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「面接試験での典型的な質問5選」とその回答のコツ・勘どころ【大学受験・面接対策】

更新日:2026/06/23

(〆野の自己紹介はこちらから見られます。)


質問に対して回答を想定するときの注意点~面接は会話である~

 この記事では、大学受験の面接試験(個人面接や集団面接)の対策として、よく聞かれる典型的質問を5つとり上げ、それについてどのような回答をしたら適切なのかについてお話ししていきます。

 別の記事でもお話ししましたが、この面接試験が選抜の一環として行われている以上、面接試験は、大学(ここでは表記を大学に統一します。志望先が専門学校や各種学校の生徒はここを変えてこの後を読み進めてください。)側が「合格者を選抜するための見極め」を目的として行っているものと言えます。したがって、大学側が生徒から聞きたいことの全ては、下記の1にある「志望理由」に集約されると言えるでしょう。つまり、1の志望理由がメインの聞きたいことであり、2から5の質問は1で聞かれることの導入やきっかけとして聞かれるという認識で考えた方がよいのです。

 とはいえ、1の志望理由を聞かれたときに、志望理由書に書いたことの全てを長々と話すのは感心できません。たしかに、それを重要な質問だと意識している場合、その志望理由についての詳細の全てを面接官に伝えたい(特に真面目に志望理由書を書いた生徒ほどそう考えるでしょう)という気持ちが起こるのはわからなくもありません。しかし、「その長い話」を聞く立場である面接官の気持ちを考える必要があります。長い話や説明を聞かされる苦痛は、「自分が逆の立場だったら」と想定すればわかるはずです。しかも、面接官はあなたの志望理由書を見ながら質問をしています。その志望理由書と同じ内容を長々と話すのは、はっきり言って「冗長」であり、面接官にしたら「それはこの書類に書いてあることだから改めて言われなくてももうわかっている!」と言いたくなるでしょう。

 ですから、面接では「聞かれたことに対して、ポイントを絞って端的に回答する」ことを旨とするべきです。相手にひたすら長い話を聞かせることは、あなた自身へ悪印象を持つきっかけとなり、それはあなたの評価を下げることにもつながりかねません。「あぁ、なるほど!だからこの生徒は志望理由書でこのように書いているのか!」と志望理由書に対する理解を促し、また志望理由書の内容がその生徒の本心であることを確認できるような、「要点が明確で簡潔な回答」が望ましいと言えます。

 面接もまた「会話」です。これが「文章としてまとめること」との大きな違いです。志望理由書をまとめ大学側に提出するのは、ある意味「過不足のない完成品をまるごと納品する」のに似ています。しかし、面接は、そういう完成品をまとめて提示するのではなく、相手の質問や(こちらが言ったことに対する)反応に合わせながら、こちらの考えを「ちょっとずつ小出し」にしていって、段階的に相手(面接官)にその内容を理解させていく作業と言えます。こうした意味で「面接は会話」なのです。

 このような認識を前提とした上で、以下では、典型的な質問について具体的にどういう回答をしていったらよいか、お話ししていきます。

1「本学(本学部本学科)を志望した理由について教えてください。」

 これを聞くことが面接試験のメインの実施目的であり、メインの質問内容と言ってもいいでしょう。「志望理由」についての質問です。「提出した志望理由書に書いてあるのだから、改めて聞かなくてもわかるでしょう。」と言わないでください。そもそも、その志望理由書として書いた内容が、その受験生の本心から出た本当の動機であるかどうかを見極めるためにこうした質問があるのです。私も「高校生に志望理由書の作成の指導をしている」からわかりますが、「真面目な受験生」であればあるほど高校や塾・予備校の先生の指導や指示をしっかり聞いて「万全の志望理由書」を作成していることと思います。つまり、その作成においては大人の手が入っているわけです。当然、大学側はそうした対策を経て受験生が選抜試験に臨んでいることを知っています。そして、だからこそ「その志望理由書が100%生徒自らが考えたことと考えることはできない」とも思っています。要は、「周りの大人から指導を受けたからこんな『立派な志望理由書』が書けたんじゃないの?」と疑いの目を持っているのです。

 面接はその面接官の疑いをいかに払拭するかの勝負と言えます。ですから「志望理由書に書いてある通りです」で回答を終えるのは論外であり、自分がどのように考えてその大学や学部・学科を志望したのか、ポイントを押さえて簡潔に回答する必要があるでしょう。そのためには、別記事に書いたように、「自分の書いた志望理由書を徹底的に読み込んでおくこと」が不可欠であり、その志望理由書を十分に理解しておくことが大切です(「あれ?自分で書いたのに自分の志望理由書のことがわかっていないのはなぜ?」と面接官に思われないようにしましょう)。

(自分の志望理由書を徹底的に理解することから、面接試験対策は始まります)

 なお、質問のされ方にもよりますが、こうした質問の場合、具体的には、「医師になりたいと考えたため、御大学の医学部医学科を志望しました。」と端的に大学進学の動機となる将来の目標を述べた後に「御大学を志望したのは、~が大変魅力であると考えたからです。」などのように、「その大学を志望先に選んだ理由(大学の志望理由)」を整理して簡潔に述べます。要点をつかんでシンプルに述べてください。

2「高校生活で一番印象的なことは何ですか?」

 高校生活について問われることがあります。しかし、このとき「修学旅行がとても楽しかったです」などと「単に楽しかった高校生活の思い出」を挙げて答えないでください。それは余りにも浅い理解です。ただ単純に、あなたの「高校生活の思い出」を面接官が聞きたいと思っているわけはありません。前述したように、これはあくまで選抜試験の一環として行っていることであり、これがその中の一質問であると考えれば、「素朴に高校時代の思い出を聞いている」質問ではないことがわかるでしょう。

