エッセイ第1話|不安を頑張って無くそうとするのは、なんでだろう
朝起きたら、胸の奥に小さな不安が生まれる。
仕事のこと、人とのこと、未来のこと。
どれもまだ起きていないのに、「大丈夫かな」と思うだけで、息が少し浅くなる。
私は、その不安を消そうとする。
深呼吸をして、前向きな言葉を探し、「頑張らなきゃ」と自分を励ます。
でも、そうすればするほど、不安は形を変えて、また戻ってくる。
不安を無くそうとするのは、たぶん「怖い」からだと思う。
けれど、いつも「安心」を探すうちに、私は「今の自分」から遠ざかっていた気がする。
もしかしたら、不安って、「ちゃんと生きたい」という気持ちの裏返しなのかもしれない。
うまくやりたい、誰かを傷つけたくない、そんな願いが強いほど、不安は顔を出す。
だから最近は、不安を「敵」ではなく、「自分の声」として聴いてみようと思う。
「怖いね」「心配だね」
そう声をかけるだけで、少しだけ落ち着く。
不安は、消すものじゃなくて、「寄り添うもの」なのかもしれない。
それができた日は、心の中に、ほんの少しだけ静けさが戻ってくる。
あとがき
「不安を無くさなきゃ」と思うほど、自分を責めてしまうことがあるかもしれません。
けれど、不安は「弱さ」ではなく、「真剣に生きている証」でもあるのだと思います。
あなたが感じているその不安も、きっと、誰かを思うやさしさのかたちです。
エッセイの第2話です。少しずつ前向きになっていきます。ぜひお楽しみください。
