されたのだそうです。

参照元:Cafe Fernando「サダハルアオキ『バンブー』製作工程」
参照元:Patissientマガジン「サダハルアオキの抹茶革命」


📰 抹茶普及の第四段階:ニューヨーク抹茶カフェブーム

2010年代中期、ニューヨークを中心に抹茶専門カフェが急増し、抹茶文化は一気にアメリカの都市部へと浸透していきました。

📣 抹茶専門カフェの登場

2015年前後に「Cha Cha Matcha(チャチャマッチャ)」がブルックリンにオープンし、すぐに若者を中心に行列ができる人気店となりました。

翌年には「S’MACHA(シャレイ)」がマンハッタンで開業し、抹茶ドリンク専門のカフェブームを加速させたのだそうです。

これらの店舗では、抹茶ドリンクだけでなく、抹茶トーストや抹茶スイーツの提供も行われ、ローカルメディアで「抹茶は単なるトレンドではなくライフスタイルの一部」と評されるほど注目されました。

📣 ニューヨーカーと相性が良かった

多忙なニューヨーカーにとって、「ゆったりとした覚醒」をもたらす抹茶のカフェイン+テアニンの相乗効果が好まれたのだそうです。

コーヒーのように急激に覚醒しないため、「カフェインクラッシュ」を避けられる点が健康志向の高まりとマッチし、都市型ライフスタイルに適した飲料として定着しました。

📣 エナジードリンクとしての新たな位置づけ

さらに、マッチャバー社から発売されている「HUSTLE」は、抹茶をベースにしたピーチ風味やマンゴ風味のものなど、日本人からしてみるとかなり実験的なフレーバーだが、これが意外にもおいしい!

というように、抹茶は従来のエナジードリンクとは一線を画す新しいカテゴリーの商品として展開された。セレブリティにも人気で、ビリー・アイリッシュやDJのディプロも愛飲しているという事実も、ブームの拡大に貢献した。

参照元:Lupiciaマガジン「ニューヨークで注目!抹茶カフェ事情」
参照元:Walkerplus「抹茶カフェブームの背景」
参照元:Madame FIGARO「ニューヨーカーと抹茶の相性」


📰 第五段階:ハッシュタグmatcha(#matcha)

2015年以降、SNSのビジュアルメディア効果インフルエンサーの発信が抹茶ブームをさらに加速させました。

📣 ビジュアルメディアの力

抹茶ラテや抹茶スイーツの鮮やかな緑色は非常にフォトジェニックであり、インスタグラムやTikTokで「#matcha」投稿が急増したのだそうです。

特に抹茶スイーツ店のオシャレな内装や、ラテアートの写真が若い世代に広くシェアされ、それを見たユーザーが試してみるという好循環を生み出しました。

参照元:influencer column「MatchaがSNSでバズる理由」
参照元:Fashionsnap「Matcha Barの事例」

📣 セレブリティとインフルエンサーの影響

ハリウッドのセレブも積極的に抹茶を発信し、ジェニファー・アニストンやミランダ・カーが自身のSNSで抹茶を楽しむ様子を公開することで、大きな注目を集めたのだそうです。

また、YouTuberのエマ・チェンバレンは「抹茶ラテ愛好家」を公言し、自身のチャンネルでレシピを紹介した結果、抹茶パウダーやキットが即完売するほどの影響力を発揮しました。

現在はエマ・チェンバレンは自身のコーピーショップ「エマ・チェンバレン・コーヒー」を運営されているようで、その中で抹茶メニューがあり、レビュー投稿が数多く見つかる。

参照元:ミランダ・カー夫妻が来日 京都で撮影した写真を大量にシェア!
参照元:「Emma Chamberlain matcha」検索結果
参照元:The Hollywood Reporter「ハリウッドと抹茶の親和性」
参照元:TikTok「Matchaインフルエンサー発信」


📰 第六段階:スーパーフードとして認知される

2020年代に入ると、パンデミック後の健康志向の高まりとともに、抹茶が「スーパーフード」としての科学的根拠を武器に本格的に認知されるようになりました。

📣 パンデミック後の健康意識の高まり

COVID-19パンデミックは、抹茶の世界的な普及にさらなる追い風をもたらした。業界専門家によれば、COVID-19パンデミック以降、健康とウェルネスへの関心の高まりが抹茶人気を押し上げる重要な要因となっているようです。