 したがって、これは「志望理由につながる高校生活内の取り組みについて聞いている」のであり、ここで答えるべきは「将来の目標(進学の動機)のきっかけとなった高校での活動や取り組み」についてでしょう。たとえば、自身が「弁護士になりたい」と法学部を志望しているならば、そうした将来像を抱くに至ったきっかけとなる高校生活内の取り組みを挙げ、そこから(将来の目標につながるものとして)何を学んだのか、明確に述べます。ここで聞かれている「印象的なこと」や「心に残っている出来事」とは、そういうことです。

3「本学で何を学びたいですか?」

 志望理由書にもまとめている内容だとは思いますが、ここでは「志望先で何を学びたいと考えているのか」といった、進学後の学びについて述べます。言うまでもなく、これは「志望理由につながる内容」であり、たとえば「医師になりたいから、医学部を志望した」のように「将来の目標=進学の動機」である以上、進学後の学びは「その目標の実現」を目的としたものであるはずです。こうしたことを念頭に置きながら、自身の目標を実現するための学びを簡潔に回答します。

 また、この質問は、「受験生の本学(志望先)への理解が十分であるかどうか」を見るものでもあります。たとえば「将来は英語の先生になりたいから、大学に進学したら英語の勉強を頑張ります」ではなく、その英語の勉強を志望先の何でどのように進めていくのか、つまり、その目標を達成するための学びにメリットとなるものを挙げ、「自分がその目標をかたちにするためにはその大学で学ぶ必要がある」ということを具体的に説明した回答であるべきです。そのためには、その大学で「自分の学びたいことがどのように学べるのか」という教育内容やシステムがわかっていないと答えられません。こうした点から、ここではその志望先の大学への十分な理解が求められているということが言えます。

4「本学で学んだことを将来どのように活かしたいですか?」

 これも「志望理由につながる質問」として理解できるでしょう。将来の目標を現実のものとするためにその大学に進学し学ぶのだから、当然、ここでの「学んだことを将来に活かす」とは「学んだことを活かして将来の目標をどのようにして実現したいか」ということと同義です。

 また、この質問に答えるためには「本学で学ぶべきこと」をまずは話す必要があります。したがって、これは、この前の3の質問意図と内容的に重なります。そのため、必然的に、3と同じように「目標達成のための進学後の学び」について具体的に述べることとなり、それには、その志望先の大学の教育内容やシステムなどへの十分な理解が必要となってきます。

5「『自分の強み』について教えてください」

 あくまで、ここでは「自分の強み(長所、よい点)」について簡潔に答えればよいですが、この質問に対しても、当然「志望理由につながる内容」として回答内容を考える必要があるでしょう。面接試験は「お見合い」ではないのですから、面接官は別にあなたの長所などの「性格そのものについて」興味や関心があってこれを聞いているのではありません。

 「自分の強み」は、性格的なもの(先天的)であっても部活動などの日々の取り組みの中で身につけたもの(後天的)であっても、将来目標の実現するための「大学進学後の学び」や「大学卒業後の取り組み」に活かされていくものであり、そうした点からこの質問がなされていることを認識してください。したがって、「面接官はこの質問をきっかけにして志望理由を確認しようとしている」ということを考えつつ、この質問には回答する必要があります。

まとめ ~「志望理由」とのつながりを考えつつ聞かれたことについてポイントを絞って端的に答えること~

 ちょっとした何気ない質問に見えても、それは、あなたの「志望理由」を確認するための布石として聞いています。もちろん上記以外の質問も考えられますが、ここで述べたように、絶えず「志望理由」と関連付けながら答えることが大事です。たとえば「あなたは勉強以外の時間で、趣味として取り組んでいることがありますか?」と質問された場合、相手(面接官)は、純粋にあなたに対して人間的な興味を抱いているからそれを聞いているのではありません。その回答から見えてくる日常の生活や学びを通して、あなたの「志望理由」が「本物」であるかどうかを見極めようとしているのです。

 その一方で、「面接は会話である」ということを忘れてはいけません。かつて、私は本番の面接試験などを受けてきた生徒に対して、「(本番の面接で)話は弾んだか?」とよく聞いていました。「話が弾んでいる」と自信を持って答えられた生徒の多くは合格していました。それに対して「余り話が弾まなかった」、「話がかみ合わなかった」、「相手にこちらの話を興味を持って聞いてもらえず盛り上がらなかった」と答えた生徒は不合格であったことが多いです。面接を振り返って「話が弾んでいた」と肯定的に評価できるということは、その場での「ことばのキャッチボール=意思疎通」がうまくできていることを意味します。つまり、「会話として成立している」のです。したがって、「相手の質問内容をよく聞き、その聞かれたことに的確に答える」という姿勢を忘れないようにしましょう。「聞かれてもいないことを長々と話し、相手に呆れられる」ことがないようにしてください。


(面接の実践練習の前にまずは基となる志望理由書がしっかり作成できていないと、十分な面接試験対策に入れません。こちらは志望理由書作成の重要ポイントをまとめた拙記事のサイトマップとなっています。)

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(こちらの記事では、志望理由書を基にした実践的な面接試験対策の取り組みについてお話ししています。質問と回答を想定して「マイ面接想定問答集」を作ると、より万全な面接試験対策となります。)

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