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日本チェーンストア協会・山本新会長、尾崎前会長、中東情勢の影響を語る

日本チェーンストア協会の新会長に就任した山本哲也イトーヨーカ堂取締役と、前会長の尾﨑英雄フジ会長が5月15日都内で会見し、緊迫する中東情勢の影響と対応について、それぞれ以下のように話した。

「過剰包装の見直し検討も」「製配販の知恵を結集し難局突破を」山本哲也会長

私たちが直面している経営環境は、まさに多難の一言に尽きます。特に現在、最大の懸案事項となっているのが、緊迫を増す中東情勢の不透明さです。遠く離れた地域の紛争が、今や私たちの店頭を直撃する現実的な脅威となっています。

原油価格の高騰は、店舗運営に欠かせない電力コストや物流費を押し上げているだけではありません。とりわけ深刻なのが石油由来の「ナフサ」の供給不安です。

食品の包装フィルムやラベル、レジ袋、さらには物流用のパレットに至るまで、あらゆる資材の調達コストが跳ね上がっています。実際に様々なところで3~4割単価が上昇しているケースも見受けられます。

ただ、一部には調達面での不確実性もありますが、モノが調達できないという状況というより、現時点では、価格高騰による影響が極めて大きいと認識しています。

そうしたなか、商品の仕様の変更や、トレーもシンプルな白色タイプにするなど、メーカーも小売も知恵を絞り、使用量を減らす努力が求められています。少しでもコストを抑える取り組みをしていく必要があり、これは環境負荷の低減にもつながります。

一方で、物価上昇が続き生活防衛意識が高まるなか、上昇するコストを価格に転嫁することは容易ではありません。

そのため、社内のあらゆる場面でコスト上昇分を吸収できないか、総力を挙げて取り組んでいるところです。

そして、私たちとしては、こうした状況が長期化しないことを強く期待しています。長引けば、どうしても消費者マインドの冷え込みにつながりかねず、消費経済に極めて大きな影響を及ぼしかねません。

視点を変えると、こういった局面だからこそ、容器包装のあり方やチェーン全体の供給体制を見直す機会でもある、と考えています。過剰包装になっていなかっただろうか、そうした点も含め、あらためて検討していきたいと思います。

チェーンストアの原点は常にお客さまの喜びにあります。私たちが日々向き合っているのは、お客さま一人ひとりの「今日」そして「明日」の暮らしです。どんなに国際情勢が厳しくとも、どんなに外部環境が揺れ動こうとも、「より良いものをより安く、より便利に」という基本を忘れてはなりません。

一社の力には限界があります。しかし、製配販が一体となって知恵を出し合えば、この難局を必ず突破できます。日本チェーンストア協会の新たな歩みが、日本の豊かな未来を切り拓く力となるよう邁進し、誇りある業界の未来を築いていきたいと思います。

「地球環境の負荷軽減へ取り組み加速を」「適切なメッセージ発信が重要」尾﨑英雄前会長

先ほど、自民党の議員の方々と意見交換を行いました。
そのなかでも中東情勢が話題となり、調達先の多角化・開拓に取り組んでいて、必要量の概ね8割前後は確保できている、との説明がありました。

中東情勢が緊迫化する以前は、1バレルあたり60ドル程度だった原油相場が、現在は100ドルを超える水準になっています。これが原材料や資材の価格に反映されれば、5割近いコスト上昇につながる可能性があります。

ただ一方で、モノが無くなって困るという状況ではない、という説明も受けています。

だからこそ産業界全体として政府と連携しながら、適切なメッセージを発信し、お客さまの不安や混乱を防いでいく必要があると考えています。

そして、これを機に、私たち自身も省資源化や脱プラスチックなど、地球環境への負荷をできるだけ低減する取り組みをスピードアップしていかなければならない。

包材をはじめとする石油由来の資材は、安価で便利だったので、さまざまな用途で幅広く使ってきた経緯があります。

コロナ以降は、消費者の衛生に対する意識が変化したこともあり、例えばインストアベーカリーのパンを、一つひとつ個包装するといった対応も増えています。

実際には、それぞれの事例を、よくよく検討することになろうかと思いますが、これまで以上に問題意識を持って、地球環境負荷の軽減に向き合っていく必要があると考えています。

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