📣 科学的根拠に基づく健康効果の認知

抹茶にはカテキンなどの抗酸化物質が豊富であり、コーヒーよりもカフェイン含有量が少なく、テアニンとの相乗効果で緩やかな覚醒をもたらすという特徴があるのだそうです。

特にアメリカでは、「カフェインクラッシュ」に悩まされるコーヒー愛好者が多く、抹茶が代替飲料として脚光を浴びたと報告されています。

参照元:DIME記事「抹茶の健康効果とは?」
参照元:Harvard Public Health「Matcha: A Look at Possible Health Benefits」

📣 コーヒーの代替として

特にコーヒー大国であるアメリカではカフェインの過剰摂取による「カフェインクラッシュ」に悩まされる人が多く、コーヒーの代わりとして抹茶が流行りはじめた。という実用的な側面もあったようです。

COVID-19パンデミック以降、健康とウェルネスへの関心がかつてないほど高まったことが、抹茶人気を後押ししたと専門家は指摘しています。

自宅で過ごす時間が増えた消費者は、自ら調理して楽しめる抹茶飲料や抹茶スイーツに注目し、オンラインでキットや粉末の購入が急増しました。

参照元:OOH株式会社ブログ「抹茶ブームと健康志向」
参照元:เปิดเบื้องหลังความฮอตของ “มัทฉะ” เมนูสุขภาพที่มาแรงจนขาดตลาดทั่วโลก(世界中で品薄になっている人気の健康メニュー「抹茶」の舞台裏。)
参照元:แบรนด์ชาเขียวไหน โดนใจ 'มัทฉะเลิฟเวอร์'(抹茶愛好家に好まれるブランドはどれですか?)


📰 第七段階:グローバル市場での本格的展開

2020年代後半から現在にかけて、抹茶は本格的にグローバルなマーケットへと成長しているのだそうです。

📣 世界規模での市場拡大

現在では、北米やアジア太平洋地域が抹茶消費を牽引しており、中東でも抹茶をメニューに取り入れるカフェが増殖しています。

2024年には、緑茶輸出額が約292億円(前年比約1.3倍)を記録し、そのうち70%以上が抹茶など粉末茶で占められたそうです。

また、2023年の抹茶生産量は4,176トンで、2010年の1,471トンから約3倍に増加し、生産量の半分以上が海外向けに輸出されていると報告されています。

参照元:Note「緑茶輸出額の推移と抹茶の躍進」
参照元:OOH株式会社ブログ「抹茶生産量の推移」

📣 供給不足という新たな課題

供給が需要に追いつかず、2024年秋には京都の老舗茶舗「一保堂」や「丸久小山園」が高級抹茶粉末の購入制限を発表しました。特に「一番茶」から作られる茶道用の高級抹茶は年に一度しか収穫できず、現在でも品薄状態が続いているのだそうです。

詳しくは昨日投稿した記事を御覧ください。

@tv_asahi_news

「抹茶クライシス」世界的人気で品薄に 業者悲鳴「今輸出するものがない」 #テレ朝news #tiktokでニュース

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📰 150年以上掛けてゆっくりと成長してきた

抹茶の世界的普及は、単なる一過性のブームではなく、約150年以上にわたり段階的に築かれてきた持続的なもののようです。

面白いところは、明治期の偶然の国際展開から始まり、商業的製品化→高級パティスリー→カフェカルチャー→SNS拡散→科学的裏付け→グローバル市場の順で、各ステージが前段階の成功を土台にしている点です。

  • 長い時をかけた“種まき”期間があったからこそ、1990年代以降の商業的潮流が本格化し、結果として21世紀後半にはスーパーフードとして定着した。

  • 初期のニッチ需要が、大手ブランドやパティスリーの参入によってマジョリティ市場へと波及し、さらにSNSとインフルエンサーの力で若年層へと広がりを見せた。

  • 現在は科学的根拠に基づく健康志向とグローバル流通体制の確立が相まって、供給不足という課題を生みつつも、抹茶は国際的ビジネス市場として確固たる地位を築いている

📰 良いモノだけど理解されにくいモノでも・・

これは良いモノだけど海外の人々には理解されにくい商品の良い例ではないかと思います。

年齢が高めの方なら、30年前や40年前には「苦い緑色の粉が海外で受ける」とは想像もしなかったことではないかと思います。

それぞれの時代で、アイデアを凝らした先人と、それによる波及効果がもたらした結果ではないかと思います。


参考資料

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